2008年6月19日（木）

【今週の1本】古参のRPG好きはプレイ必須！ 3Dダンジョン学園RPG『ととモノ。』

　こんにちは。村田（仮）です。突然ですが、電撃オンライン編集部では3DダンジョンRPGがブームです。周りがプレイしていると自分もやりたくなるのが人情というもの。普通に購入してもいいのですが、やはりゲーム業界にいる者としては、職権を濫用して発売前のソフトを入手するべきではないかと思い、6月26日発売予定のPSP用ソフト『剣と魔法と学園モノ。』をプレイしてみました。

■まずはキャラクター作成

　ゲームをスタートすると、まずはキャラクターの作成をすることになります。プレイヤーが選べる要素は、名前、性別、性格（善・悪・中立）、種族、学科（職業）、ステータスの6種類。性格や種族によって相性があり、ステータスに影響するとのことです。その辺を意識しながらキャラクターを作成。こんな感じになりました。

バハムーン・戦士（武器による攻撃が得意）

バハムーン・神女（回復魔法が使える戦士）

バハムーン・侍（攻撃魔法が使える戦士）

エルフ・魔術士（攻撃魔法が得意）

フェルパー・盗賊（罠の解除や鍵開けなどができる）

セレスティア・司祭（攻撃魔法と回復魔法の両方が使える）

　……「バハムーン」ばっかりですね。最初に前衛職に向いている「バハムーン」を作ったのですが、「バハムーン」は「人間」が嫌い（相性が悪い）なので、「人間」をメンバーに入れなかったところ、こんな微妙に偏った構成になりました。


ステータスは、種族ごとに決められた数値にランダムで決まるボーナスを自由に加えていくことになります。ちなみに村田(仮)が確認した範囲では、ボーナスの最大値は20でした。それなりの確率で出るので、ステータスにこだわったとしてもキャラクター作成にそれほど時間はかかりません。


学園ものなので、キャラクターの作成は「入学」、削除は「退学」。おかげで序盤の小使い稼ぎとしてはありがちな「新規作成したキャラクターからアイテムだけを回収して削除」が、「入学したての生徒から身ぐるみはいで放り出す」というなんとも鬼畜なイメージになります。

■善・悪混合パーティも作成可能です

　パーティを編成すると、いよいよクエストを受けることになります。最初は「カリキュラム」というクエストが用意されており、初級では基本的な情報が得られます。そこでの説明によると、相性の悪いキャラクター同士でも、長く冒険を続けているうちに仲よくなれるとのこと。学園ものには必須の友情もバッチリ再現されていますね。……キャラクター作成で悩んだ時間を返せ!!

　さてさて、基本操作を覚えたらダンジョンに潜ることになります。基本はクエストを受け、指定されたモンスターを倒したりアイテムを手に入れてくるのですが、別にクエストを受けなくてもダンジョンに入ることは可能です。ちなみにアイテム「地図」を持っていれば、自動でマッピングしてくれるので初心者も安心。トラップの位置も記載されるので、同じトラップに2度引っかかることはあんまりありません。


冒険者にとっては、モンスターだけでなくトラップも大きな障害。マップに記載されるのですが、人為的なミスで引っかかったりすることも……。

■トラップに引っかかって早速手詰まり!?

　ダンジョン内では宝箱が見つかることも。アイテムやお金が入っているのですが、たいていの場合はトラップが仕掛けられています。まずは宝箱を調べて罠の種類を判別し、解除することになるのですが、解除に失敗することがある上に、「そもそも罠の種類を間違えてた！」なんてことも起こりうるわけです。そんなわけで「毒針」に引っかかってしまいました。歩くたびにダメージを受けてしまう「毒」状態。毒を解除できるアイテム「どくけし」はなく、回復手段も切れたパーティメンバーの命運はもはや風前の灯か!?


ダンジョン内でときどき手に入る宝箱。パーティのHPなどに余裕がないのであれば、罠を回避するためにあえてスルーするという選択もありです。

■救援隊の結成ですよ！

　最近のダンジョンRPGには珍しく、本作では複数のパーティで1つのダンジョンを攻略していくことが可能になっています。そんなわけでダンジョン内で身動きできなくなったメンバーを救出するべく、セカンドパーティを結成です。今回は、キャラクター同士の相性はあまり気にせず作成してみました。

人間・僧侶（回復魔法が得意で、武器もそれなりに使える）

人間・召喚士（モンスターを呼び出し、戦わせることができる）

ディアボロス・魔術士

　……僧侶はともかく、他2人が打たれ弱い魔法使い系だというのが微妙な感じですね。まだ使っていない職業のキャラクターを作成したかったので、仕方がないのですよ。ちなみに3人しかいませんが、これは救出が「ダンジョン内にいる他パーティのメンバーを自分のパーティに入れる」という形になるので、6人パーティでは救出が行えなくなってしまうからです。


それぞれのパーティが同じフロアに入ればメンバーの入れ替えが可能。救援以外にもいろいろと使い道がありそうです。

■多分スタッフは「本気」で作っています

　といったところでまとめです。序盤をプレイした感じでは、戦闘はやや厳しいといったところ。個人的にはもっとシビアな仕様でもよかったかなと思うのですが、序盤からあんまり厳しくして不意を突かれると1ターンでパーティが全滅するのもどうかと思うので、一般的にはちょうどいいのかもしれません。

　システム面では、学園寮でパーティメンバーの回復ができるのですが1人ずつやらなくてはいけなかったり（全体回復魔法はあります）、タイトル画面以外ではロードができないなど、古いタイプのダンジョンRPGをプレイしたことのない人には、ややとっつきにくい部分があるかと。慣れれば気にならなくなるんですけどね。

　よくも悪くもゲームの端々から微妙な古臭さを感じる本作。開発スタッフの「全部わかった上であえてやっている」感が伝わってくるので、古参のRPGプレイヤーにオススメでしょう。というか「いしのなかにいる（※）」といわれても不思議はない気がします。（村田（仮））

※某有名RPGにあった現象。トラップによって壁の中にワープしてしまい、抜け出せなくなってしまう。ちなみに本作にも「ワープ」というトラップがある。

▼『剣と魔法と学園モノ。』: ■メーカー：アクワイア; ■対応機種：PSP; ■ジャンル：RPG; ■発売日：2008年6月26日; ■価格：5,040円(税込); 　; ■『剣と魔法と学園モノ。』の予約・購入はこちら