2008年9月4日(木)

【『GTO』戦場日誌】初めての戦場! 手軽さと奥深さをあわせ持つゲーム性とは!?

文:電撃オンライン

 超有名TVアニメ「機動戦士ガンダム」をモチーフにしたPC用対戦型ネットワーク戦術ゲーム『ガンダムタクティクスオンライン』に、「ガンダム」をこよなく愛するライター・大戸島さんじゅうごが挑戦する連載企画「『GTO』戦場日誌」! 前回のゲーム紹介に引き続き、今回はいよいよ実戦に突入するのだが……。

前回までのあらすじ

 「人類が増えすぎた人口を……」というイントロから始まる「機動戦士ガンダム」のナレーションを耳にしただけで、つい反応してしまうような「ガンダム」ファンにオススメな『ガンダムタクティクスオンライン』。このゲームのおもしろさを体験するべく、開発元であるヴァンガードにお邪魔してきた。早速対戦することになったのだが、その相手は同行した「電撃ホビーマガジン」編集部スタッフ!?

前回の記事を読む


【『GTO』戦場日誌】初めての戦場! 手軽さと奥深さをあわせ持つゲーム性とは!?

 2008年1月より正式サービスが開始されている『ガンダムタクティクスオンライン』は、「一年戦争」を舞台にしたオンラインゲーム。カードゲーム的な要素を含んだ新しいタイプのゲームということで、「ガンダム」ファンの間で注目を集めているようだ。ゲームの内容については、前回の記事を読んでもらうとして、どんなゲームなのかはやはり実際にプレイしてみないとわからない。ざっと調べてみたところ、オンラインゲームといっても身構える必要のないシンプルなシステムと、カードゲームさながらのデッキ構築がカギを握る戦術ゲームということは確かなようだが……。

■何もわからないまま、すべては実戦で学ぶことに

 ヴァンガードの会議室に案内されるやいなや、いきなりPCの前に座らせられ、「それでは実際にプレイしてみましょうか」と、特にゲームについての説明もないままスタート。私、大戸島さんじゅうごは、これまで多くの「ガンダム」ゲームをプレイしてきたが、今回の『ガンダムタクティクスオンライン』は初プレイ。……まだ戦場を知らないヒヨッ子は、実戦ですべてを覚えろってことかい。それならばオムツ持参で出撃せねばなりませんな!

 戦いに出る前に、まずはユニットの編成から。本来はプレイしながらコツコツとユニットを増やしていくのだが、今回は特別に、ほとんどのユニットがそろっている状態でプレイさせてもらえることになった。「技術レベル(※1)」によって、使える「モビルスーツ(以下、MS)」が制限されているものの、最初からかなり自分の趣味を反映した編成ができそうだ。また、今回は「ジオン軍」を使ってプレイすることになったのだが、「ジオン」に忠誠を誓っている私にとっては、願ってもないモチベーションアップの材料である。この時点で勝ったも同然!

※1 「技術レベル」
本作では、TVアニメ中の1年間が現実の20週間で再現されており、「技術レベル」は、その時点での各陣営の開発力を表している。そのため、TVアニメの途中から登場した新型の「MS」などは、プレイした時期によって使えないことがある。

 というわけで、編成を開始。パイロットと「MS」、それぞれに設定された「搭載コスト(※2)」にあわせて、4機で構成される部隊を編成していく。カードゲームをプレイしたことのある人であれば、違和感なくデッキを構築できるだろう。自分の持つユニットを元に、戦いを頭の中でシミュレートしてデッキを構築する。戦闘はユニット同士で行われるため、この編成が勝負の鍵を握っていると言っても過言ではないだろう。とはいうものの、何がどう作用するかもわからないままなので、とりあえず好きなパイロットと機体バランスを考えた「MS」編成で、「電撃ホビーマガジン」との勝負に挑むことになった。

※2 「搭載コスト」
パイロットと「MS」には、それぞれ強さに応じたポイント「搭載コスト」が設定されており、ユニットの編成は、この「搭載コスト」の合計が一定値を超えないように行う必要がある。

『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』
こちらが実際の編成画面。初プレイですでに編成にヤミツキになってしまった大戸島。編成の楽しみを存分に味わっていたのだが、ここですっかり時間を費やしてしまったことが、のちのちの悲劇を生むことになる……。

■電撃オンラインVS電撃ホビーマガジンの激戦スタート!

 我らが「ジオン軍」の編成は、

・「グフ【ランバ・ラル機】」&「アナベル・ガトー」

・「ドム【ガイア機】」&「アイナ・サハリン」

・「ザクIIF型【ザク・バズーカ】」&「ジオン兵008」

・「ザクタンク【キャノン砲】」&「ジオン兵012」

 親愛なる“ガトー大尉”を使うために、他のメンバーはできるだけ「搭載コスト」を抑えてみたのだが、結果的に若干余ったので、「ドム【ガイア機】」のパイロットとして個人的な趣味で「アイナ・サハリン」を入れてみた。

『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』
編成後は、その構成が有効かどうかを、CPU相手の対戦「演習」で試せる。連邦のザコどもが相手に(「連邦軍」を使用する場合は「ジオン軍」のザコになる)、部隊の動きがきちんと機能しているかどうかを確認して戦場に出たい。

 一方、「連邦軍」である「電撃ホビーマガジン」側の布陣は、

・「ジム・コマンド【マシンガン】」&「カレン・ジョシュワ」

・「陸戦型ガンダム【シロー・アマダ機】」&「シロー・アマダ」

・「陸戦型ガンダム【ロケット・ランチャー】」&「エレドア・マシス」

・「陸戦型ジム【Lレンジライフル】」&「ミケル・ニノリッチ」

 パイロットをOVA「第08MS小隊」のキャラクターで統一したようだ。相手は普段ゲームをやらないということなので、「ガンダム」についての知識はほんのチョット負けるかもしれないが、ここはゲームライターとして日ごろ鍛えたゲームの勘というものでねじ伏せてやるつもりだ。

 「演習」でユニットの構成も確認し、いよいよ開戦。画面下に表示されたアイテム、もしくはパイロットをクリックすると、アイテムの効果やパイロットごとに設定されている「パイロットスキル」が発動する。このアイテムや「パイロットスキル」には、味方を強化するものから敵を妨害するものまでさまざまなものがあり、使いどころが勝敗を分けるといえる。

 戦闘序盤ということでまず様子を見ていたのだが、相手陣営がいろいろと「パイロットスキル」を発動させ、自軍を強化してきたではないか。

 向こうにばかり使わせているのもシャクなので、こちらも持たせておいたアイテムを試しに発動させてみた。「ミノフスキー粒子」をポチッとな。すると、相手陣営から「ああ~っ!」と悲鳴にも似た叫び声が聞こえてきた。どうやら、一気にたたみかけるつもりで強化系の「パイロットスキル」をいろいろ発動させていたらしいが、「ミノフスキー粒子」の効果で全部打ち消した模様。初手ではダメージを受けすぎたものの、これで相手の作戦を打ち破ることには成功した。こういう一進一退の展開は大好きだ。

『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』
いよいよ開戦。序盤からアイテムをいろいろと使用して、こちらへの攻撃強化と守備体勢を整える「電撃ホビーマガジン」率いる「連邦軍」。しかし、おもしろ半分で入れておいた「ミノフスキー粒子」によって、相手の作戦をくじく結果になった!

 ……ちょっと待て。普段、ゲームはほとんどやらないと言っていたけど、明らかにこのゲームを理解しているプレイじゃないか?

■相手陣営の背後に鬼教官の影が……

 アイテムを使うタイミングやその種類など、この『ガンダムタクティクスオンライン』における行動が初心者じゃない。それもそのはず。相手陣営の背後には、このゲームを知り尽くした鬼教官、本作のプロジェクトリーダーである土橋将人氏がついていたのである。「電撃ホビーマガジン」側は、その鬼教官のアドバイスの元、編成時におけるアイテムの選択や戦闘中の発動タイミングなど、すべてにおいて指示を仰いでいたのだ。

 き、きたねぇ……。いや、それでこそ、こちらもやりがいがあるというもの。「連邦」ごときにやられはせん!

『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』
編成から戦闘に至るまで、しっかりとアドバイスを受けていた相手陣営。そ、そんなのなくても勝ってやる!

 と、意気込んではみたものの、相手の集中砲火を浴びて“ガトー大尉”が駆る「グフ」のHPがどんどん削られていく。HPを回復させる「リペアLv2」を使うが、間に合わずあえなく撃破されてしまった。だが、あわてることはない。こんなこともあろうかと、撃破された機体を復活させる「応急処置」を仲間に持たせておいたのだ。これで「グフ」が戦線復帰。さらに隊長機を回復させる「リーダーリペア」発動でHPもかなり回復できた。戦況をタイに戻し、お互いの戦力を削り合う状況が続く。

 戦況を見つめていてふと思ったのだが、味方全機で敵を1機ずつ確実に落としていくというのもいいが、隊長と他2機で敵1機を集中的に狙いつつ、攻撃力の高い残り1機が相手支援機を牽制するというのも有効ではないだろうか。どうだろう。うまく編成で組み込めないか、試してみる価値はありそうだ。こうやって、実戦で思いついた戦術を、編成時にフィードバックさせて 部隊を強くしていくというのが、このゲームの醍醐味。もう、戦闘中に戦術をあれこれ考えている時点で『ガンダムタクティクスオンライン』にハマっている証拠だろう。

 消耗戦が続く中、残る機体はこちらの「ザクタンク【キャノン砲】」と相手の「陸戦型ジム【Lレンジライフル】」のみとなった。タ、タンク(戦車)か……。戦車で「MS」に対抗するのは、かなり絶望的な感じがするんだけど。すでにアイテムは使い切っているし。光明があるとすれば、相手が支援タイプであるということ。それと、まだこちらのパイロットが「パイロットスキル」を使っていなかったことだろう。

『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』
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“ガトー大尉”の「グフ」が接近戦で相手を斬りつけつつ、他の味方機がそれを支援するという形がわれわれの作戦。それゆえ、初めから「グフ」が1度は撃破されると見越して、そのための復活用アイテムもあらかじめ用意していた。それが功を奏し、相手戦力をジワジワと削ることに成功していたのだが……。

 ……まあ、期待はしてなかったんだけどね。やはりというか、差は歴然。最後の「ザクタンク」が撃破されたところで対戦が終了した。いや~、相手はゲーム初心者とはいえ、プロジェクトリーダーのアドバイスがあったわけだし、善戦したといえるだろう。だが、惜しいところまでいけただけに悔しい。また、戦ってみてわかったことはたくさんある。持たせるアイテムはもちろんだが、「戦術系ユニット(※3)」の重要性が理解できた。さて、気を取り直して編成し直し、リベンジだ!

※3 「戦術系ユニット」
本作では、戦闘は基本的にオートで進行していくが、ユニット編成の際に「戦術系ユニット」を入れることで、相手との距離や機体の状況に応じてどんな行動をとるかを指定することができる。

『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』 『GTO セカンドシーズン』
“最後の「ザクタンク」が意地をみせるも、やはり撃破されてしまった。この時点でわれわれ「ジオン軍」の敗戦が決定。最後はお互い、支援型の「MS」だけを残して撃破されていたことからもわかるように、ギリギリの戦いとなった。それだけになおさら悔しい!

 え? 一発勝負? 電撃オンラインの負けが確定? どうやら、対戦前の編成にのめり込みすぎた結果、残り時間がなくなってしまったらしい。いやいやいやいやいや、これで終わったんじゃ、このゲームのおもしろさは伝えきれないから! 不完全燃焼だから!! ダダをこねた結果、「電撃ホビーマガジン」との対戦は負けが確定したままだが、今度は開発スタッフが相手になってくれるとのこと。さっきの戦いを教訓にユニット編成を見直してやる。そして今度こそ、勝利を我が手に! (大戸島さんじゅうご)

【『GTO』戦場日誌】初めての戦場! 手軽さと奥深さをあわせ持つゲーム性とは!?
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データ

▼『ガンダムタクティクスオンライン』
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PC(対応OS:Windows 2000/XP)
■ジャンル:SLG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:2008年1月24日
■利用料金 ・クレジットカード決済……1,050円/月額(税込)  ・プリペイドカード決済……1,050円/30日間(税込)、3,150円/90日間(税込)

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