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2008年10月7日(火)

【今週の1本】タッチペンで連載と彼の心をゲット? 『星空のコミックガーデン』

文:kbj

 DSやWiiというハードが発売されて以来、タッチペンやWiiリモコンを使用して、医者になって腹を切ったり、コックとして料理を作ったり、忍者となって人を斬ったり、さまざまな職業を疑似体験できるソフトが多数発売されてきました。が、タッチペンやWiiリモコンの優れた機能を使っても、「マンガ家になる」という発想は出てこなかったと思います。描く人によって絵柄は違うし、話の展開だって異なるマンガをゲームの題材にするのは難しかったのかもしれません。しかし、そんなマンガ家というお仕事を題材にしたDS用ソフト『星空のコミックガーデン』が、ディースリー・パブリッシャーから9月11日に発売されました。ソフトの詳細が発表されて以来、楽しみにしていたこのタイトルを、kbjが紹介します。

■まずはソフトの概要から

 『星空のコミックガーデン』は、プレイヤーが人気マンガ家の女性アシスタントになり、マンガ制作の過程を体験できる他、魅力的な男性キャラクターとの同居生活&恋愛が楽しめる女性向けゲーム。男性キャラクターには、人気マンガ家や人気声優といった、さまざまなタイプが登場し、そんな彼らとの恋愛イベントが用意されています。物語は、登場キャラクターとコミュニケーションを重ねるアドベンチャーモードと、タッチペンで実際にマンガを描くコミックモードとを交互にプレイしていくことで、進行します。

 プレイヤーが操作するのは、「清秋院大学」に通う“愛理(※名称変更可能)”。子どものころからマンガ家になることを目指していたのですが、それが原因で両親と衝突してしまいます。家を飛び出した“愛理”は、幼なじみの“亮”の家に転がり込むことに。そして、そこに住むメンバーと、マンガを通していろいろな体験や出会いを重ね、成長していきます。全部で7つの章が用意されており、それぞれの章ごとに特定のキャラクターがピックアップされたストーリーが展開していきます。

アドベンチャーモードでは、キャラクターの顔が表示されている場所をタッチすることで、会話がスタート。1回のイベントあたりの会話量は結構なボリュームになっているので、とてもうれしいです。

■本作ならではのコミックモードについて紹介

 タッチペンを使用したコミックモードでは、ペン入れやベタ塗り、トーン貼りなど、さまざまなマンガ制作テクニックがミニゲームのような感覚で楽しめます。規定時間内にミニゲームで一定以上の成績を収めるとクリアに! 隣で作業を見ていたキャラクターの印象がよくなり、好感度がアップするという仕組みです。

 これを読んでいる人の中には「私、絵なんて描けない」という人もいるかもしれません。でも大丈夫! プレイヤーが操作するのは、マンガ家のアシスタントをしているキャラクター。実際に行うのは、トーン張りやトーン削り、枠線引きなどの作業なので、絵が描けなくても、ストーリーを考えられなくても問題ありませんよ。個人的には、このコミックモードのミニゲームがよくできていることに驚きました。例えば、トーン削りの時には削りたいところをタッチペンでタッチするのですが、優しくタッチした場所は薄く削れるんですよ。タッチの強弱をうまく再現していると思いました。

kbjが驚いたコミックモード。ただ、実際にマンガを描いている人は作業を丁寧に行いすぎてしまい、時間が足りなくなることも? ゲームと割り切って、大雑把に作業しても大丈夫です。
さまざまなコミック作業を楽しく体験できるこのモードですが、これからプレイする人にアドバイスを1つ。コミックモードをプレイする時には、DSを机などに置いて臨んだほうがうまくいきます。ささいなことですが、やはり手でDS本体を持っているよりも安定するでしょう。

■登場するイケメンたちを見てみましょう

 ストーリーには、5人のイケメンと1人の女性が登場します。一見ちょっと風変わりな性格の持ち主ばかりですが、ストーリーを進めていくと彼らのさまざまな面が明らかになって、気になってしまうことでしょう。

安達亮(アダチ・リョウ)轟木圭吾(トドロキ・ケイゴ)
大手製菓会社「シルグラッセ」の会長を父に持つ、“愛理”の幼なじみ。イケメンで料理ができるという特技を持っています。主人公に対して独占欲が強いという部分も。主人公の世話を焼きすぎるのですが、それも愛の形?“愛理”がアシスタントをしている大人気マンガ家で、“亮”の親戚。仕事のことや締め切り間際になると、周りが見えなくなるほど熱くなってしまうという性格の持ち主ですが、“愛理”のことを親身になって考えてくれる、頼れる存在です。
服部響(ハットリ・ヒビキ)カスティス恭一(キョウイチ)
“亮”の高校時代からの同級生で、彼の家に下宿している同人マンガ家。「何かに縛られることが嫌い」という性格から、同人業界でマンガを書いています。誰にでも親しくしてしまうので、やきもきするようなシーンもしばしば。アメリカ人と日本人のハーフで、タレント兼声優。「シルグラッセ」のコマーシャルで話題になったのですが、本人は日本のアニメが好きなので、声優業に力を入れたいと希望しているとのこと。日本食が好きなのですが、さらに好物なのがケチャップということで、組み合わせで“亮”に怒られるシーンが個人的にツボでした。
神崎小次郎(カンザキ・コジロウ)鈴岡蓮(スズオカ・レン)
冷静沈着なやり手編集者で、高いプライドの持ち主。マンガに対して、厳しい意見をずばずばと指摘してくるので敵が多いのですが、それは担当した作品をさらに磨くため、作家の実力を伸ばすためだったりします。個人的に寝顔がかわいいと思います。主人公の幼なじみ兼親友で、いつもよきアドバイスをしてくれる女友だち。「宝月劇団」のトップスターとして活躍しているのですが、劇団に入っていることを快く思っていない親と対立しています。

 ゲームはフルボイスではないものの、要所要所でボイスが挿入されます。各キャラクターを担当するのが人気声優で、演技がまたイイんです! 幼なじみの“亮”は宮野真守氏が、マンガの師匠“轟木”先生は緑川光氏が、お兄系同人作家の“響”は関俊彦氏が、コアクマ的新人声優“カスティス恭一”は柿原徹也氏が、サディスティックな編集者“神崎”さんは“神谷浩史”氏が、そして王子さまな親友の“鈴岡蓮”は朴ろ美さん(「ろ」は王へんに「路」)さんが担当しています。どうです? この豪華な声優陣。最後の章は、好感度の高いキャラクターにスポットが当たるので、声が好きなキャラクターの好感度を上げてみるのもいいかもしれません。

 さて今回は、kbjの独断と偏見で、“轟木先生”狙いでプレイしてみました。自分の尊敬する先生とともに仕事をするうちに芽生える恋。そんなドキドキ展開を味わうべく“轟木先生”を追跡……したのですが、普段は常識を逸脱した行動をするくせに、主人公に対しては「しっかり面倒を見てあげよう」と思っているらしく、なかなかそれらしい展開になりません。が、パーティにてコスプレをして恥ずかしがる先生の姿にkbjのS心が激萌え。そして物語はクライマックス! 主人公に詰め寄る……おっと続きはプレイしてその目でチェックしてみてください。

編集部の策略で、コスプレをすることになってしまった轟木先生。仕事をしている時の真面目な姿とのギャップがたまりません。これがギャップ萌えってヤツですか? 「もっと恥ずかしがる先生のイベントはないのか?」と思ってプレイしていると、コスプレする“神崎”さんのイベントが見られました。普段は厳しい人が恥じる姿……たまらんわい。これなら“神崎”さんを狙ってもよかったかと思うkbjなのでした。

 普段はあまり知られないマンガ家の世界と恋愛要素を組み合わせた、恋愛アドベンチャーゲーム『星空のコミックガーデン』。恋愛アドベンチャーファンだけでなく、マンガ家に興味がある人にも十分オススメできる作品です。(次は“神崎”さんにするか“響”にするか迷っているkbj)

(C)2008 AFFECT Corp.,Ltd.
(C)2008 D3 PUBLISHER


データ

▼『星空のコミックガーデン』
■メーカー:ディースリー・パブリッシャー
■対応機種:DS
■ジャンル:AVG
■発売日:発売中(2008年9月11日)
■価格:通常版 5460円(税込)/限定版 7560円(税込)
 
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