2008年10月12日(日)
東京ゲームショウ2008最終日、バンダイナムコゲームスブースにて「FRAGILE スペシャル LIVE」が催された。
このイベントでは、今冬発売予定のWii用ソフト『FRAGILE~さよなら月の廃墟~』 よりキャストやタイアップアーティスト、プロデューサーが出演してトークやライブが行われた。トークパートでは、主人公“セト”役の桑島法子さん、“レン”役の吉川未来さん、“サイ”役の広橋涼さんと、プロデューサーの郷田努氏、制作プロデューサーの川島健太郎氏らが、作品の魅力やアフレコのエピソードを語った。
「廃墟が好きなのでこのゲームを作りました」と語る川島氏。本作は東京が舞台で、“セト”は三鷹にある国立天文台の中におじいさんと2人で暮らしていたのだという。そんな“セト”を演じる桑島さんは、5月ごろに行われた収録を、「何回かに分けて、週1で収録していたんですが、録り終わるごとに切なくなりました」と振り返る。郷田氏によれば、台本を読んで涙を流したという話を聞かせてくれる人もいるそうだ。
桑島さんが印象に残っていると話して挙げたのが、ゲームの要所要所に入るという10年後の“セト”が語るモノローグ。これについて川島氏は、「少年の“セト”を収録し終わって、すぐに10年後を演じていただいたのですが、それがちゃんと10年後だったのがすばらしいと思いました」と感想を語った。 |
また“レン”を演じる吉川さんが、キャラクターと自分との共通点について訪ねられ、「私は普段、下ネタも平気で言っちゃうような性格なので、“レン”とはぜんぜん違いますね(笑)」と、観客を笑わせる場面も。しかも彼女は、本日10月12日が誕生日とのことで、会場から大きな祝福の拍手を浴びていた。
「ありがとうございます!」と、みんなからの拍手に笑顔を見せた吉川さん。そんな吉川さんへ、郷田さんがすまなさそうに「誕生日に仕事をさせてしまっていますね」と苦笑を漏らす。 |
主人公の前に、敵か味方かわからないような距離感で接してくる“サイ”。彼女を演じる広橋さんは、「そこが楽しかったです!」と笑いながらも、川島さんからは「もっと場末で、場末で」と何度もリテイクを求められたそうだ。なおキャストへの一問一答のコーナーでは、広橋さんならではのユニークな回答を連発して、会場に大きな笑いが起こった。
一問一答では、「世界が廃墟になってたった1人。どへいきますか?→トイレ」、「壁に落書きを残すとしたら何て残す?それは誰宛て?→あいうえお……と五十音を書いて日本語を宇宙人に知ってもらいたいです」など、思わず桑島さんがツッコミを入れてしまうようなおもしろ回答を披露する広橋さん。 |
ステージ後半はライブパート。かねてよりテーマソングを歌うことが明らかにされていた、手嶌葵さんの提供曲であるOPテーマ「光」と、EDテーマ「月のぬくもり」が発表された。
オープング、エンディングともに、しっとりとしていながら声量のある歌声でテーマソングを歌い上げた手嶌さん。身体の芯に声と感情が響くその歌唱に、周囲の喧騒も一瞬遠くなるような時間が流れた。 |
手嶌さんを起用したことについて郷田氏は、「ゲーム性とアーティスト性がマッチすると考えた」とコメント。さらに音楽に注目を受けている本作では、予約特典などの形でコンテンツを提供することができればとも話していた。なお、電撃「マ)王で連載中のコミックと、ノベライズ化が決定していることも紹介された。
予約特典については、ユーザーの後押しがもっと高まれば実現できるかもしれないとのこと。発売日についても、東京ゲームショウから間を空けずにに正式決定されることが口にされた。 |