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2009年2月7日(土)

体験プレイから感じた、プレイヤーが選べる遊びの深さ――『スターオーシャン4』

文:電撃オンライン

 皆さんごぶさたです。電撃オンライン随一のRPGファン(自称)であるキャナ☆メンが、マイクロソフト代田橋オフィスで本日開催されたXbox 360『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-(以下、SO4)』先行体験会に潜入してきましたので、その模様をお届けいたします。

『スターオーシャン4』

 『スターオーシャン』シリーズについては、SFとファンタジーの融合した世界観のもと、豊富なパーティキャラクター、彼らとのコミュニケーションを楽しむ“プライベートアクション”、リアルタイムでアクション性の高いバトルなどが魅力のRPGであることをご存知の方も多いと思われます。ハードをXbox 360に移した今作では、グラフィックが美しくなったのはもちろん、システムも大幅にパワーアップしていました。新要素があまりに多いので、ここではゲーム中でもっとも触れる時間の多いバトルを中心に紹介していこうと思います。

■惑星ロークでモンスターを蹴散らしますよ!

 さて本日は、ニューゲーム以外にも中盤に訪れる惑星ロークまでプレイが進んだ体験用セーブデータも用意されておりました。惑星ロークといえば、シリーズ1作目でラティやミリー、ロニキス、イリアたちが冒険した舞台。音楽も1作目のアレンジバージョンが収録されたり、ラティたちで冒険したパージ神殿も登場したり、何かと懐かしいので体験用セーブデータを使用してのプレイに即決です。

『スターオーシャン4』 『スターオーシャン4』
▲ちなみに本作の時代は宇宙歴10年。1作目は宇宙歴346年が舞台なので、なんとさかのぼること336年前なんですね! でも、主人公が乗る船の名前は、ロニキスが艦長を務めたのと同じ名前の“カルナス”。体験版だけじゃなく製品版のプレイが楽しみ。

 パーティメンバーは、主人公・エッジをはじめ、レイミ、フェイズ、リムル、バッカス、メリクルの6人。この中から好きな4人を選択して戦います。ということで、いざ敵目がけてXボタン。『SO4』では、フィールドでXボタンを押すとダッシュが可能なのです!

 バトルが始まると、パーティの中の1人を操作して戦闘フィールド内を自由に駆け回って敵を攻撃できる。これぞ『スターオーシャン』、といったバトルにやや興奮しつつも、移動のスピードや攻撃速度、呪紋の詠唱など、バトル中のさまざまな要素がこれまでに比べてテンポアップしているように感じました。敵を打ち上げると、かなり空高く舞ってくれたり、必殺技や呪紋もド派手だったり、バトルに3Dアクションゲームの爽快感があります。しかも全体的にスピーディなのに、キャラのモーションが腕の振り、足のバネ、髪の動きまでしっかりしていて、挙動に“人間臭さ”があると思いましたね。

 あと個人的に注目したいのが、バトルに入る前の敵の動き。本作はフィールド上の敵シンボルに接触するとバトルが始まるタイプなのですが、敵シンボルが一様に自分を追いかけてくるのではなく、敵によってこちらを発見した時のリアクションが違うんですよ。狼っぽい敵であれば、プレイヤーキャラにまっしぐらだったり、樹の形の敵なら不動だったり、盗人っぽい敵はこちらの背後を狙ってきたり(背後から接触されると不利なバトル発生です!)、敵シンボルの動きに個性があるというのは新鮮でした。

『スターオーシャン4』 『スターオーシャン4』
▲ちょっと話を戻すと、体験会では1作目でなじみ深いアストラル大陸を冒険していました。なんと、今作では惑星間移動ができるように! 物語の進行とともに行ける惑星が増えるので、惑星ロークはその中の1つということになります。


■プレイヤーがこだわれるバトル!

 戦闘をしてみての感想をざっと書いてみましたが、RPGというのはバトルに突入する前の準備も大事ですよね。というのを、「おらおら、この攻撃をくらえ~!!」とはしゃいだ後に思い至りました。各キャラの戦闘準備は、アイテム装備は当然として、“スキル設定”と“BEAT”というシステムが『SO4』ならではの主な要素のようです。ここから説明臭くなりますがご容赦を。

 スキル設定は、L/Rトリガーで使う必殺技や呪文のバトルスキル、セット中は自動で効果を発動するバトルセットスキル、それぞれのスキル1つずつに存在する“CP”の合計が、キャラの持つCPの範囲内で収まるように行っていきます。しかも、バトルスキルはこれまでと異なってL/Rトリガーそれぞれに3つずつまで設定可能で、連続で素早く必殺技や呪紋を出せるように。確実に効果を発揮するバトルセットスキルと、MP消費で大ダメージの狙えるバトルスキル、どちらを限られたCPの中で優先させるかで、その人の性格が出そうですね。

『スターオーシャン4』 『スターオーシャン4』
▲スキル設定というのは、その“キャラで(が)、どうやって戦うか”の方向性を決めるものだと思いました。バトルセットスキルでキャラの地力を上げるか、トリガーにバトルスキルを3つ設定して攻撃の決め手を作るか、あるいはどんな状況にも対応できるよう設定するか……などなど。

 もう1つ挙げたBEATは、本作初登場のシステム。これは自分のプレイスタイルに合わせてキャラをアレンジするシステムで、ストライク、ニュートラル、バーストと3種類あります。ストライクかバーストを選ぶとキャラの能力が上下したり、特殊な効果が得られるようになったりして、それぞれのBEATレベルを上げることで、BEATによるキャラへの影響が大きなものへ。ストライクを選べばスピード重視で動き回るテクニカルな戦闘に、バーストを選べばひたすら攻撃して相手をごり押しする戦闘に向いてくるキャラ能力になっていきます。

 スキル設定が戦い方の方向性を決められるなら、こちらはその調整を行える、という印象でした。個人的には、アクションが得意ならストライク、苦手ならバーストを選ぶといいのではと感じましたが、何も変化しないニュートラルこそが実は初心者向けなのかなとも思ったり。これらのシステムは、好みのプレイスタイルをゲームに反映させられるように出来ているようだったので、悩んでみるのもまた楽しいかもしれません。

『スターオーシャン4』 『スターオーシャン4』
▲スキル設定はともかく、BEATに関しては普通に遊んでいると、あまり効果が実感できないかもしれません。ニュートラルでもまったく問題ないと思うので、もう1歩こだわりたい人向けのやり込みに近いシステムだと思います。


■キャラクターを使ってみての感想

 ちなみに、バトル中いつでも操作キャラを変更できるので、いろいろ試したくなって本日使えたキャラをひと通り操作してきました。以下に、ワタクシの個人的な感触の紹介をば。

『スターオーシャン4』

・エッジ

 これまでの男主人公と同様、剣を使って戦います。ゆえに接近戦向けのキャラですが、クセがないので攻撃がつなげやすかったです。戦いやすいぶん、バトル全体の状況も確認しやすいのでは。


『スターオーシャン4』

・レイミ

 弓を使って遠くから攻撃できるので、前線キャラより危険も少なく、アクションの苦手な人にもいいなと。そう思いきや、接近タイプの強力な必殺技を持っていて、実はかなりテクニカルに遊べるキャラでした。


『スターオーシャン4』

・フェイズ

 呪紋がメインのキャラで、強力な呪紋がいろいろと使えます。呪紋を同じトリガーに複数登録しておけば、リンクコンボで2発目以降の呪紋は詠唱カットでき、攻撃の要になれそうです。


『スターオーシャン4』

・リムル

 彼女も呪紋がメインのキャラで、アクションスキルには回復呪紋もあり、後衛のキーパーソンとして重宝しました。でも接近戦が一切できなかったので、敵に近寄られないよう気を付ける必要がありますね。


『スターオーシャン4』

・バッカス

 銃になった右腕を使っての攻撃を基本としながら、通常攻撃のコンボの中に格闘も混じっているので、遠・近どちらでも戦いやすかったですね。必殺技もやはり遠・近そろっているので、プレイヤー次第でいろいろな戦い方ができそうです。


『スターオーシャン4』

・メリクル

 格闘で戦う接近特化型キャラでした。通常攻撃、必殺技ともに豪快で、打ち上げ攻撃はエッジよりも高く敵を飛ばし、画面端まで蹴り飛ばすような必殺技も。6人の中では、一番スピード感が楽しめました。



■プレイヤーが“自分で選べる”ゲーム

 今回は戦闘ばかりクローズアップしましたが、スキルに関しては戦闘以外でもいろいろと効果を実感しました。たとえばあるスキルを習得していると、地図上に宝箱や採集、採掘ポイントなど位置が表示され、非常に便利です。今回は触れませんでしたが、“オカリナ”などシリーズをプレイしている人はピンと来るであろうおもしろいスキルもたくさんあったようです。

 また、レシピを持っていなかったのでできなかったのですが、アイテムクリエイションやその素材集めと関連して、店に特定のアイテムを納品するクエストが多数用意されていました。武器屋なら武器関連、フードショップなら食品関連と、納品するアイテムが異なる他、訪れた街にはかなりたくさんの店が。やり込みに関しては、「これでもか!」というくらい詰まっていると思います。

『スターオーシャン4』 『スターオーシャン4』 『スターオーシャン4』

 正直に書くと、ゲーム中のシステムや要素をすべて活用する必要はないと思います。少々誤解を招く書き方になりましたが、本作に詰まっている要素はRPGと考えてもまれに見る量なので、「やり込みたい、こだわりたい人は、どこまでもそれができる」と言えると思います。ただそれはゲームに用意された懐の深さなので、普通に遊んで物語を楽しみたいだけであれば、プレイヤーが全部にこだわらなくても大丈夫だろうと感じました。そういった意味を含めて、プレイヤーが“自分で選べる自由”が多いゲームだという感想でプレイレポートを締めようと思います。では、『SO4』発売に備えてHDDを探しに行くのでごきげんよう!(キャナ☆メン)

(C)2009 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved. Developed by tri-Ace Inc.

データ

▼『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:Xbox 360
■ジャンル:RPG
■発売日:2009年2月19日
■価格:8,925円(税込)
 
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■メーカー:スクウェア・エニックス、マイクロソフト
■発売日:2009年2月19日
■価格:24,800円(税込)

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