そこはまぶしい陽光が差し込む海の底。魚たちとともに、人間の姿をした純粋無垢な少女が暮らしていた。彼女の名はマリン。空の世界――地上に憧れる海人（うみびと）だ。

　ある日、海中に1つの美しい指輪が落ちてくる。輝く指輪を手にするマリンたち。マリンと妹のウリンは、それを海の外の世界に暮らす持ち主に届けるため、初めて海の世界を飛び出すことにする。2人が辿り着いたのは、海に囲まれた小さな離島だった。

　その島で暮らす女子高生・夏音（かのん）は、後ろ向きで暗い性格の少女で、今まさに彼氏にフラれたばかり。毎日の生活にも将来にも希望が持てないでいた。だが、実はそんな夏音こそ、マリンたちが捜す指輪の持ち主だったのだ。

　運命に導かれるように出会ったマリンと夏音。やがて2人は自分たちに秘められた“ある力”に目覚め、“海の巫女”、“空の巫女”として、世界を覆いつくす“闇”との戦いに挑んでゆくのだった……。