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2009年3月4日(水)

小西さんの華麗なるゲーマーライフが明らかに!? 『ティアクライス』SP対談最終回

文:電撃オンライン

 KONAMIから現在発売中のDS用ソフト『幻想水滸伝ティアクライス(以下、ティアクライス)』。本作のディレクター・小牟田(こむた)修さんと、ディルク役の声優・小西克幸さんの対談を掲載する。

 宿星と呼ばれる星を持つ108人を集めるRPGとして、ファンから高い支持を得ているKONAMIの『幻想水滸伝』シリーズ。その最新作『ティアクライス』が、2008年12月18日にDS用ソフトとして発売された。電撃オンラインでは、本作のディレクターである小牟田修さんと、作中で大きな役割を果たすキャラクター・ディルクを演じた声優の小西克幸さんのスペシャル対談を全3回にわたって掲載中。第1回と第2回は、以下の記事を参照のこと。

小西兄貴がディルクについてたっぷり語った『ティアクライス』SP対談第1弾

小西さん、どれだけ交易をやっているんですか 『ティアクライス』SP対談第2弾

 最終回となる今回は、小牟田ディレクターと小西さんが登場キャラクターや声優陣について語った模様をお届けする。


■まぎれもなく『幻想水滸伝』である『ティアクライス』

『幻想水滸伝ティアクライス』
▲ディレクター・小牟田修さん

小牟田修さん(以下:小牟田、敬称略):今回久しぶりに『幻想水滸伝』をプレイされたわけですが、ここが同じだなとか、ここが新鮮だなとか、感じた部分ってありますか?

小西克幸さん(以下:小西、敬称略):一番最初に、紋章から書に物語の軸が変わったじゃないですか。だから、最初は「これはどうなのかな?」と思っていたんです。でも実際にプレイしたら、紋章の時と何ら変わらずなので安心しました。まったく新しく作り変えられてはいますが、『幻想水滸伝』シリーズはやっぱり変わらないですね。そこはなぜなんでしょうね。昔このシリーズに抱いていたイメージとガラッと大きく変わるかと聞かれると、いい意味であんまりそうでもないんです。だから、昔から『幻想水滸伝』シリーズが好きな僕としてはうれしいですね。キャラもまったく違うけど、キャラが持つテンションというかノリは、これまでの作品と通ずるものがありますよね。1人1人がその世界でちゃんと生きていて、その人たちとどんどん接触していって、自分が見聞を広めたりとか絆を深めたりするってところが、やっぱり根底にあるからそう感じるんですかね。

小牟田:108人全員に生活というかバックストーリーがあるのが、この『幻想水滸伝』シリーズの基本だと考えていますから。

小西:108人全員の設定は考えてあるのですか?

小牟田:そうですね。ある程度物語で語られていない部分まで掘り下げて、設定は作っています。まあ、キャラによって大小はありますが(笑)。

小西:いいですね。そのほうがキャラに厚みがあるし、キャラの“体温”を感じるじゃないですか。たとえばイクスってキャラも、彼を追いかけている女性がいて、そこにさらにイクスを追いかけている殺し屋がいてとか、いろいろ広がっていておもしろいし。

小牟田:イクス関連のキャラが全員がそろうと、本拠地での会話もおもしろんですよ。

小西:聞きました(笑)。僕はつねに何か起こらないかなと、定期的に本拠地の仲間全員に話しかけているんですよ。ただ『ティアクライス』ってオンラインゲームみたいに、同時にやれることがいっぱいあるじゃないですか。だから、何をやっていいのかときどき迷いますよね。レベル上げか交易か、はたまたクエストやるのがいいのかとか。

小牟田:このシリーズって仲間が多いじゃないですか。だから、仲間を使っていろいろなことをやってほしいです。固定メンバーで物語を進めるだけだとさみしいですから。

小西:たまにどこまで進めていたか忘れて、広間に来てくれと言われていたのに「広間ってどこだっけな?」とか悩むことも……(笑)。

小牟田:広場に行くと、アトリが来たよってイベントが始まることもありますからね。

小西:一度ナキルを仲間にするときにアスアドがいなくなるじゃないですか。交易とかやりすぎて、どこに行ったのかを忘れていたことがあって。でも、イベントには出てくるし。「あ、会議に入る」って。仲間になってないのかと思って石版(※1)を見に行くと、名前があるから仲間にはなっているんだと。そうしたらイベントが始まって、ナキルを連れて帰ってきたので安心しました(笑)。

小牟田:実は男性プレイヤーで、ナキルを仲間にした人って少ないんですよ。

小西:そうなんですか?

小牟田:スタッフでもアスアドが好きな女性はアスアドをパーティに入れていてラクに仲間にしていますが、男性スタッフはアスアドを連れていない場合が多くて。「仲間になるのを逃すから、条件をカンタンにしたほうがいいよ」って(笑)。

小西:なるほど(笑)。でも、難しいキャラは他にもありますよね? ドガじいさんとか。足しげく通わないと仲間にならないとか、忘れちゃいますよ。

小牟田:ナズを仲間にすると、ドガじいさんがいる場所には行かなくなりますからね。

小西:最初、草原が出現してポーパス族の国に行けなくなったときに、どこに行けばいいんだろうと焦りましたね。「仲間にしていない人がまだいるのに」と(笑)。

小牟田:今回ワールドマップの中には、草原や砂漠などのフィールドを用意しているんですけど、あれはどうしても僕が入れたいと言って、入れてもらったんです。

小西:『I』のワールドマップをイメージさせるようなやつですね。

小牟田:ええ、どうしても場所を選択して移動する方法だけだと、世界が狭く感じますよね。それもあり、世界の広さを感じさせる広大なフィールドは絶対に入れてほしいと。

小西:草原もある意味ダンジョンっぽい感じではありますね。あれは昔の『幻想水滸伝』をモチーフに作ったんですか?

小牟田:そうですね。チビキャラが移動するMAPがほしいなと。それをキレイに1枚の絵で歩けたら気持ちいいだろうなと思って用意しました。

小西:でもフィールドマップの移動がなく、街の中の移動もブロックでどこに行くかとすぐ選べられたのは、迷わないでよかったです。記号としていろんなことが覚えやすいし、とにかく携帯ゲーム機ってのも考慮して、いろいろな部分が遊びやすいです。

小牟田:街の移動は特に快適さを考えました。僕も少し前に遊んでいたRPGで、一回その街に立ち寄ったときは新鮮で楽しかったのですが、その後何回もそこにいかなきゃいけないとなると、防具とか買い直しのために歩き回るのがおっくうになったことがあって……。もう少し遊びやすくならないかなと考えて、移動場所を選択形式にしました。でも、全部選択式だとその街の文化とか雰囲気が伝わりにくいので、実際に選択した先を歩けるようにしました。

小西:僕も他社さんのゲームですが、『ファイナルファンタジーXI(以下、FFXI)』をプレイしているんですけど、とある街がめちゃくちゃ広くて「なんだこの広さは」と(笑)。まあ、街が広いのはスミからスミまで歩く楽しみはあるし、家庭用ゲームならばありかなとは思いますが、携帯ゲーム機だと『ティアクライス』のシステムが非常に遊びやすいですね。


■登場キャラクターについてのあれこれ

『幻想水滸伝ティアクライス』
▲ディルク役の声優・小西克幸さん

小牟田:キャラクター選びで、能力ではなく演じている声優さんで選ぶことはありますか?

小西:それはないですね。やっぱりキャラの雰囲気とかが大事ですかね。だから、お姉ちゃん(シスカ)とか、わりと好きですよ、自然な感じが。何があっても動じない普通なお姉ちゃんがいて、それはそれでおもしろいなと。

小牟田:シスカは使える魔法がそろっていますし。補助系が充実していますね。

小西:そもそも魔法がこの作品は強いもんな。そういえば、メルヴィスはまだ使っていないんですけど、強さ的にはどうです?

小牟田:メルヴィスはパラメータでみると、上位のほうに位置しますね。

小西:あ、そうなんですか。そんなに強くなるんだ。最初、メルヴィスがまだ冥夜の剣士団だとわからなくて、初めて登場したときは一般兵なのかと思っていたんですよ。グラフィックはかっこいいのになと思っていたら、あとで「なんだ、仲間になるんじゃん」と(笑)。

小牟田:確かに最初登場したとき、メルヴィスって名前が出てきませんからね。

小西:小牟田さんオススメのキャラって誰ですか?

小牟田:僕のお気に入りはディアドラです。ディアドラの声は完全に僕の趣味なので(笑)。

小西:いいですよね。やっぱりあの声(※2)ですよね、間違いなく。

小牟田:キャラに合っていますよね?

小西:ええ、合っています、合っています。

小牟田:能力的にも強いですよ。

小西:稲田徹さんが演じているフューリーロア族の王様、強いですか?

小牟田:ええ、ダイアルフもすごく使えるキャラです。

小西:今、部下のリュキアとサーヴィラをパーティに入れようとしていたら、斥候のイベントでいなくなっちゃってて(笑)。

小牟田:ファラモン解放前だと離脱しちゃいますね。でも、すぐ戻ってきますよ。あとは、クロデキルドやフレデグンドが強いですよ。星の印が使えますから。二刀流な上に3倍攻撃なので、この2人がいると負けないって感じです。

小西:私がプレイしている段階では、フレデグンドは心が揺れています(笑)。「私は~」みたいな。あと主人公は強いかな、武器が強いというのもあると思うけど。

小牟田:主人公はパラメータ的にはさほど強くはありませんけどね。

小西:そうなんですか? ロベルトとシスカとコニー(主人公)は、同じ武器を持っているんですけど、ダントツでダメージを出すんですよ。200ぐらい違うのかな。

小牟田:主人公はクリティカルが出やすいので、クリティカル攻撃になっているのかもしれませんね。画面がアップになることは多くないですか?

小西:あ、多いです。そういえば、ジェイルもめちゃめちゃ多いです。あれもクリティカルってことですか?

小牟田:そうです、クリティカルってことです。

小西:あれ気持ちいいですよね。あと演出で僕が好きなのは、一斉にみんなで攻撃したとき。あのアニメーションが好きなんですよ。1人ずつ殴るんじゃないのが気持ちいい!

小牟田:あれは『幻想水滸伝』シリーズならではですよね。シトロ村の4人(主人公、ジェイル、リウ、マリカ)はお互いに好感度も設定してあるので、戦闘中に防御力にも補正がありますよ。

小西:最初それが理解できていなかったんですよ。でも、あるとき戦闘中に倒されると怒ったりするのを見て「そういうことなのか」と。かばってくれるのはよく見ていたんですけど、怒ったりもするのかと。その関係性を楽しむのもいいですよね。そういえば、意外な関係性とかもあるんですか?

小牟田:ありますよ。変なのもたくさんあります。

小西:関係性といえば、女性がらみの関係が多いイクスは使えるんですか?

小牟田:イクスですか。強くはなかったような気がしますね。でも星の印は特殊なものがあって、意外といけますよ。育てている人はあまり聞きませんが(笑)。あとは、医者のザフラーも使えますね、回復役として優秀ですよ。

→小西さんのハードゲーマーライフが明らかに!?(2ページ目へ)

(C)2008 Konami Digital Entertainment

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データ

▼『幻想水滸伝ティアクライス』
■メーカー:KONAMI
■対応機種:DS
■ジャンル:RPG
■発売日:2008年12月18日
■価格:5,500円(税込)
 
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▼『幻想水滸伝ティアクライス』コナミスタイル特別版
■メーカー:KONAMI
■対応機種:DS
■ジャンル:RPG
■発売日:2008年12月18日
■価格:10,550円(税込)
 
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■メーカー:KONAMI
■対応機種:DS
■ジャンル:RPG
■発売日:2008年12月18日
■価格:19,200円(税込)
 
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