2009年3月7日(土)
4月5日からテレビ東京他で放送が始まるTVアニメ『咲-Saki-』。その第3話のアフレコが、都内のスタジオで行われた。
『咲-Saki-』は、現在『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス刊)で連載中の麻雀コミックを映像化した作品。毎局プラスマイナスゼロで和了(あが)る不思議な打ち方をする主人公・宮永咲(みやなが さき)が、中学生時代に全国個人戦優勝経験を持つ原村和(はらむら のどか)たちとともに、インターハイの頂点を目指すという物語だ。
第3話のアフレコ終了後、咲役の植田佳奈さん、和役の小清水亜美さん、片岡優希役の釘宮理恵さん、竹井久役の伊藤静さん、染谷まこ役の白石涼子さんにお話をうかがった。キャスト陣の麻雀大会のエピソードなど、本作ならではのインタビューになっているので、ぜひご覧いただきたい。
▲インタビューに答えてもらったキャスト陣。写真左から、白石さん、小清水さん、植田さん、釘宮さん、伊藤さん。 |
――第3話までのアフレコを終えて、ご自身のキャラクターを演じた感想を聞かせてください。
植田さん:咲は麻雀を打っている時以外はとても普通で、逆に個性を付けにくいキャラクターでした。いつもニュートラルな位置で物事を見たり考えたりするキャラクターなので、麻雀を打っている時と差がつくように演じました。これからいろんな強い人と麻雀を打てるのが楽しみです。
小清水さん:1話あたりはとても緊張していたんですけど、3話になってやっと空気に慣れてきたというか、役を演じられるようになってきました。和はあまり感情を表に出さないキャラクターではあるのですが、3話になって結構感情をあらわにすることがあったので、そのさじ加減が難しかったかなと思います。今後の展開がとても楽しみです。
釘宮さん:演じてみて、1話の時からなんの迷いもなくスパッと優希という役に入れたと思います。個人的には、優希っていう名前があまりしっくりきていないんです。台本にもタコス、タコスって書いてあるので……(笑)。台本の裏表紙にもタコスのイラストがどーんと描かれていて(笑)、おもしろいなーと思います。普段は自分の世界をしっかり持っている個性的な女の子なんですけど、麻雀に対しては真剣に取り組んでいるなと思っています。タコスをおいしく食べつつも頑張っていきたいです。
伊藤さん:久は部長なので、咲が入ってきてくれてすごくワクワクしている気持ちが、セリフや絵に出ていて、それを感じながら演じるのがすごく楽しいです。3話までの中では悪役にしか見えない雰囲気をかもし出しているのですが、麻雀への熱い思いがあるんだなということを感じています。これから大会に出て、久の麻雀の実力が見られるのかなと楽しみにしています。
白石さん:まこは2年生ということで、部長の久と1年生の3人の間にいるんですけど、なんかすごく落ち着いていて、ヘタしたらちょっとおばちゃんになってしまう感じです(笑)。広島弁のなまりがあるので、自然と「~じゃ」という口調になってしまうんです。なので、「女の子の、女の子、17歳だぞ」というのを意識してやっていかなきゃなと思っています。3話までの間では、麻雀を打つシーンより久と一緒にいて、大人目線でしゃべっているところが多いので、これからの試合のシーンが楽しみです。広島なまりを自然とできるようにもっともっと頑張っていきたいなと思います。
――キャラクターの魅力を教えてください。
植田さん:咲はやっぱり普段の時と麻雀を打っている時のギャップですね。本人はあんまり気にしていないんですけど、何気にすごいことをやってのけて、それがなぜできているのかわかっていないというか、そもそもすごいことだということ自体わかっていないような感じなんです。真剣な時とぼーっとしている時のギャップが魅力なんじゃないかなと思います。
小清水さん:和は、見た目はとてもやわらかい感じの女の子なんですが、内に秘めた思いはとても熱く、麻雀に対してすごくマジメです。そういった中身の部分は、見た目以上に魅力的なのではないかなと思います。
釘宮さん:明るくて元気いっぱいで、茶目っ気たっぷりなところが魅力的だなと思います。
伊藤さん:ひょうひょうとしているけど、自分で部を作ってしまうぐらい麻雀に対する熱意がすごいんだなというのを、ひしひしと感じています。普段はそういうところをあまり表には出さないんだけど、内では熱く燃えている、そういったところが魅力なんじゃないでしょうか。
白石さん:まこは広島弁をしゃべるんですが、私は奈良県出身なので関西弁しかしゃべれないんです。なので広島出身の人に教えてもらいながら演じています。アクセント、イントネーションなど頑張っていきますので、そこに注目してほしいですね。あとはメガネをかけているので、メガネを取った時が本領発揮なのかなと思っています。メガネっ娘だという点も魅力ですね。
――『咲-Saki-』の見どころについて教えてください。
植田さん:全国大会に向けて、予選大会など麻雀の大会があるんですけど、そこで強豪と言われている生徒さんたちと麻雀を打つのが楽しみですね。原作の小林先生もちゃんとした手を作っているので、見ていて「私もこんな手で打ちたいな」と思う技や瞬間がたくさんあります。やっぱり麻雀の勝負が一番の見どころですね。
小清水さん:マンガもそうなんですが、絵を見ていて触ったらとてもやわらかそうな女の子たちだなというイメージがあるんですけど(笑)、その子たちがアニメでは動いているので、よりその柔らかさが表現できていて、そこがとても魅力だなと思っています。触ってみたいです(笑)。あと和はムネが大きいんですけど、その動きとかがとても細かく表現されていて、それが注目ポイントではないかと。ムネのアップのシーンなどもあって、かなり美しく描いていただいています。
釘宮さん:私はアクションシーンだと思っているんですが、麻雀の牌の動きや、咲が牌を切るシーンなどがCGでとてもカッコよく描かれています。咲の目からイナズマが出るとか(笑)、演出がすごく凝っていておもしろいなと思います。
伊藤さん:麻雀シーンは、麻雀を知らない人でも興味をそそるような内容になっていると思います。実際の麻雀だとすごく頑張らないと打てないのに、大きい手をみんなこんなに簡単に和了りやがって!!(笑) といった感じに、悔しさをかき立てられるような気持ちになりました。見どころは、そういう大きな手が見られるところですかね。あとは咲と和がすぐ“ポッ”って赤くなるところも見どころのひとつかなと思っています。
白石さん:CGのシーンだと動きが細かくて、牌が弾かれて戻るとか細かくリアルな演出がされています。麻雀卓の中ってこうなってるんだーといった具合に目でも楽しめるなと思いました。麻雀の用語を説明したり、これがいくらでどういう手でということをセリフで解説していたりというのがすごくカッコいいです。心理戦になって、みんなモノローグばかりで会話をしていない場面もあります。そういうところが、麻雀を知っている人はもちろん、知らない人でも楽しめるんじゃないかなと思います。(麻雀を)知らない私は、いろいろ教えてもらいながらやっています。
――麻雀に限らず、最近大負けしちゃったなーと思うことはありますか?
植田さん:お天気です。
釘宮さん&伊藤さん:それ3票入ります!
植田さん:先週ゲレンデに行ったんですが、雪ではなく雨が降りまして「負けたな」と思いました。
釘宮さん:朝から降っていない限りは傘を持って行かない主義だったんです。でも途中で降ったりしてとても残念です。もう外で傘なんて絶対買いたくないです。
白石さん:私も2日続けてビニール傘買っちゃったよ。負けたと思った……。
伊藤さん:ある朝「雪が降ってるよ」って電話が入ったんです。私、雪が好きで、今年まだ一度も見ていなかったので「見たい!」と思ったんですけど、布団から出るのがイヤで……。「あと10分」と思って、10分してからカーテンをバッと開けたらもう雨になっていました。「くっそー!」と思いましたね。
小清水さん:私は最近ストレス溜まったなーと思って格ゲーをやったんですけど、コンピュータが強くてボロ負けしました(笑)。
白石さん:ちょっと前までさかのぼるんですけど、宝くじに全然当たらなかったことがあって、ホントに損したと思ったんです。1万円ぐらい買ったのに当たらなかったんですよ。バラとか連番とか混ぜて買ったのに、「普通これぐらいは……」というほども当たらなかったんです。「二度と買うかー!」と思いましたね。
――植田さんにおうかがいします。植田さんはすごく麻雀がお好きということなんですが、今まで麻雀で忘れられないエピソードなどあったら教えてもらえますか?
植田さん:『咲-Saki-』は今までアフレコ終わったら麻雀大会をやっていたんですけど、先々週の大会の時に初めて“嶺上開花”を和了りました。すごくうれしかったですね。
小清水さん:まわりの人もかなりいい手張ってた中で。
植田さん:そうそう。監督が四萬張ってて、(福山)潤君が筒子で染めてて、亜美がリーチだったんだよね。
小清水さん:私も索子でほぼ染まってた。
植田さん:降りなくてよかったなと思いました。それが最近では一番印象に残っているエピソードですね。
――麻雀の中で、好きな役や牌を教えてください。
植田さん:昔は“国士無双”――初めて和了った役満だったんですけど、リンシャン和了りをしてからは“嶺上開花”になりました(笑)。
小清水さん:好きな手もいろいろあるんですが、個人的に好きな牌は一索です。あれ孔雀でしょ? ハトだなって思ってたんです(笑)。木の前にいるハトだって結構最近まで思っていて、逆に愛着がわいてしまいました(笑)。
釘宮さん:私は、5の赤の丸が好きです(笑)。水玉柄が一番好きな柄なので、あれが手に入っているとトキメキます。
伊藤さん:私は“一気通貫”なんですけど、ローカルルールで“東北新幹線”という役があると聞いて、いつか和了ってやろうと思っています。
白石さん:くぎみーとまったく一緒です(笑)。赤いのってかわいいよね。
釘宮さん:わかるわかる! 漢字の五萬よりは全然水玉だよね。
小清水さん:中(チュン)は?
白石さん:うーん、丸い方がいいんだよね。
――最後に、ファンへのメッセージをお願いします。
植田さん:麻雀をやったことがない人も、ずっと打ってるよという人にもいろんな人に興味を持ってもらえる作品になっていると思いますので、オンエアを楽しみにしていてください。そして麻雀をもっともっと好きになってもらえるとうれしいです。
小清水さん:みんなで頑張って作り上げております。魅力的なキャラクターも多いので、ぜひ見ていただきたいと思います。
釘宮さん:毎回楽しく和気藹々と収録しています。私たちも、初心者経験者いろいろいますけど、麻雀をどんどん上達させていきたいと思いますので、皆さんもぜひプレイしていただけるとうれしいなと思います。
伊藤さん:監督が麻雀のイメージを明るくしたいとおっしゃっていて、私もそれすごく賛成だと思いました。子どもからお年寄りまで見られる作品になっていると思いますし、明るい麻雀を広めていけたらうれしいですね。
白石さん:かわいい女の子もたくさんいて、麻雀にも詳しくなれる。こんな一石二鳥の作品はないと思います。(麻雀は)私は全然できないんですけど、すごく楽しいので皆さんぜひ興味を持って、女の子もぜひプレイしてほしいです。楽しんで見てください。頑張ります。