2009年3月18日(水)
KONAIから発売されているDS用ソフト『幻想水滸伝ティアクライス(以下、ティアクライス)』の読者参加企画として、開発者インタビューを行った。
『ティアクライス』は、同社の人気RPG『幻想水滸伝』シリーズの最新作。電撃オンラインでは以前、読者から本作の開発スタッフへの質問を募集した。投稿されたものの中から選考した質問について、本作のディレクター・小牟田(こむた)修さんに答えていただいた。後編となる今回は、登場キャラクターや続編の構想について語ってもらったので、以下に掲載する。
なお、前編ではゲーム内容についてのインタビューをお届けしているので、まだご覧になっていない人は、こちらもぜひチェックしてほしい。
『幻想水滸伝ティアクライス』ディレクター
小牟田修さん
『幻想水滸伝IV』からプログラマーとしてシリーズ作品の制作に参加。『ラプソディア』と『ティアクライス』では、企画・ディレクターとして制作の指揮を執る。
Q.ロベルトのツンデレは、やはり意図的なものだったのでしょうか?(とてもよかったと思います。感動しました) A.プロットの段階では、まったく意図していなかったんですが、シナリオが上がってくるにつれて、「あれ? ちょっと、そっちの気がある子なのかな?」と思い始め、顔グラフィックが上がってきた時に、チーム員全員が確信しました(笑)。そして、最後に収録した戦闘ボイスで、アノ名台詞が生まれたんです。 |
Q.次回作があれば、北辰皇国でユラがメイン側になると思うのですが、主人公は続投してくれますか? A.次回作があれば、活躍できる形で登場させたいです。 |
Q.『3』のような主人公がしゃべるキャラ仕様にしたのはなぜですか? 次回作は、『1』、『2』、『4』、『5』のような主人公=プレイヤーな作品ですか? A.『ティアクライス』は、“未来への無限の可能性”が物語のテーマだったので、主人公が自らの意志で未来を切り拓く存在である必要がありました。自らの口で発したセリフでなければ説得力がなかったので、主人公をしゃべらせるようにしました。次回作がどうなるかは、物語のテーマ次第ですね。 |
Q.ゼノア、オルドヴィーク、エヌムクラウ、べレムエル、ルファたちは何者なんでしょうか? A.残念ながらヒミツです。今後のシリーズで明らかになるかもしれませんね。 |
Q.シャムスとタージの出会いはどういったものだったのですか? A.それはまた別のところでお話したいと思います。 |
Q.女性スタッフさんの間では、アスアドが人気だという記事を読みましたが、男性スタッフの皆さんの間ではどのキャラが一番人気なのでしょうか? A.意外と好みはバラけていましたね。他世界のマリカやミーネ、ユーニス、ラティルダが人気でした。「ネムネはオレの嫁!」とか、「モアナはオレの嫁!」と言ってはばからないスタッフもいました(笑)。 |
Q.ランブル族は全員メガネをかけていますよね。ということは、ディアドラ姐さんはランブル族なのですか? A.ラロヘンガが出現した時にホツバさんがそのようなことをクエストでほのめかしていましたよね。でもディアドラはそんなに背は低くなさそうだし……。ディアドラは別の百万世界にいたランブル族です。 |
Q.敵の中で一番好きなキャラクターは? A.マクート&ビアズレイですね。こういう、小者キャラは大好きです。敵ではないですが、ダナシュ8世や三皇妃も好きです。 |
Q.なぜ、DS用ソフトだったのでしょうか。DSの容量はCDの3分の1しかないと小牟田ディレクターもおっしゃっていましたし、泣く泣くカットせざるを得ない部分が出てしまうならば、DSにこだわらなくてもよかったのでは? A.『百万世界』を舞台にした幻想水滸伝の新章を制作するにあたり、企画当初から、百万世界=パラレルワールドを、世界観と遊びの両方から違和感なく受け入れてもらいたいと考えていました。お話だけで『百万世界』の存在を語るのではなく、実際に百万世界を体験してもらうことで、すべてのプレイヤーの世界(DS)が百万世界でつながっているゲーム、他のプレイヤーの存在を同じ世界の中で感じながら冒険するRPGにしたかったんです。誰でも手軽にオンラインに接続することのできるDSというハードは、それを実現するための要素を十分に備えていましたし、未来への可能性を感じさせてくれた素晴らしいハードだったからです。 |
Q.インタビュー記事で笑い話として出ていましたが、フルボイス版の発売はないのでしょうか? あわせて『1』、『2』のフルボイス版も期待しています。 A.フルボイスで制作するとなると、大河ドラマ並みのセリフ数になりそうです。『ティアクライス』の収録で1日8時間スタジオにこもりっきりで2カ月かかりましたから、フルボイスにすると2年でも足りませんねぇ。そのボイス量が全部入るハードが出たら、ぜひチャレンジしてみたいです。あと会社が許してくれるのならば(笑)。 |
Q.続編の予定はありますか? A.『ティアクライス』で拓かれた『幻想水滸伝』の新たな可能性は、大切に育てていきたいと思っています。 |
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