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2009年6月1日(月)

ゲームランナー押野の勝手にDLCランキング! 第3位は『パズルクエスト』!

文:電撃オンライン

 年間50本以上ゲームを購入するヘビーゲーマー“オッシー押野”改め“ゲームランナー押野”が、数あるダウンロードコンテンツ(DLC)をプレイ、厳選した3タイトルをランキング形式でお届け! まず今回は第3位の『Puzzle Quest: Challenge of the Warlords(以下、パズルクエスト)』を、熱くそして暑く! 愛を込めて語っていきます。

■RPGとパズルの奇跡の融合!

 『パズルクエスト』は、その名が示す通りクエスト(=RPG要素)とパズル要素を融合させたゲームなのですが、とにかくシステム面での完成度が高い! この手の“RPG+○○”といった複合ジャンル系にありがちな“どちらの要素も中途半端で、結局2つのジャンルの駄作を遊ばされた気分になる”ということはまったくなく、対戦型パズルの戦略性の高さとRPGの育成の楽しみが絶妙に組み合わさって、まさに“奇跡の融合”を果たしています。

■『ズーキーパー』+『マジック:ザ・ギャザリング』?

 ゲームは、対戦型パズルでの戦闘を中心としたRPG形式で進みます。主人公はとある王国の騎士となり、フィールドを移動しながら敵と戦い、さまざまなクエストをクリアしていきます。モンスターなどに遭遇すると戦闘画面に移行し、対戦型パズルで敵と戦うことになります。代表的なRPGでのエンカウントバトルに、パズルを取り入れたというわけですね。

 肝心のパズル部分は、名作パズルゲーム『ズーキーパー』に近いシステムです。画面を埋め尽くす“ジェム”と呼ばれるコマを上下左右に入れ替え、同じ種類のジェムを3つ以上そろえて消していきます。“お金のジェム”をそろえて消せばお金が手に入り、“ドクロのジェム”を消せば敵にダメージを与えることができます。各色のジェムを消すと対応したマナが入手でき、このマナを使用することで各キャラクター独自の魔法を使うことが可能となります。ジェムは敵と交互に消していき、先に相手のライフポイントを0にすれば勝利です。

 プレイして感じること、それは魔法の重要性です。“ドクロのジェム”での直接攻撃はもちろん重要なのですが、それだけでは交互にドクロを消していくだけの殴り合いになってしまいます。しかし、本作では魔法の存在がしっかりと戦略という味付けをしてくれているのです。魔法は非常にたくさんの種類があり、直接敵に攻撃する魔法もあれば、ジェムの配置を変えるなど、画面内のジェムに働きかけて展開を有利にするモノもあります。これらをうまく使うことで、単なる殴りあいよりも戦略的に戦いを進めることができるのです。魔法の組み合わせ次第では強力なコンボを繰り出すこともでき、うまくハマれば相手に手も足も出させない連続攻撃で叩きのめすことも! この、コンボなどを絡めたプレイ感覚は、トレーディングカードゲームの『マジック:ザ・ギャザリング』に近いと個人的には感じました。マナを得る手段がカードなのかジェムなのかの違いで、デッキ(=魔法の組み合わせ)や運の要素(=ジェムの配置)などが絡み合って高い戦略性を生み出しているところが、非常に似ていますよね。

■ここまでやるの? 遊びきれない大ボリューム!

 RPG要素も、非常に高い完成度になっているのも本作の特徴です。敵を倒したりクエストをクリアしたりして得た経験値で主人公を鍛えていくのですが、成長のための選択肢の幅が広いこと広いこと! 覚える魔法1つ取っても、前述のパズル対戦と密接にかかわっていますので、よい意味で非常に悩ましいキャラクター育成が楽しめます。その他にも、モンスターを捕えて育成したり、街をモンスターの支配から解放して統治、税収を確保するなど、「これでもか!」というくらいさまざまなRPG(そしてSLG)要素が詰まっています。メインとなるクエストも膨大な量がプレイヤーを待ち受けていますし、選択肢によるストーリー分岐まであって、すべて遊び尽くすには相当な時間を要するハズです。やり込み要素は、ダウンロードコンテンツ(以下、DLC)とは思えないほどに豊富です。それもそのはず、日本では“シンプルシリーズ”として廉価で販売されている本作のシリーズですが、本国アメリカではフルプライスの大作として発売されているタイトルなのですから。

■ローカライズに難点も……完全版&次回作に期待!

 このように、とにかくゲームとしては出色のデキで、本来であれば1位になってもおかしくない本作なのですが……3位になっているのには理由があります。それは日本語版へのローカライズ(翻訳移植)がしっかりとされていないということです。海外ゲームは、日本語版にローカライズされる際に、テキスト部分がヘンテコな日本語に翻訳されることはよくあるのですが、この作品にも結構な量の翻訳ミスがあります。例えば魔法の効果が日本語として通じない、または間違っていたり、などです。色々な魔法を組み合わせて緻密な戦略性を発揮している本作では、これは致命的でしょう。

 ただし、本作の完全版がPS3のDLCとして配信予定ですので、そちらでローカライズのミスが修正されていれば文句なしのタイトルとなります。さらに完全版では主人公として選べるキャラクターが増えていたりしますので、さらに素晴らしいゲームとなること間違いなしでしょう。また、英語版ではありますが、流れをくんだ新作もすでにXbox LIVEで配信中ですので、こちらの日本語ローカライズも楽しみですね。

 パッと見、あまり派手なゲームではありませんが、遊んでみるととにかく“奇跡の融合”を実感できる本作。騙されたと思って、ぜひこの新感覚ゲームを体験してみてください。正直、このデキで1,200円はかなりお得だと思いますよ。

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(C)2007 Infinite Interactive Pty. Ltd. Published exclusively by D3Publisher of America, Inc. worldwide. Puzzle Quest: Challenge of the Warlords and its associated characters and names are trademarks of Infinite Interactive Pty. Ltd. and used under license. D3Publisher and its logo are trademarks or registered trademarks of D3Publisher of America, Inc. Infinite Interactive Pty. Ltd and its logos are trademarks of Infinite Interactive Pty. Ltd. All rights reserved.

データ

▼『Puzzle Quest: Challenge of the Warlords』
■メーカー:ディースリー・パブリッシャー
■対応機種:Xbox 360(ダウンロード専用)
■ジャンル:PZG
■発売日:2007年9月19日
■価格:800マイクロソフトポイント

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