2009年6月11日（木）

『狼と香辛料II』、やっぱりナニがもげた“ほろろん祭りII”のレポをお届け！

　TVアニメ『狼と香辛料』のイベント“ほろろん祭りII”が、5月31日に都内で行われた。

　“ほろろん祭りII”は、『狼と香辛料』のBlu-ray Disc BOXの発売と、『狼と香辛料II』の放送を記念して行われた招待制のイベントで、Blu-ray Disc BOXを購入者した人が参加できた。イベントは、まず『狼と香辛料II』第1話Aパートの上映から幕を開けた。続きが気になるところで舞台が明るくなり、ステージにホロ役の小清水亜美さん、ロレンス役の福山潤さん、マルク役の小山力也さん、ディアナ役の渡辺明乃さんが登場。ニッポン放送のアナウンサー・吉田尚記さんの司会のもと、トークを繰り広げた。

　ホロとロレンスがイチャついているようにしか見えない第1話に、「ラブコメだったらゴールした後みたいですよね」と話す福山さん。度重なるピンチを乗り越え、「ひと皮むけたような気になっていると思いますよ」とロレンスの心境を語っていた。対する小清水さんは、そんなロレンスに対し「1つや2つの危機を乗り越えたぐらいでは」と余裕のあるホロの気持ちを話していた。

　『狼と香辛料II』から登場する新キャラクター・マルクとディアナを演じる小山さんと渡辺さんも、自身の演じるキャラクターを説明。渡辺さんは「ディアナはつかみどころがなくて演じるのに苦労しました」と述べ、「本番直前に、“メー○ルのように”って言われてすごく焦りました」と収録時のエピソードなども披露していた。また、アマーティ役の千葉紗子さんからもビデオメッセージが。千葉さんは青年役をやるのが初めてらしく、役に向けての意気込みなどをコメントしていた。

　ここで、“原作カルトクイズ”のコーナーに移行。このコーナーは、『狼と香辛料II』の映像を見て、キャラクターがしゃべっているセリフを観客が当てるというもの。正解すれば出演者のサイン色紙がもらえる。アニメの映像はこのイベントが初公開となるが、原作に忠実に作られているので、原作を読んでいれば答えられる問題になっていた。

　1問目はディアナの「○○を狩る○○」。手を挙げた観客に渡辺さんが「じゃあディアナのファンの方！」と告げるとなぜか手を下ろす人が現れ、渡辺さんが「下げるなー！」とツッコミを入れる一幕も。ちなみに、クイズの答えは「月を狩る熊」。当てられた観客は見事正解していた。

　マルクの妻が伏せ字になった「○○ー○の奴が……」（正解はアデーレ）、アマーティと会話するロレンスのセリフ「○○が特に……」（正解はコイ）と続き、最後は小清水さん演じるホロの番に。だがここで流れたのはTVアニメ第2期ではなく第1期のワンシーン。列車に乗るホロが映し出された途端、その意味を察した鋭いファンたちから笑いが起こる。そう、ここの問題は、前回の“ほろろん祭り”を大混乱に陥れた例のホロのセリフだった……。小清水さんが「ほろろん祭りといったらコレなんですけど」と、さも当然といった様子でマイクを構え、もはや説明不要の「わっちに触れればとナニがもげるぞ」（ナニが伏せ字）を観客全員で答えるという前回同様の流れに。小清水さんの「わっちに触れれば」の掛け声に続き、観客全員のすがすがしい「ナニがもげるぞー！」がホール内に響きわたり、コーナーはいろんな意味で終了した。

　ここで、一旦トークイベントは終了の時間に。出演者から次のようなメッセージが贈られ、そしてやっぱり「ナニがもげるぞー！」の掛け声でステージは幕を下ろした。

●出演者からのメッセージ

小山さん：愛と憎しみ、そして欲望渦巻く疾風怒とうの人間ドラマが展開します。一体犯人は誰なのか!?　最後でわからない！　そういうのもいいですけどね（笑）。誰に見ていただいても心が温かくなる、楽しい人間ドラマが展開します。1人1人のキャラクターが愛おしくなる、家族で見て楽しい――家族のいない人は、1人で見ても楽しいアニメだと思います。よろしくお願いします。

渡辺さん：皆さまの応援あってこその2期だと思います。ディアナは、今はミステリアスな雰囲気に包まれていますが、これから先もっとアニメが続いていけば、ディアナの正体なども明らかになるかなと思います。ハデなアクションはないんですけど、ゆっくりゆっくり進んでいく時間の中で、会話を続ける中で心の動きなどが描かれるアニメになっています。絵もとてもきれいです。ディアナと『狼と香辛料II』、どうぞよろしくお願いします。

小清水さん：こうしてまたホロを演じることができて、とても幸せを感じています。皆さんも期待して待っていてくださっていると思うんですけど、もうすぐ放送開始ということで、『狼と香辛料』を、ホロを、そして小清水亜美を、よろしくお願いします（笑）。

福山さん：まだ放送まで1カ月ちょっとあるんですが、劇中で我々がどんな人間模様を繰り広げるのか、楽しみに待っていてほしいと思います。皆さんにいいものをお届けできるよう鋭意収録中ですので、よろしくお願いします。

　イベントの後半は、アニメイトTV WEBで配信が予定されている『小清水亜美・福山潤のオオカミックラジオII』のプレ公開録音が行われた。“プレ”ということで番組の各コーナーをひと足早く“お試し”してもらおうといった趣旨になっていた。事前に会場で募集していたアンケートをもとに、リスナーが「これは便利だ」と思うものを投稿するコーナー、最近手に入れたものを投稿するコーナーが展開。他にも小清水さんたちによれば、このプレ公開録音では登場しなかったが、パペットになったホロとロレンスの動画配信なども予定されているとのことだった。さらに、このパペットホロはすでに商品化が決定しているらしい。

　その後は、“プレ”公開録音ならではの「本放送のコーナーを決めてしまおう！」といったコーナーに突入。小清水さんらが、事前に観客や『狼と香辛料II』の公式サイトで募集済みのアイデアを読み上げ、観客からの拍手の大きさで採用・不採用を決定するというルールだった。“ホロにののしってもらう”、“お題を見て、たて笛をフィーリングで演奏”といったはっちゃけたコーナーが飛び交う中、最も盛り上がったのは“小清水さんに常識クイズを出し、間違えたら罰ゲームとして福山さんのマネージャーが福山さんのヒミツを暴露する”といった、福山さんだけが無意味にリスキーなコーナー。はたして本放送で実現するのか、非常に楽しみだ。

　こうして公開録音は無事（？）に終了。小清水さんは「『II』になってカオスじゃなくなりましたね。“脱カオ”です」とまとめていたが、“脱カオ”できているかどうかは、オンエアでぜひチェックしよう。

(C)支倉凍砂／アスキー・メディアワークス／「狼と香辛料II」製作委員会