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2009年9月2日(水)

PS3で80年代を遊ぶとどうなる!? 『3Dドットゲームヒーローズ』を全力で紹介

文:電撃オンライン

■思わず“いいえ”を押したくなるゲーム

『3Dドットゲームヒーローズ』

 ここからは、8月31日に8bitcafeで開催された先行体験会で本作をプレイした感想をお伝えする。ゲームは、8月27日の記事のプロローグにあるような、かつての勇者と魔王の戦いを描いた導入部から始まる。それを経て話が現在に移ると、主人公はドットニア王から魔王を倒すためにオーブを集めてほしいというお願いをされる。これまで公開された画像からすでにご存知、あるいはもう予想がついているかもしれないが、ここで“はい”“いいえ”の選択肢が登場。本作に、80年代ゲームへのリスペクトが込められているという話を聞いては、素直に“はい”を選ぶの失礼というものだろう。ここは当然“いいえ”で!

『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』
▲王様の住む城。最新技術でキレイに描かれた城だが、中に住む王様は意外と腹黒い?▲“はい”、“いいえ”の選択肢は、いたるところで出てくる。“いいえ”と答えるつもりが、ボタン連打で“はい”を押してしまうことも……。

 ……王様、食えない奴である。「それでは話が先に進まないことくらいおぬしも知っているはずじゃ!」と、ぶっちゃけトークで“はい”を強要してくるのであった。親しみを込め、あえて“おバカテイスト”と言わせてもらうが、この昔懐かしい、クスリと笑ってしまうテイストはいたるところに存在する。王様の話をテキトーに聞き流して町へ行き、町の端でうろついているニワトリを試しに攻撃してみたところ(ちなみに王様を攻撃しても何も起きず)、なんと怒ったニワトリが大挙して押し寄せてきて、あっという間に殺され……いや倒されてしまった。横にいた広報さんは、「いや~、ここは見てほしいところだったんですよ~」とニヤニヤ笑顔を浮かべている。小学校で飼育していたニワトリのごとくエサに食いついてしまったー!!


■上手ければ上手いほど剣は強い!

 さて操作法だが、○ボタンで剣、×ボタンでサブウェポン、R1でガードという3つだけで序盤は進められるようだ。おもしろいのは剣で、先の紹介にも述べたが、体力がMAXだと巨大化する。80年代のゲームっぽく、○ボタンを押すとポンッと剣が主人公の前に表示されるので、最初は「なんかビーム出た?」とびっくりするのだが、巨大な剣は攻撃が当てやすいのもあって使い勝手がいい。デカイ状態であれば、けっこう遠くから複数の敵を巻き込んで攻撃することも可能で、間に障害物を挟んで攻撃することもできた。

『3Dドットゲームヒーローズ』
▲敵を倒すと、ドット風のブロックが木っ端微塵に。散らばったブロックの上を歩くと、コロコロとブロックが転がるのには、ちょっとした驚きがあった。

 ただ敵の攻撃を1回でも受けるとたちまち剣は普通の大きさになってしまうので、調子に乗って攻撃していると、ぎゃふんと言わされることもしばしば……。得意になって戦っている時に剣が縮むと、『Demon’s Souls』で死んでソウルがなくなった時に似たガッカリ感を覚える。『Demon’s Souls』をプレイしたことない人向けに例えると、せっかく長く並べたドミノが些細なミスで倒れていく感じ……。

 なので途中からは、ガードが重要なことに気付いた。突然、パンをくわえた学生のごとくダッシュしてくる敵も多く、慣れればそうでもないのかもしれないが、最初はちょっと避けづらいような不意の攻撃を受けることもしばしばある。試しにガードを意識してみたところ、辛くも敵の攻撃を弾いた、という場面が増えた。アクションゲーム好きな人には、「何を当然のことを」と思われるかもしれないが、剣が巨大化している時は攻撃がとても強いので、意外と忘れがちになるようにも思えた。

『3Dドットゲームヒーローズ』
▲サブウェポンも重要だ。体験会で使ったブーメランは、ダンジョンのギミックを攻略するのにも必要だったし、ブーメランを当てて敵が硬直したスキに剣で攻撃、という攻撃方法はとても有効に感じた。


■脱力感で気分転換! いざダンジョンへ

『3Dドットゲームヒーローズ』
▲今回入ってみたダンジョン。操作キャラクターが違うけど、そこのクオリティも80年代……なわけではなく、大人の事情。

 フィールドの敵と戦ってそれなりに感触がつかめたので、ここいらでダンジョンに入ってみることに。ダンジョン内は1画面1エリアな感じで、それが碁盤の目のようにズラリと並んだ構造になっていた。カギを手に入れないと開けられない扉が頻繁に配置されていて、ダンジョン攻略は割と行ったり来たりを繰り返す感じだ。エリアを切り替えると敵が復活してしまうので、カギの在り処に迷った時などはちょっとテンポの悪さを感じた。

 ダンジョン内には、『倉庫番』のような感じで立方体のカベを動かす、RPGにはよくあるギミックや、間に水が流れていてブーメランを当てないと押せないボタンなども配置されている。そしてふと見つけたのが、ボタンの近くにあった石碑。「先に進むためのヒントが書かれているに違いない!」と期待を込めて調べたら、ただ「せきひ」とだけ表示されたよ……。心地よい脱力感に、「いい意味で裏切られた!」と思わず頬が緩んでしまった。

 そんな「あるある!」とお約束感を覚えるダンジョン内を、奥へ奥へ進んでいくと……ようやく手に入れたボスの部屋のカギ。いざ対決じゃー! と勇んで行くと、ボス部屋の手前にはスタート地点との間を往復できるワープ床が。80年代にはよくあった「1時間かけてボス部屋までたどり着いたのに、またやり直しか……」というコントローラを置きたくなる現象は、今作では味わずに済みそうだ。

『3Dドットゲームヒーローズ』
▲ボス戦については、さすがにネタバレになるので画像だけペタリ。どこかで見たことが……と感じるかもしれないが、最初のボスなのでかえってホッとする部分も。
『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』
▲ちなみに会場の8bitcafeは、ファミコンをはじめとしたレトロゲーム機やレトロゲーム、昔懐かしいアイテムなどが店内を飾るバー。「『3Dドットゲームヒーローズ』の体験会をやるならぜひここで」ということで、セッティングされたそうだ。

→次のページではプロデューサーとディレクターからのこぼれ話が!

※画面は開発中のものです。
(C)2009 FromSoftware, Inc.
(C)Tim Martin
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Licensed by Tozai, Inc.

データ

▼『3Dドットゲームヒーローズ』
■メーカー:フロム・ソフトウェア
■対応機種:PS3
■ジャンル:RPG
■発売日:2009年11月5日
■価格:7,140円(税込)
 
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