2009年9月18日（金）

HUE、MMORPG『AIKA ONLINE』の国内サービスに関する発表会を実施

　ハンビットユビキタスエンターテインメントは本日9月18日、PC用MMORPG『AIKA ONLINE（エイカオンライン）』のゲーム概要、およびサービス展開スケジュールに関する発表会を行った。

　『AIKA ONLINE』は開発をJOYIMPACT社が手掛け、運営をHUEが担当するオンラインRPG。韓国では2008年12月より正式サービスを開始している。“プラン（PRAN）”と呼ばれる少女型のサブキャラクターとの冒険や、育成システムが大きな特徴となっている。

　発表会はHUE代表取締役CEO 金裕羅氏のあいさつでスタート。金裕羅氏は「『AIKA ONLINE』は非常に完成度の高い3DのMMORPGで、野球にたとえるならトップバッターにしてエースとなりうる作品。長らく4番バッターを務めた『グラナド・エスパダプラス』とよいチームメイトになるでしょう。『AIKA ONLINE』をもって事業の拡大、そして日本のオンラインゲーム市場を盛り上げていきたい。すでに弊社では2番、4番バッターとなるタイトルを開発中なので、期待してほしい」と述べた。

　次に『AIKA』開発元のJOYIMPACT エイカ開発チーム　チーム長のJerryChung氏が登壇し、「MMORPG『WYD』で4年前に来日しましたが、再びこの場に立てることをうれしく思います。日本のゲーム市場は韓国とも中国とも違うことを、『WYD』運営を通じて学びました。『AIKA ONLINE』はグラフィックス、育成要素を持つプランなどのコンテンツで最初から日本市場を意識しています。日本独自システムもすでに準備しているので、本タイトルに期待してください」とコメントした。


▲HUE代表取締役CEO 金裕羅氏		▲JOYIMPACT エイカ開発チーム　チーム長JerryChung氏

　ゲーム概要の紹介に移る前に、まずは気になるサービススケジュールについてだが、10月20日～11月9日にクローズドベータテスター募集を実施。数千人規模を予定している。クローズドベータテスト実施は11月中旬に1週間程度で、レベルキャップ制限あり。国家間戦争のテストが行われる。オープンベータテストは11月下旬～12月上旬の予定で、戦争コンテンツの一部開放やクローズドベータテストの結果を反映したバランス調整が適用される。正式サービスは12月中旬で、レベルキャップ制限の廃止、戦争コンテンツの全開放、課金アイテムの実装が行われる予定だ。

■プレイヤーとの日々の会話と冒険で性質が変わるプラン


▲HUE運営事業本部本部長　草葉隆和氏

　続けてHUE運営事業本部本部長　草葉隆和氏より、『AIKA ONLILNE』のゲーム概要と特徴の解説が行われた。まず、草葉氏は本タイトルの特徴として以下の3点を挙げた。

●プランシステム
●魅力的なプレイヤーキャラクター
●大規模戦争システム

　それぞれの詳しい内容について、順次説明していこう。プレイヤーは“プラン”と呼ばれるサブキャラクターと一緒にこの世界を冒険し、ともに戦い、成長していくことができる。プランはPrincess of Air Nymphの頭文字をとった造語で、この世界の神様＝AIKAが悪と戦うために人間に与えた、最後の希望的存在らしい。ゲーム序盤でプレイヤーは自分だけのプランと出会え、以後はともに行動する。

　最初は小さな妖精の外見（『ピーターパン』に出てくるティンカー・ベルのよう）をしているプランだが、プレイヤーとの会話、会話時の選択、日常の食事、クエストの進ちょく状況にともない妖精期→幼年期→青年期→完全体の四段階で成長。各段階で外見はもちろん、性格やプレイヤーへの接し方まで変化していく。プラン専用の衣装、ヘアスタイルの変更も用意されており、自分だけのプランに育て上げる、育成要素も強いコンテンツだ。さらに、成長段階ごと性格ごとに違うボイス約300種以上が設定されており、プランのキャラクターボイスは『けいおん！』の平沢唯役などで知られる豊崎愛生さんが担当している。

　2点目のプレイヤーキャラクターだが、主にクラス（＝職業）の紹介であった。現時点でプレイヤーが選べるクラスは全6種で、どうやらクラスごとに性別は固定されているようだ。

●ウォリアー


▲打撃武器を駆使し、鍛え抜かれた肉体で敵を倒す近接職。

●クルセイダー


▲ウォリアーと同じく近接職だが、防御のための盾術にも優れる。

●スナイパー


▲ライフルを専門的に扱う中・遠距離職。説明によれば誰でもプレイしやすいクラスらしい。

●デュアルガンナー


▲二丁拳銃を駆使するクラス。同じ銃器でもスナイパーに比べるとスピードと瞬発力勝負。

●ナイトマジシャン


▲後衛職だが、殺傷力の高い黒魔法を使うアタッカー。

●プリースト


▲HP回復や守護魔法を使いこなす、いわゆる支援後衛職。

■最大1,000人 vs 1,000人で行われる2つの大規模戦争

　3点目はややコアユーザー向けのコンテンツとして攻城戦と国家戦、2種類の戦争システムが用意されている。どちらも最大1,000人 vs 1,000人が参加可能という大規模なものだ。

●攻城戦システム

　1つのワールド（サーバ）には5つの国家が存在し、プレイヤーはレベル10に達した時点で、どの国家に所属するかをまず決定しなければならない。ただし、所属国家の中でギルドに入るか、ソロプレイで進めるかはプレイヤー個人の自由である。攻城戦は各国家内で行われる、いわゆるGvGのこと。専用マップ“騎士の城（クロック・ド・シュバリエ）”内では15ギルドが5つの勢力にわかれて参加。事前の準備時間にいずれかのギルドと同盟を組む形になる。中央に設置されたモニュメントを制限時間内に占領したギルドが攻城戦の勝利者かつ、その国家のトップギルド“マーシャル”の栄誉を手にできるわけだ。なお、ギルドに入っていない無所属プレイヤーでも、既存勢力のいずれかから許可が出れば傭兵のような形で攻城戦への参加が可能だ。

●国家戦争

　一方の国家戦争は、上記の5つの国家間で行われるものだ。各国家には戦争チャンネルと通常チャンネルの2つが存在し、国家間戦争はこの戦争チャンネルのみで実施される。興味がない、低レベルで参加できないというプレイヤーは、通常チャンネルにいれば巻き込まれることはない。戦争は攻城戦で勝利し支配者となったマーシャルのみが、相手国に対して宣戦布告可能。ただし、戦争には同国民であれば誰でも関係なく参加できる。戦争の目的は相手国が持つ“聖物”を奪うこと。無事奪えればその国には何らかのメリットが、奪われた側にはデメリットが当然生じる。また、戦争で活躍したプレイヤー個人にもポイントが付与され、このポイントは特殊なアイテムなどと交換できるそうだ。レベル10でどこかの国家に所属すると、敵対国家エリアには入れなくなってしまい、唯一戦争による侵略という形でのみ訪問できる。ただし、所属国家は後から変更も可能だ。

　最後にHUEマーケティングチーム　アライアンスマネージャー上村健太郎氏が登壇。ゲーム外でのコミュニティ設立について説明した。上村氏によれば、『AIKA ONLINE』ユーザー限定のコミュニティをオープン。ただし、PCではなくモバイル向けをベースとするそうだ。また、単なるコミュニティの場としてではなく、参加することでプラン用の衣装が手に入るといった連動システムが実装される。この他、インターネット放送や運営スタッフによるTwitterといった形で、最新情報をプレイヤー向けに発信していくとのことである。

　『グラナド・エスパダ』以降もいくつかのオンラインゲームを提供しているHUEだが、プレイヤーに与えるインパクトという点では、『グラナド・エスパダ』を超える作品はいまだ出てきていない。『AIKA ONLINE』は久々の大作3DMMORPGであり、愛らしい少女育成＋アバターアイテムという、一部プレイヤーのツボを実に心得たコンテンツを打ち出してきている。期待が高まるだけに、実際のプランの成長バランスやAIの性能、そもそものゲーム性といった部分が大変気になるところ。クローズドベータテスト開始まで、“セクシープラン”や“かわいいプラン”の顔でも眺めて待っていよう。

▼『AIKA ONLINE（エイカオンライン）』: ■メーカー：ハンビットユビキタスエンターテインメント; ■対応機種：PC（対応OS：Windows XP/Vista）; ■ジャンル：RPG（オンライン専用）; ■正式サービス開始日：未定; ■プレイ料金：基本プレイ無料（アイテム課金）