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2009年10月10日(土)

スペランカー部長が横浜に出没! 『3Dドットゲームヒーローズ』記念イベント

文:電撃オンライン

 フロム・ソフトウェアは、11月5日発売のPS3用ソフト『3Dドットゲームヒーローズ』の記念式典&先行体験イベントを本日開催し、その中で、10月10日をドットの日とした記念セレモニーを行った。

『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』

 『3Dドットゲームヒーローズ』は、“2DドットグラフィックをPS3の最新技術で完全3D化”することをコンセプトに、懐かしいテイストと奥深いゲーム性を追求したRPG。シリコンスタジオ開発のゲーム第2弾であり、PSP『己の信ずる道を征け』に続き、Flashゲームを元ネタとしてそのゲーム性を採り入れているのも特徴だ。さらに、アイレムソフトウェアエンジニアリングの『スペランカー』とコラボレーションが行われており、ゲーム内で3Dのスペランカーを操作できる。

 イベントには、本作のプロデューサーである竹内将典さん(フロム・ソフトウェア)とプロジェクトマネージャーの三沢宏行さん(シリコンスタジオ)、コラボレーション協力を担当した松尾悟郎さん(アイレムソフトウェアエンジニアリング)が駆けつけ、ゲームの開発秘話などが話された。さらに記念セレモニーの最後には、ゲーム内の主人公とスペランカーを立体化した巨大オブジェも披露された。

『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』
▲剣を構えた勇者の3Dドットオブジェ。▲ゲーム内にも登場する3Dドットのスペランカー。
『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』
▲ちなみに人間との比較は、概ね大人の男性がしゃがんだのと同じくらいの高さだ。写真に写っているのは、左から竹内さん、松尾さん、三沢さん。

 8ビット時代のゲームに対するオマージュやパロディがふんだんに盛り込まれている本作は、竹内さんいわく「10月10日が“ドットの日”。このセンスが、ゲームを表しているとも思います」。80年代のギャグセンスが光る、10月10日を“ドットの日”としたこのイベントは、実は開発初期から「何らかの形で、10月10日に発売を記念したイベントをやろう」と考えられていたことらしい。

 肝心のゲームは、既に開発を終了し、現在は生産段階とのこと。竹内さんによれば、本作の開発が本格的に始まったのは昨年末で、PS3のゲームとしてはかなり短期間であるという。とはいえ、「決してクオリティが低いわけではない」と語る竹内さん。ゲームの内容としても、剣の強さだけでなく大きさまで強化できる成長システムや、敵の攻撃を受けても段差を落ちても一撃死、という本編とはまったく違う仕様と感覚で遊べるスペランカーモードなど、多彩な遊びが詰まっている。このあたりは、9月10日の記事にも書いてあるので、参考にしていただきたい。

『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』
▲約1年で制作された『3Dドットゲームヒーローズ』。開発は短期だけれど、と前置きした竹内さんは、「普通のPS3のゲームなら、3年くらいかけて開発する作品と同等の技術を導入している」と、PS3ならではの表現力にも自信をうかがわせていた。▲もともとは、ミドルウェア開発を手掛けるシリコンスタジオ。その技術力を生かした描写力で、三沢さんがお気に入りなのはアルド荒野というフィールドの夕日が差している風景だという。

 また、前述のスペランカーモードに代表される80年代テイストや8ビットゲームへのオマージュといった味付け部分は、ユーザーがゲームをプレイして感じるであろう懐かしさを引き出すための仕掛けを考えるのに、かなり苦労したことも竹内さんの口から語られた。竹内さんと三沢さんら開発スタッフは「何か物足りないね」と相談しながら、悩みに悩んだ末、過去の8ビットゲームへのオマージュをとにかく大量に盛り込んでみたのだという。結果、『3Dドットゲームヒーローズ』には、メジャー作からマイナー作まで、さまざまな8ビットゲームへのオマージュが入っているのだとか。

『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』
▲開発を担当したシリコンスタジオが最後まで高い情熱を持って作ってくれた、と話す竹内さん。開発中も、新しいものが上がってくるたび、竹内さんの知らない要素が追加されていたという。▲三沢さんによれば、「指示されたわけではないのですが、(竹内さんから)マップが物足りないよねと言われて、いきなり4倍にしてみたこともありました」ということもあったそうだ。

『3Dドットゲームヒーローズ』

 続く開発トークの後半では、松尾さんを交えての『スペランカー』にまつわるウラ話も披露された。「スペランカーは、僕らにとって特別に思い入れのある8ビットキャラ」と話す竹内さんは、8ビットゲームへのオマージュをゲームの味付けとした本作と、“難しくて主人公が弱い”というイメージの持たれる『スペランカー』との相性がよいと考えたらしい。コラボレーションを熱望した竹内さんは、ゲーム開発の終盤の時期、移動中の松尾さんに電話をかけて、翌日には話し合いを持ったそうだ。

 松尾さんの快諾を得て、実現した『スペランカー』とのコラボレーション。開発終盤にもかかわらず、三沢さんらをはじめとするスタッフも張り切ってスペランカーモードの開発を進め、ダメージを受けると一撃で死んだり、段差からの落下で死んだりといったノーマルモードには存在しないさまざまな仕様を投入。そのこだわりの結果、「スペランカーの音源を使用しないのはおかしい」という話になり、松尾さんからすぐにオリジナル音源を送ってもらうということもあったらしい。

『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』
▲駆けつけた松尾さんからは、「『3Dドットゲームヒーローズ』を通じて、『スペランカー』を知る人もいると思います。PS3用の最新作がダウンロード販売されているので、よろしくお願いします」とのコメントも。▲松尾さんを迎えて、主人公とスペランカーの3Dドットオブジェもついにお披露目に。スペランカーには、しっかり“宣伝部長”と書かれたタスキが掛かっている。
『3Dドットゲームヒーローズ』 『3Dドットゲームヒーローズ』
▲写真の通り、勇者は剣を装着すると、大人の男性よりも少しだけ全長が高くなる。

 ちなみに、『3Dドットゲームヒーローズ』を予約すると、本作に搭載された主人公エディット機能を使った、開発者たちのエディットデータが付いてくるという。エディット機能に注目している人は、予約しておくといいのではないだろうか。

 さらに、自分のキャラクターエディットデータを持ち帰れる先行体験会が、10月17日にフロム・ソフトウェア本社で開催される。こちらのイベントは、13:00~15:00の回と15:00~17:00の回の2回に分けて開催され、限定10組20名の完全招待制となっている。応募期間は10月10日19:00~16日10:00で、公式サイトでエントリを受付中だ。

『3Dドットゲームヒーローズ』
▲持ち帰ったキャラクターエディットデータは、ちゃんと製品版で使用することができる。ただの体験で終わらない珍しいイベントだ。

※画面は開発中のもの。
(C)2009 FromSoftware, Inc.

■『3Dドットゲームヒーローズ』記念式典&先行体験イベント概要
【開催日時】先行体験会 2009年10月10日9:30~21:00/記念セレモニー 13:00~14:00
【開催場所】ヨドバシカメラ マルチメディア横浜 地下1階エントランス
【内容】『3Dドットゲームヒーローズ』の先行試遊会、ドットの日記念セレモニー、開発トークセッションの開催。

■『3Dドットゲームヒーローズ』じっくり先行体験イベント概要
【開催日時】2009年10月17日 第1回13:00~15:00/第2回15:00~17:00
【応募期間】2009年10月10日19:00~16日10:00(公式サイトで応募可能)
【内容】『3Dドットゲームヒーローズ』の先行試遊会、キャラクターエディット機能によるキャラクターメイキング体験。

データ

▼『3Dドットゲームヒーローズ』
■メーカー:フロム・ソフトウェア
■対応機種:PS3
■ジャンル:RPG
■発売日:2009年11月5日
■価格:7,140円(税込)
 
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