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2009年10月22日(木)

『グラナド・エスパダ プラス』公式イラストレーター・小林智美さんインタビュー

文:電撃オンライン

 ハンビットユビキタスエンターテインメントが運営するPC用オンラインRPG『グラナド・エスパダ プラス(以下、GE)』の正式サービス3周年を記念して、本作の公式イラストレーターとしてキャラクターや衣装のデザインを担当する小林智美さんにインタビューを行った。

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 小林智美さんは、『ロマンシング・サガ』シリーズのキャラクターイラストやイメージイラストで有名なイラストレーター。美しい人物や花の絵に定評があり、柔らかなタッチと独特の色彩で描かれた耽美な画風で、多くの人々を魅了している。

 今回のインタビューは、『GE』正式サービス3周年記念として行われたもので、キャラクターや衣装デザインからプライベートなことまで、いろいろお伺いした。ここでは、小林智美さんのプライベートなことを中心にお届けしよう。イラストを描く際に使用している画材や趣味の旅行など、いろいろ語ってもらったので、ファンはもちろん、イラストレーターを目指している方にも読んでもらいたい。

 なお、『GE』のキャラクターや衣装デザインなどのインタビューは、10月26日に発売される「グラナド・エスパダ プラス 公式ビジュアルクロニクル」(発行:アスキー・メディアワークス、価格:¥2,940)に掲載されているので、興味のある方はそちらを読んでほしい。


『グラナド・エスパダ プラス』とは?

 プレイヤーは開拓民となり、新大陸グラナド・エスパダを舞台に冒険を繰り広げていく。3人のキャラクターでチームを編成して冒険したり、NPCを仲間に加える“編入キャスト”、AIによるオートバトルなど、独自のシステムが人気のオンラインRPGだ。


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▲10月27日(水)9:00まで、タレントのルー大柴さんをモチーフにしたキャラクター「アンドレ・デ・ルー大柴」を仲間にできるイベントを実施中! さぁ、みんな新大陸でトゥギャザーしようぜ!



──小林先生が『GE』に携わることになったのか、その経緯を教えてください。

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私の当時の担当さんから普通にメールで「こんな話が進んでいますが、引き受けていただけますか?」とお話がありました。その後で、imcGamesのキム・ハッキュ社長の希望だったことを聞きました。ちょうどその頃、『ロマンシング・サガ』の仕事が終わりにさしかかっていた時期で、できるかしら? と考えていました。

 ただ、『GE』は、ヨーロッパ中世の文化や開拓時代の世界観なんですよね。私はヨーロッパのコスチュームなども好きなので、これはなんだか楽しくお仕事ができそうだな、と思いました。

──オンラインゲーム、しかも作ってる会社は韓国ということであまり馴染みがなかったと思いますが、抵抗感はありませんでしたか?

 ちょっと気になって、「こんな会社からお話が来ているけれど、知ってる?」と聞いたりはしました。ただ最終的に引き受けるかどうかは自分の判断なので、とりあえずは直接話を聞いてみようと思って担当さんに連絡をつけました。その時点ではこの仕事をやるという結論は出ていなかったのですが、いつの間にかやることに決まっちゃってまして。ま、いいかと思ってそのまま進めました(笑)。

──話を聞きに行くつもりが、会う時点でやることになってたんですね。

 その何週間後かにキム社長(※)がいらっしゃる席で、具体的にこういう仕事をしてほしいというリストをいただきました。

※『GE』の開発会社である韓国のimcGames社長。『ラグナロク オンライン』の生みの親としても有名なクリエイター。

──『GE』の衣装デザインをするにあたって、何か参考にしたものがあれば教えてください。

 映画を見たり、映画のパンフレット、中世のモードの衣装の写真集など集めたものを参考にしました。映画を見たときに「あの衣装素敵だったな」と思ったものにインスパイアされたり、写真をみて「これがあればいいのに」と想像したりします。

──日本では、いろいろな作家が衣装デザインを担当する企画もあるのですが、もっと細かくして欲しい、という要望が開発側からあることも。

 デジタルで描くとかなり細かい部分まで書き込むことができるんです。私はアナログで書いているので大きさに制限がありますが、その代わりにムードの違うものを提供できるんじゃないかと思ってます。変化に富んでいいかなとも。

 アナログで描く場合、どこまでも細かく描き込んだ絵が、美しいとは限りません。ただのデザイン画になってしまうんです。私はイラストを書いているので、イラストとして美しい絵を描きたいので、パっと見たときに「キレイだな」と思えるものを描いています。

──アナログだとリテイク出たときが大変じゃありませんか。

 なのでリテイクはありません(笑)。もう描いちゃったからこれでお願いしますという感じです。私の場合は線画の時点で担当さんにFAXを送るのですが、当然色合いなどは見せられないんです。ここは黄色、ここは黒といった文字で説明はありますが。たぶん想像しにくいとは思いますが、半分以上私にお任せといった感じですね。

──でき上がってからのお楽しみですね。

 気に入らない色があると、向こうが色を変えているときもありますよ。でもそこは「好きなように使ってください」と伝えてあるので。開発側のクリエイターの美意識はあるでしょうし、全体的に私のイメージが伝われば良しという、アバウトにしてますよ。

──向こうのクリエイターの感性を尊重していると。

 何が何でもそのまま再現しろなんて無茶は言いませんよ(笑)。

■小林先生の小学生の頃の夢とは……!?■

(C)2003-2009 IMC Games Co., Ltd. Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.
ILLUSTRATION(C)TOMOMI KOBYASHI

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データ

▼『グラナド・エスパダ プラス 公式ビジュアルクロニクル』
■発売日:2009年10月26日予定
■価格:2,940円(税込)
■ぺージ数:144
 
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