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2009年11月24日(火)

明日からクローズドβテスト開始! 『鉄鬼』の電撃先行プレイレポート

文:電撃オンライン

 ゲームヤロウが間もなくサービス開始を予定している、PC用オンラインアクションゲーム『鉄鬼』のメディア向け体験プレイに参加してきた。今回の先行プレイでは、クローズドベータテスト(CβT)時にプレイヤーが体験できる4種の機体、VANGURD、DUAL、BLITZ、VELOXを使い、初心者向けのチュートリアルとトレーニング、さらにデスマッチとサドンデス、占領モードという3つのゲームモードをプレイしてきた。なお、筆者は動体視力や反射神経などがだいぶ衰えた老兵なので、記事中の操作性や難易度に関して触れている部分については、「アクション/シューティングが下手な人」とフィルターをかけた上で読んでいただきたい。

『鉄鬼』 『鉄鬼』

■役割が明確に異なる4機体の特徴

 『鉄鬼』は、自然破壊と紛争が絶え間なく続く近未来の地球が舞台のオンラインアクションゲーム。熱と衝撃に強い合金“鉄鬼”利用し、強力な武器とすぐれた機動性を兼ね備えた軍事兵器の研究と開発を行うべく動き出した“鉄鬼プロジェクト”が、本タイトルの由来となっている。プレイヤーはこの軍事兵器に乗り込み、1人のパイロットとして世界各国を巻き込んだ大戦に参加していく。

 現時点で全8種の機体が存在するが、先述の通りCβTで使える機体は4種類のみ。VANGURD、DUAL、BLITZ、VELOXにはそれぞれ固有の機能が備わっており、戦闘時の役割が明確に異なる。詳しくは公式サイトに掲載されている機体情報ページを参照してもらうとして、大まかな性能の違いを紹介しよう。

●VANGURD
 『鉄鬼』で最も標準的な機体がVANGURDだ。機動性がありメイン&サブウェポンで選べる武器の選択肢が多いので、状況に応じて近接/中距離/遠距離と多彩な戦闘スタイルが可能。軽量機体なのでブースト(ダッシュ)をやや長めに使えて、ヒット&アウェイのスタイルに適しているのもポイント。攻撃力がやや劣るデメリットはあるが、バランスが良い初心者向けの入門機体と言える。

『鉄鬼』 『鉄鬼』

 

●DUAL
 近接攻撃に優れる強襲型の機体DUAL。メインウェポンの射程距離が極端に短いが、移動時には前面の装甲を閉じることで防御力をアップ。そのまま敵に接近し強力な一撃を加える、接近戦に特化した機体だ。フラッシュやスモーク弾を活用すれば、機動力でははるかに上回るVANGURDを破壊するのも難しくはない。味方のバックアップがあれば、敵の最前線を突破できるパワー型でもある。

『鉄鬼』 『鉄鬼』

 

●VELOX
 ダメージを受けた味方機体を修理できる、唯一の整備型機体。射程範囲内に敵が侵入すると自動的に攻撃を開始する“ターレット”を設置可能だ。ただ一度に1つという制限があり、続けて設置すると前に設置した“ターレット”は消えてしまうので、使いどころを考える必要がある。自衛手段としての武器も装備できるが、威力は他タイプの機体に比べれば劣るので、あくまで万が一に備えてというレベル。基本は素早く戦場を移動し、修理が必要な味方の元にいち早く駆けつけるバックアップが主な役割となる。

『鉄鬼』 『鉄鬼』

 

●BLITZ
 狙撃型機体、いわゆるスナイパーのこと。メインウェポンの有効射程距離は長いが連射がきかないため、確実に当てるプレイヤースキルが要求される。VELOXが設置したターレットの破壊や、最前線の敵を狙撃することで味方をサポートするのがBLITZの使命である。ブーストが使えず通常の移動速度も遅いので、前線を突破され敵に接近されるとほぼ逃げ切れない。やられる前にやれ! がキーワード。

『鉄鬼』 『鉄鬼』

 

■チュートリアルとトレーニングモード

 実戦を交えつつ基本操作を学べるチュートリアルモードでは、4つの機体をそれぞれ体験できる。自分に一番あったタイプを選ぶためにも、できれば4機体すべてを体験しておきたい。特に整備型のVELOXや狙撃型のBLITZは多少クセがあるので、一度はプレイしておくべきだ。チュートリアルでは任務という形で敵を倒しつつ進み、最後に出現するラスボス的な機体を倒せば終了。しかしチュートリアルと言えども易しくはない。ヒット&アウェイと正確なエイミング(照準)が要求される。

 もう1つのトレーニングモードだが、こちらは新しい武器を購入する前に試し撃ちできるというもの。しかも初級、中級、上級と難易度の異なるルームが選べるので、チュートリアルよりもさらに実践的な訓練をソロプレイで積めるのがうれしい。

 操作はWASDキーで移動、1~3でメインとサブウェポンの切り替え、攻撃は画面中央の白い照準を敵に合わせ、射程距離に入り照準が赤くなったら左クリックで攻撃可能。VANGURDとDUALは左シフトキーでブースト(ダッシュ)、その他機体によっては右クリックで装甲の開閉、スコープの使用といった固有の動作を行える。基本的なシステムは代表的なFPS作品『カウンターストライクオンライン(CSO)』や『スペシャルフォース』と同じだが、『鉄鬼』は三人称視点のTPSなので自分を中心に左右に多少広めの視界が取れる。画面右上のミニレーダーとは別に、フィールドマップを開けば味方メンバーがどこにいるか一目瞭然なのでサポートにも回りやすく、超本格的なFPS作品に比べれば少しゆるめの親切設計になっているようだ。

『鉄鬼』 『鉄鬼』 『鉄鬼』
▲しょっぱなから苦戦させられたチュートリアルモード。整備型のVELOXで本当にこのチュートリアルを突破できるのか? と、自分のスキルの無さを棚にあげてみる。
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▲トレーニングモードは専用ルームで敵機体を相手に、武器の試し撃ちと操作練習の両方を兼ねられる。EASYモードはホントに簡単なので訓練目的ならそれ以上がオススメ。

■来た、見た、撃たれた……3つのゲームモードを体験

 11月25日からスタートするCβTでは3つのゲームモード、デスマッチ/サドンデス/占領をプレイ可能。使用できるマップの種類にも制限がある。FPS好きには不要の説明であろうが、サドンデスは相手チームのメンバーを全員倒す、デスマッチはルーム作成時に定めた目標Kill数に先に到達したチームが勝利というルールだ。どちらも制限時間内に目標クリアできなかった場合は、より生存者数が多いチーム、Kill数が多いチームが勝利となる。3つ目の占領モードはマップ上にA~Eまで5箇所の拠点があらかじめ設定されており、攻撃側が1人でも拠点内に進入し、一定時間立っていられれば拠点を占領した判定が立つ。迎え撃つ防御側は拠点に近寄らせない、拠点を占拠中の敵を破壊することで妨害を狙っていくというものだ。どちらかのチームがすべての拠点を占拠するとゲーム終了となる。

『鉄鬼』 『鉄鬼』 『鉄鬼』

 筆者は最初にバランス型のVANGURDで3つのモードに挑戦してみた。当たり判定はそれなりにシビアだが、撃った時の反動が少なく連射しても照準がほとんどぶれず、ひたすら連射しても何とか敵に当てることができた。だがアクション性の高い『鉄鬼』は正確なエイミングはもちろん、建物などの遮蔽物を巧みに利用しながら敵の攻撃を避ける、という行為もかなり重要。正直なところ筆者の腕前では、マップの作りや各機体の連携プレーを検証する以前に「どこから撃たれているのか分からない」「気がついたらリスポーンしてた」の繰り返しである……。

 そこで次に試してみたのが、整備型のVELOXだ。戦闘中は味方の前線からやや遅れた位置をキープし、ラジオチャットで「整備を頼む」のログが流れたら味方機体の周辺で、安全を確保できる場所に誘導し修理を繰り返していくのだが、これがかなり楽しい。「サンキュー」などと返されると、さきほどは弾を一発も敵に当てられず凹んだ筆者でも、味方の役に立っている実感が持てるのだ。また、マップの導線を把握することで、敵機体が通りやすい位置を狙ってターレットを設置できれば、ダメージを与えるだけでなく一瞬相手の気をターレットにそらすことで、味方機体にチャンスを回せる。先述の通りVELOXはとにかく防御力が低いので、うっかり敵機体に接近されると死亡フラグが簡単に立ってしまうが、後方支援に徹するのが好きなタイプにはオススメしたい。

『鉄鬼』 『鉄鬼』
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 少数精鋭によるあ・うんの呼吸が必須のFPSとは違い、『鉄鬼』は最大16 vs.16人でのチーム戦と参加人数も多いため、敵味方入り乱れての混戦もあり、より迫力ある戦闘を気軽に楽しむことができるタイトルだ。各機体に明確な役割があるため、猪突猛進のパワープレイが好きならDUAL、一発必中が求められるBLITZで職人プレイを貫くなど、自分にあった機体を選べるのもうれしい。今後選べる機体の種類が増え、クラン(=ギルド)が設立されれば、ゲームモードとマップごとにどの機体をいくつ投入するのが最適化といった戦術面も磨かれていくことだろう。どちらかと言えば閉鎖的な空気の強いFPSは苦手だが、オンラインでのPvPを楽しみたいという人にはうってつけのタイトルだと言える。また、廃墟と化した街中を機体で駆け抜ける光景は、ロボ好きにもたまらないハズ。

 後半はちょっと情けない先行レポートになってしまったが、CβTに当選した方は、11月25日~29日まで実施されるテスト期間中に、4機体すべてを乗りこなして堪能してほしい。筆者もこっそりVELOXで皆さんの後方支援を担当する予定だ。

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データ

▼『鉄鬼』
■運営:ゲームヤロウ
■開発:ゲームハイ
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:ACT(オンライン専用)
■正式サービス開始日:2009年度中予定
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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