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2009年12月17日(木)

【CβT最速レポ第14回】『タルタロス』後編・プレイレポート

文:電撃オンライン

 嵐のような『TARTAROS-タルタロス-(以下、タルタロス)』クローズドβテスト(以下CβT)の4日間が過ぎ、ハイテンションなままお送りします。とちおとめですっ!! 

 いきなりタイトル名から入ってしまいました、スミマセン。今回のCβTレポで紹介する『タルタロス』は、韓国のINTIV SOFT社が開発、国内の運営をシーアンドシーメディアが担当しているオンラインA・RPGです。最近はCβTといえども「これはもう、正式サービスでいいのでは?」というレベルの仕上がりを見せる作品が多くて、ホントうれしい限り。この『タルタロス』も、そんなアタリの作品でした。いわゆるMMORPGとは若干違うスタイルなので、その辺のことも交えた今回の気になるキーワードはコチラです!

【とちおとめの気になるキーワード5段階評価】

ガチャプレイ度 ★★★☆
楽々パーティプレイ ★★★
ストーリーの魅力 ★★★★☆
キャラ萌え成分 ★★★★★
コンテンツの多彩さ ★★★★

※★…1点、☆…0.5点


■濃厚なストーリーと次々に加わる新たな冒険の仲間たち

 もともとはコンシューマ作品だった『タルタロス』。オンライン版となる本作でもストーリーがきちんと存在します。遠い昔、神々からの支配から放たれるべく5人の術法師が作り出した結界タルタロス。そのタルタロスを無効化できる神秘の力を持つ“オボロス”の欠片を、それぞれの理由で探すメインキャラクターたちが、冒険の中立ち寄る村や町で起こる事件を解決していくうち、大きな物語に巻き込まれていく……。という王道的な展開で、本タイトルはオンラインゲームとしては数少ないチャプター制シナリオを採用。チャプターごとにエンディングまで用意されているようです。

 ゲームスタート時にプレイヤーは2人のキャラクターが選択でき、ストーリーを進めていくことで新しいキャラクターが仲間になっていきます(CβTでは6人まで)。公式サイトでは、このストーリーを進めるパートを“シナリオモード”と呼んでいますが、プレイヤーが自分でモード選択をするわけではありません。通常のクエストを受けるのと同じように、各町にいるNPCに話しかけるとシナリオが進行します(進めるかどうかの選択は可能)。ただし、難点はシナリオにはそれぞれ前提条件が設定されており、仲間となっているキャラクターのうち、誰かが一定のレベルに達しないとシナリオ進行のフラグが立ちません。また、満遍なくキャラクターを育ていないと、先のシナリオで他のキャラクター弱くて、プレイの足を引っ張ることもありました。ストーリーを楽しむにはレベル上げが必須になるのに、肝心のシナリオモードはレベル上げにあまり適していないため、コンシューマのように純粋にストーリーだけを楽しむ、ということはできないのがちょっと残念です。

『タルタロス』 『タルタロス』 『タルタロス』
▲ストーリーは、キャラのバストアップ+メッセージ、ポリゴンキャラによる寸劇、1枚絵によるビジュアルなどさまざまな演出で綴られ、起伏に飛んだストーリーは見ていて飽きません。CβTでは、時間が足りずシナリオモードを中途半端なところまでしか進められなかったので、本当に続きが気になります。早くオープンβの開始を~!
『タルタロス』 『タルタロス』 『タルタロス』
▲シナリオモードは3人のキャラクターを同時に使う、MCC(マルチキャラクターコントロール)システムでプレイ。シナリオモードのみアイテムが使用不可なのがツライ。HPの自然回復は早いので、少しずつ敵を誘導して各個撃破しては休憩を繰り返す、地味な戦術が意外に有効です。

■アクションゲームとしての完成度はけっこう高め

『タルタロス』
▲町には入場可能なレベルが設けられ、使用可能なキャラクターのうち1人でも条件を満たしていないと入ることはできません。逆に条件さえ満たしていれば、入場可能レベル未満のキャラクターがその町のダンジョンに挑戦することもできます。

 『タルタロス』の基本システムは、MOタイプの3DアクションRPG。最大4人のパーティを組んで敵を倒しながらエリアを踏破し、最後に待ち受けるボスを倒せばダンジョンクリアという流れです。MMO部分はロビーに相当する広場のみで、ワールドマップ上から移動する町さえも、1つのインスタンスフィールドという設定になっています。各町ではNPCからクエストを受けられ、クリアすれば経験値とアイテムが報酬としてもらえます。シナリオモードとは別に受ける通常のダンジョン攻略は“ミッションモード”と呼ばれ、基本はこのミッションを繰り返し、経験値やお金を稼いでいくタイプと言えばピンと来る方も多いはず。

 戦闘システムはノリとしては格闘ゲームに近い感じ。アクション要素の強いゲームということで、マウスクリックの移動もできますが、WASDキーによる移動+JKLキーでそれぞれに割り振られたスキルを使用するのが基本形です。防御モーションやスキルは無いので、敵スキル発動を先読みして攻撃を避けたり、背後から攻撃をしたりといった攻略も重要だったりします。スキルはそれぞれJ、K、Lキーまたはこの3つの組み合わせに固定されており、プレイヤー側でのカスタマイズはできません。戦闘時によく使うのはJキーに割り振られたスキルなのですが、クールタイムがほとんどなく、しかもキーを押しっぱなしにすると自動的に連続技を繰り出してくれて、ズバズバズバッ! て感じで超キモチイイ♪ 始めは覚えられるスキルも少ないですが、レベルが上がれば最終的には10種類以上もの多彩なスキルが繰り出せるようになります。ちなみに調整が不完全ということで運営側はキーボードでのプレイを推奨していましたが、CβTでは一応ゲームパッドに対応していました。実際にパッド(アナログスティック2本+12ボタンのPSタイプ)でプレイをしたところ、ボタン設定などはできませんでしたが、移動やカメラの回転、スキルの使用などにまったく問題なく快適でした。こと『タルタロス』に関しては、パッドでの操作を強くオススメします。

 操作するキャラクターは、ダンジョン攻略中でなければいつでも仲間になったメンバーから選んで、ボタン1つで切り替えが可能。クエストに出現する敵のタイプ、パーティを組む他プレイヤーに合わせてすぐチェンジできるのも便利でしたね。

『タルタロス』 『タルタロス』
▲ワラワラと出てくる敵を仲間といっしょにポコポコと殲滅! 数ドット単位の避けが必要なシビアさはないですが、ある程度考えて行動しなければ格下の敵にすら倒されてしまうような、ほどよい緊張感が味わえる絶妙なバランスなのです。
『タルタロス』 『タルタロス』
▲スキルはキャラクターごとの特色が出ており、なかには範囲強化や範囲回復などサポート的なものも。強力な敵との戦いは仲間との協力プレイが必須になってきます!

 さらに“チャレンジモード”と呼ばれる、ダンジョンのボスと順番に戦うタイムアタック的なモードもあります。コースによって異なりますが、どんな高レベルキャラでも指定されたレベルにまで強制的に引き下げられる、というおそろしい制限がかけられるため、難易度はミッションモードよりもむしろ高くなっています。また、このモードは参加するために“コンテンツポイント”と呼ばれる特殊なポイントが必要に。コンテンツポイントはミッションモードで手に入るアイテム(チケット)を使えば補充できます。

 実は『タルタロス』は戦闘を重ねるごとに、画面下部にある“疲労度”ゲージが溜まっていき、マックスになると獲得経験値が通常の10%にまで落ちてしまいます。アイテムを使うか、毎日一定の時間になると回復するのですが、チャレンジモードはそもそも経験値取得があまり関係しないため、コンテンツポイントさえあれば気にせずガシガシ遊べました。

 他にもプレイヤー同士で戦える“対戦モード”もあります。アクション要素と戦術性が高いので、対人戦は単純にレベルを上げたからといって必ずしも勝てるわけでないところが、腕に覚えのあるプレイヤーにはいいですね。自分は恐ろしくて対戦モードには結局参加できずじまいでしたが(汗)。

『タルタロス』 『タルタロス』
▲各町ごとにダンジョンが4~5ヶ所あります。各ダンジョンのボスは固定ですが、途中のルート取りは分岐していたりと、ちょっとした攻略要素もあります。
『タルタロス』 『タルタロス』
▲レベル制限はあっても、高レベルのスキルは覚えていればそのまま使用が可能。成長させていれば成長させただけ有利な、まさに自分の腕試しをするモードといえるのかも。CβT終盤では、しきりにタイムアタックに挑戦するユーザーも多く見られました。
『タルタロス』
▲疲労度がマックスのキャラクターは経験値を10%しか得られなくなります。疲労度を設定した理由はいまひとつ謎ですが、ゲームをやりすぎないでキチンと休憩を取りなさいという運営サイドの親心なのでしょうか?

■パーティマッチングで気軽にミッション乱入!

 ソロプレイ限定のシナリオモードと違い、ミッションモードはやはり1人では攻略が難しく、積極的に他の人とパーティを組みたいところ。そこでCTRL+Pキー、または画面左下の“パーティ”の文字をクリックすると今進行中、あるいは参加可能なミッションリストが表示される、“パーティマッチングシステム”を使いましょう。リストをクリックするだけで誰でも気軽に、他プレイヤーのいるフィールドへ移動することができちゃうのです! 特にパーティ募集を全体チャットで叫ばなくても(叫んでもOK)、フィールドを公開して募集枠(最大4人まで)さえ作れば、それがパーティ募集の印。あとはプレイヤーがリストを見て、条件に合ったパーティに乱入するだけです。

 ただ、非常に楽チンである反面、なんというかドライすぎる感もあるのですよね。本当にパーティーによっては「よろ~」「おつ~」だけしか会話がなかったりとか。自分はチャット自体が大好きなので、会話せずにはいられないのですが、アクション性が強いゲームの性質上チャットしてる余裕なんてあるはずもなく。だからせめてパーティへのお誘いとかダンジョンに入る前とか、MOとはいえ他のプレイヤーと言葉を交わす機会は多くした方がいいと思うんですけど……。でも、高レベルになるとレベル上げ目的に数をこなす必要が出てくるので、そういう意味ではゲームシステムにマッチした、よりシンプルなパーティ作成プロセスなのかもしれませんね。

『タルタロス』 『タルタロス』
▲パーティ名のところにどんな目的のパーティかを明記するのがコツ。それでも、みなさんシャイなのか、黙々とパーティ人数1/1のソロプレイをしてるんですよねぇ。え? お前のパーティが需要ないだけだって!? ガーン。

■ありがちだけどツボを押さえた愛すべきキャラたち♪

 オンラインゲームの楽しさのひとつに“自分の作ったキャラクターを愛でる”というものがありますが(え? ない!?)、『タルタロス』ではプレイヤーキャラクターは、名前や外見がカスタマイズできない、既存キャラを使用しなければならない点がプレイ前は正直なところ不安でした。がががっ、これがまた前述のシナリオモードのデキの良さが相乗効果になって、ものすごくよい感じ。韓国の方の萌えの感覚が日本と同じなのかは分かりませんが、ビジュアル面も含めてどのキャラクターもウケる要素が満載です(ちょっとお約束過ぎるところはありますが)。ということで、以下、独断と偏見に満ちたキャラクターインプレッションをお届けします。あくまでも、とちおとめが進めたシナリオから受けた印象ですので、実際のキャラ設定と異なることも多々ありますが、ご了承ください。

『タルタロス』 『タルタロス』 『タルタロス』
▲イリシア:ミステリアスなお姉さまキャラ。リーチは短いが、敵をズバズバ斬れる攻撃の素早さは随一! 目にも止まらぬ二刀流の連続攻撃は気分爽快です。口数が少ないので性格は分かりかねますが、CβT参加者からの人気も高くメインで使う人が多かったです。▲アエルロト:シナリオ第2章で登場する筆者お気に入りキャラ♪ 片手剣のわりには攻撃は遅いですが回復スキルが使えて便利! でも使う魔法が暗黒ぽかったりして、笑顔の裏でイロイロ考えていそうな腹黒キャラ……この先仲間を裏切りそうなフラグだったり!?▲ソーマ:初期から使える男の子。雷をまとった攻撃を放つ格闘タイプで、そこそこリーチもあって使いやすいです。素直でハキハキとした短パン姿の爽やか系と思わせて、何となく裏がありそうな伏線も……? ともあれ貴重な美少年成分が補給できるのは、ソーマ君だけです!
『タルタロス』 『タルタロス』 『タルタロス』
▲シュバルマン:初期から使える戦士。両手剣を振るうため攻撃はそこまで鋭くないですが、リーチと攻撃力を兼ね備えた使いやすいキャラ。一応、パーティのリーダー役なのですが……影薄っ! 正義感が強い熱血タイプと主人公適正はあると思いますので、これからの活躍に期待かなぁ。▲ピンコ:チュートリアル終了後にすぐ使用できるので、実質初期キャラクター。ロボに乗っているので攻撃は受けやすいけれど、防御スキルを持っていたり範囲攻撃が強かったりなど意外に初心者向きかも。ツンデレロリッ娘路線ぽいけれど、デレは見れずじまいでした。▲ナギ:シナリオ第4章で登場する……らしいのですが、今回そこまで進められずスクリーンショットは編集部に用意してもらいました。この角と耳は自前みたい。羊とのハーフなの!? 見た目と天然キャラという設定からもイリシア姉さんと人気を二分しそう。

 この魅力たっぷりな『タルタロス』のキャラ萌えをさらに加速させるのが、アバターによる着せ替え要素です。町にいる職人に素材を渡すと行えるアイテム精製では、ネコ耳やウサ耳などの定番モノをはじめ、たくさんのアクセサリーを作れるようです。防具もキャラクターごとに基本スタイルは決まっているようですが、グレードによって見た目が変わったり。さらに、おそらくは課金アイテムだと思いますが、制服などの特殊なコスチュームやアバターの髪型や髪色を変えられるオプションもありました。全部いじるとほとんど別人になってしまうほどなので、ある意味これがキャラクターメイクに相当するのかな~と。でも、実際に課金となるといくらぐらいかかるら(笑)。ちなみに、CβTでは運営からサービス(?)として課金アイテムから3点を購入できるポイントがゲームスタート時にもらえました……。ナギを登場させたらこのポイントで課金アイテムを買ってあげるつもりでいたのに、うっかりアイテムを入れるバッグ拡張で消費してしまいました。もぅ、とちおとめのバカァっ! 

 その他にも武器や防具の強化、精錬システムもありますが、成功するか否かは完全ランダムの運次第。リアルラックに恵まれない人は不安かもしれませんが、『タルタロス』というタイトルは、気楽にスト―リーとバトルを楽しむ点に重きを置いているようなので、無理にやり込み度の強い生産要素はなくても良いと感じました。

『タルタロス』 『タルタロス』
▲アイテム精製の素材は、通常のダンジョン周回や後述のチャレンジモードで手に入ります。CβTの時点でもかなりのアイテム精製レシピが用意されていたので、オープンβ、 正式サービス時にはさらにバリエーションアップ!? かなり楽しみです。

■CβTだけじゃとても遊びきれない! まだまだ豊富なコンテンツ

 4日間という短いCβT期間では『タルタロス』のすべてを体感できたとは言い切れないのが正直な感想です。ナギを使えるようにするためにレベル上げだけに躍起になっていただけ……との噂もありますが。CβTでこの充実ぶりだと、正式サービスではどれだけ世界が広がってるんでしょうね~。非常に楽しみです。あまり大きく目立った不具合もなく、このまますぐにでもオープンβに移行できるのではと思えるほど完成度でしたので、記事を読んで興味を持ってくれた皆さんは今後の動向に要注目ですよ! あ、でも意図せぬところでチャットが入力されてしまうのは、オープンβまでに直っていることを期待しています♪

『タルタロス』
▲最終日、サーバーダウン直前の様子。一緒に踊ってくれた皆さんどうもでした! オープンβテストはプライベートで参加する予定なので、でまた遊びましょう。し~ゆ~♪

【とちおとめ プロフィール】 βテストと聞けば何でも手を出したがる、ミーハーオンラインゲーマー。熱しやすく冷 めやすいが、ハマったときの廃人っぷりは周囲の人間のが心配するほどらしい。前回のプロフィールがちょっと変だったのは気のせいです。きっと。


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データ

▼『TARTAROS-タルタロス-』
■メーカー:シーアンドシーメディア
■開発:INTIV SOFT
■対応機種:PC(対応OS:WindowsXP/Vista)
■ジャンル:A・RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:未定
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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