2010年2月27日(土)
土屋:容姿に関しては、毎作そうなんですが、キャラクターデザインを担当されている凪良さんに、まずはイメージだけ伝えてデザインしてもらっています。それでもし、上手くイメージが伝わらない場合は、既存のキャラクターを見せて説明したりもします。キャラクターの人となりや性格に関しては、大抵の場合、シナリオ上このキャラはこうであってほしいという決め方から始めています。そこからシリーズファンの皆さんの声を聞いたり、市場のリサーチなどをして、こういう感じだとおもしろいんじゃないか、こういう風なら、みんなに好きになってもらえるんじゃないかと、いろいろと参考にさせてもらい、そこからキャラクターに肉付けをしていく感じです。
▲『3』のヒロインの1人・サキ | ▲『3』のヒロインの1人・フィンネル | ▲『3』の舞台となる塔の管理者・ティリア |
土屋:これは前作までの感想や、ユーザーの皆さんの要望を踏まえて作ったシステムだったりします。『1』も『2』も、ヒロインと主人公に焦点があたっていて、結果として、パーティキャラがただの戦闘要員になりがちでした。ですので、今回はそうではなくて、パーティキャラにもちゃんとエピソードがあり、人生があり、結末があるという形で、1人ずつドラマを作りましょうということで開発してきました。その中で、キャラクターをよりよく見せるためにはどうするべきかというところで、システムとして支持していただいている“トークマター”のパーティ版を作る方向性を採用しました。
▲“パーティーマター”の発生シーン。アイテムを調合する際のキャラクター同士の掛け合いも非常に豊富。 |
土屋:CSについては、今までと何も変えていません。確かに毎回濃い表現もあって、結果として話題になってしまったりはするのですが、『1』から一環して、人の記憶とか、感情とか、想いを見るのだから、当然「ええっ!?」と思うことや、他人には理解しがたい嗜好の1つ2つはあるでしょう、というスタンスで作っています。事実、ただ他人には隠しているだけで、皆さんにも必ずあるはずです。だからこそ、絆を深めた主人公だけが見られるという設定なわけです。それゆえに、絆が深まっているのを感じられるし、プレイしているユーザーさんも、ドキドキできる。これが、CSというシステムのコンセプトです。『1』と『2』のヒロインたちもそうですが、基本的に皆同じ人間(厳密にはレーヴァテイルですが)ですから、CS内での表現として、どういったことがあってもおかしくないと思っています。その時の環境とかトラウマによっても左右されますし、当然好きな人へのアプローチの仕方も人によって変わってきますので。結論を言えば、サキやフィンネルのCSは、たまたまああいう形でしたというだけです。
▲『3』のヒロインの1人・サキのCS。 | ▲『3』のヒロインの1人・フィンネルのCS |
河内:ひとりひとりのヒロインが、この子はどういう心の問題を持っていて、どのように主人公と絆を結んで問題を解決していくのかというところを突き詰めていったら、自ずと、サキ、フィンネルの世界が出てきたという感じです。過去では、オリカ、ミシャ、ルカ、クローシェ、ジャクリたちがそれぞれの心を出していった結果が、今まで見ていただいた世界であったのと同じで、軽めのところから入って、重いところへと行き、そしてそれを抜けて、どんどん幸せになっていくという点でも一貫しています。
▲『1』のヒロインの1人・オリカのCS。 | ▲『1』のヒロインの1人・ミシャのCS。 |
土屋:ですので、今回も含めて、こういう要素を入れたらネタになるとか話題になるといった、キャラの内面を崩壊させるような要素は、CSを描く上では一切入れていません。ただ、前半ではゲームとして楽しめるように、お遊び要素を入れたりしていますが。逆に、内面の表現に必要であれば、例え叩かれるとわかっていても、あえて入れているものもたくさんあります。……と、格好いいことを言っていますが、正直なところ毎回それくらい余裕がない作業状況で、本当にヒロインの内面をありのままに描くだけで精一杯なんです。CSに関しては、本当に毎回真剣勝負ですね。
▲『2』のヒロインの1人・ルカのCS。 | ▲『2』のヒロインの1人・クローシェのCS。 | ▲『2』のヒロインの1人・ジャクリのCS。 |
土屋:いつかは出てきますが……。
河内:まだいつかは決まっていないですね。
土屋:楽しみにしていてくださいという感じですかね。
河内・土屋:……ほんと、いつにしましょうかね(笑)。
河内:まだ『3』関連でやらなければならないこともたくさんあるので、ひとまずはそれを順次形にしつつ、皆さんにいろいろと提供していきましょうというところですね。その後に関しては、まだ、我々にもちょっと見えておりません。ただ何かしらの形で、またユーザーの皆様と一緒に、『アルトネリコ』として遊びたいなという考えはあります。皆様の応援次第というところにはなってしまいますが、我々もまだまだ頑張れる余地があるかを探しながら、可能性を見出していきたいなと思っています。
河内:もう発売から時間も経ち、いろいろと遊んでいただき、僕らが最初に用意していた秘密についても、逆に皆さんの方が詳しいような状態になっているかも知れません。ただ、本編だけがすべてでないのが『アルトネリコ』という物語なので、まだまだ頑張って、いろいろなものを提供していきたいなと思っています。まだ未プレイの方でも興味を持っていただけたら、回を重ねるごとにパワーアップしてきた表現、物語も非常におもしろいと自負しておりますので、そこを楽しみにしつつ、『アルトネリコ』の世界に乗り込んでもらえたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。
土屋:今回、3部作の3作目ということで結構冒険もしていますけど、はじめて『3』から入られた方にも、結構楽しんいただけているようでうれしく思っています。従来のシリーズ作品からプレイしていただいている皆様も、本作からプレイしていただいた皆様も、今後も『3』の関連での展開がありますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。そして、まだ『1』と『2』をプレイされていない方は、こちらもプレイしていただいて、深いストーリーを知っていただけたらなと思います。まだ明かしていないこともちらほらあったりしますが、随時お話していければいいなと考えていますので、これからも公式サイトの動向にご期待ください。
『アルトネリコ3』応援企画第3弾の開発者インタビューですが、ご満足いただけましたか? 皆様が『アルトネリコ』ワールドを楽しむ上での手助けになれば幸いです。また、お忙しいなかスケジュールを調整してインタビューに応じていただいたお2人には、感謝を捧げるとともに、担当として恐れ入るばかりでございます。
そして最後になりましたが、なんと“アルトネリコ ファン感謝祭 ~PHASE2~”の開催が決定したみたいです! 詳しくは、イベント特設サイトをご覧ください。詳しい情報が入り次第、電撃オンラインでも続報をお届けしていきます!!(ゲゲン)
>> まだ終わらない! インタビュー番外編はこちら(6ページ目へ)
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※画面は開発中のものです。
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