2010年2月20日(土)
以前、『電撃ゲームス』と『電撃PlayStation』の誌上で開催していた、合同企画“ドットキャラコンテスト”の結果を発表する。
フロム・ソフトウェアより昨年発売されたPS3用RPG『3Dドットゲームヒーローズ』の、エディット機能で作成したキャラクターを募集したこの企画。フロム・ソフトウェアとシリコンスタジオの開発チーム、『電撃ゲームス』と『電撃PlayStation』編集部によって厳正な審査が行われ、以下の3賞が選出された。なお以下の3作品は、フロム・ソフトウェアの『3Dドットゲームヒーローズ』公式サイトでデータが配信されているので、ぜひ使ってみてほしい!
◎“フロム・ソフトウェア賞”~最優秀作品賞~ ◎“電撃プレイステーション賞”~芸術賞~ ◎“電撃ゲームス賞”~ユーモア賞~ |
□最優秀作品賞<フロム・ソフトウェア賞>
□審査担当:ゲーム開発スタッフの皆さん
□審査ポイント:完成度を総合的に評価
□受賞作:“ゆうべはおたのしみでしたね”
□作者:DOEOさん(東京都)
▲ゆうべはおたのしみでしたね“こうげき1” | ▲ゆうべはおたのしみでしたね“こうげき2” |
▲ゆうべはおたのしみでしたね“たち” | ▲ゆうべはおたのしみでしたね“ばんざい” |
【解説】
空飛ぶベットに腰掛けた勇者と姫を描いた、夢あふれる作品。他にないキャラ設定がおもしろいし、ていねいな描き込みにも拍手を送りたい。“こうげき1”の時は勇者が正面に来るように描かれており、“こうげき2”のときは正面に姫が配置されているのが微笑ましい。この描き分けによって、それぞれの攻撃を2人で分担しているという設定がさりげなく表現されている。また、“ばんざい”の時にはベットに天幕が張られて、その瞬間だけ2人だけの世界にひたれるという、ロマンチックな描写にも注目したい。
【開発スタッフのコメント】
開発現場では満場一意でこの作品が選ばれました。ベッドとキャラ2体を詰め込んでも、それぞれの姿カタチがしっかり伝わってくるのがうまいと思いました。“こうげき1”は勇者、“こうげき2”は姫に割り当てたりと、力を合わせて戦っているのにもグッと来ました。姫を助けた後は、ぜひこのキャラで遊びたいです。
【作者のコメント】
●作成アピール:某国民的人気RPGの6作目リメイクを祝って、空飛ぶ寝具を作りました。勇者と姫が腰かけています。もちろん攻撃は2人で分担、そして魔法は……?
●気に入っているところ:見た目がなんともいえずキュート。
●苦労したところ:“いどう1・2”と“こうげき1”と“こうげき2”ですべてキャラの向きが違うので、それぞれに別に作らなければいけませんでした。“こうげき1”と、“こうげき2”は部分的にコピーできたのですが、“いどう1・2”は本当にイチから作り直しでしたので……とても大変でした。あと、“ばんざい”では天幕の中身まで作るかどうか悩みましたが、公開するときに年齢制限がついちゃうのであきらめざるを得ませんでした。
【こぼれ情報】
開発スタッフの皆さんによる選考時、最終選考に残ったもう1つの作品が、上記作品と同じ作者・DOEOさん(東京都)による“デスバレリーナ”だ。スピン中のバレリーナが描かれた作品で、移動時にキャラがクルクルと回っているように見えるのがおもしろい。また“こうげき1”や“ばんざい”のときに、彼女の体内のクリーチャー(?)が飛び出てくるという、ショッキングなリアクションもバツグンのインパクトがあった。開発スタッフいわく、「クルクル回る動きと、ダークな雰囲気がまとまっていて、他にない雰囲気がとても気になるキャラでした」とのこと。
▲デスバレリーナ“たち” | ▲デスバレリーナ“こうげき2” |
▲デスバレリーナ“ばんざい”(※前方) | ▲デスバレリーナ“ばんざい”(※後部) |
□芸術賞<電撃プレイステーション賞>
□審査担当:電撃プレイステーション攻略班
□審査ポイント:造形技術の高さを審査
□受賞作:“レッドインパクト”
□作者:秋月雄夜さん(秋田県)
▲レッドインパクト“たち” | ▲レッドインパクト“こうげき1” | ▲レッドインパクト“ばんざい” |
【解説】
オリジナルのスーパーロボットを描いた秀作。洗練された描き込みによって、カッコいいメカデザインが表現されている。“ばんざい”では右手を握りしめたキメポーズをとるなど、ポージングのセンスのよさにも注目だ。ちなみに攻撃時のポーズは魔力を発動させているという設定で、魔法陣がデザインされている。
【作者コメント】
●作品アピール:ヒーローといったら赤! その情熱の色を体現したロボット“レッドインパクト”が、『3Dドットゲームヒーローズ』界に衝撃を届けます♪
●キャラのウラ設定:生身では魔王に立ち向かうことができなくなってしまった人類は、知恵と技術のすべてを1体のロボットへ注ぎ込んだ。DR-001“ドットロボ1号機”は、敵からの攻撃を強固な装甲で耐えしのぎ、各部に埋め込まれたエメラルドの宝石で大地のパワーを吸い取って、強力な魔力を放出できる無敵のロボ。世界を震撼させた魔王を相手に、ついに人類が“衝撃”を与えるときがやってきたのだ! 今こそ機動せよ! レッドインパクト! ※学者パラメータがベース。
●気に入っているところ:鳥を連想させるような、全体のシルエット。
●苦労したところ:ロボットはシンプルに描きすぎると四角いカタマリにしか見えず、細かすぎると形状がわかりづらいので、各パーツのメリハリに苦労しました。あとは、攻撃方法なども魔力を使っているということで、どう表現するかに悩みましたね。今できるすべてを詰め込みましたので、ぜひとも配信されたデータで楽しんでいただけたらと思います。
□ユーモア賞<電撃ゲームス賞>
□審査担当:電撃ゲームス攻略班
□審査ポイント:アイデアのおもしろさで選出
□受賞作:“せんしのおとしもの”
□ワン湖さん(神奈川県)
▲せんしのおとしもの“たち” | ▲せんしのおとしもの“こうげき1” | ▲せんしのおとしもの“ばんざい” |
【解説】
カブトを主人公に見立てた、着想のおもしろさが光る作品。“たち”には剣を描き加えているが、“こうげき1”では剣の部分をカットしている点に注目してほしい。この描き分けによって、構えている剣が“こうげき1”のときには振り下ろされているように見えるという、描写上の工夫もおもしろい。“ばんざい”のデザインも楽しく、ともすれば地味になりがちな題材が、じつにユニークに生き生きと表現されている。
【作者コメント】
●作品アピール:「ものぐさな あるじを みずから さがして まわる、たいへん けう な そうびひん たち」。
●苦労したところ:モーションのつけ方に悩みました。
●気に入っているところ:自分でいうのもなんですが、発想が。
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