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2010年3月3日(水)

3枚目のカバーアルバム発売! しょこたん&いとうのいぢさんにインタビュー

文:電撃オンライン

『しょこたん☆かばー3』

――中川さんも絵を描かれますが、いとうさんのイラストに影響を受けていますか?

中川さん:パソコンで絵を描くことにあこがれてパソコンを買ったり、タブレットを買ったり、フォトショップを買ったり、シャーペンの0.3mmを買ったりとか、あらゆることに影響を受けています。色の感じやポーズもそうですね。いとうさんの絵は、見れば見るほど繊細で、キラキラしているなと思います。いとうさんの『ドローイングDVD』(=画集の『いとうのいぢ ゲームキャラクターデザインワークス+ドローイングDVD』)は毎日見ているんですよ。あれを見ると、このイラストもすごく丁寧に、想いを込めて描いてくださったんだと感じます。このジャケットの娘に決定する前に、A案とB案の設定も見せてもらったのですが、どちらの娘もかわいかったんです。

いとうさん:とにかく、しょこたんに気に入ってもらわないといけないので。

中川さん:いや、もうホントのいぢ先生が描いてくださったものでしたら、どんなものでもいいです! ただ丸描いただけでもいいですよ! のいぢ先生の丸だったら、もうそれで感動です。

いとうさん:それは言い過ぎだよ(笑)。しょこたんが好きなものをたくさん入れようと思いましたね。キラキラやリボン、ラインストーンとかですね。私も好きなものをたくさん入れたので、楽しく描けました。

中川さん:魔女っ娘で“黒”がくるのは意外で、斬新でしたね。ここでこういう色がくるのか、と衝撃を受けました。黒があって、この黄色がきて、その影がこういうあったかい色で、ブルーグリーンもなんともいえない色味で、靴は赤で、リボンが3つあって、でも小悪魔っぽくて、髪の毛の色も不思議な感じでグラデーションになっていたりとか、見れば見るほど、毛先だけでもオカズになりますね。

『しょこたん☆かばー3』

――先ほどAパターンとBパターンがあるとのことでしたが、もう片方のパターンはどのようなイラストだったんですか?

いとうさん:よくヒロインと言われるタイプの、わりとニュートラルな感じの元気な女の子でした。カラーもピンクのイメージで考えていたのですが、今回は翔子ちゃんとは違ったイメージの女の子を前に持ってきましょうか、という話になりました。私はよく、しょこたんのイメージでもあるピンクをよく使うんですが、それをなるべく排除して、寒色を使いました。なので、気が強そうで、強引そうな女の子を描いてみようということになり、この女の子に決まりました。

中川さん:いつも胃薬が手放せないような私にとっては、「行くわよ-!」って引っ張っていってもらえるような元気な女の子なので、とてもあこがれますね。

――2パターンあって、その中から選ぶというのは大変ではありませんでしたか?

中川さん:無理でした(笑)。最初は色がついていないラフの状態でデザインをもらったのですが、その段階ですでに最高なんですよ。

――逆に、いとうさんから見た中川さんのイラストはいかがですか?

いとうさん:いつも見るたびにワクワクします。どこでこんな技法を学んだのだろうと、私も穴が空くほど見てしまいます。本当にうまいんですよね、力がある絵で。その一言に尽きますね。絵描きさんではないので、我流でいろいろな部分を学んでいるんだなと思うのですが、絵から才能をとても感じるので、描く力があるんだなといつも思います。絵を学んだらすごい領域に行くのではないでしょうか。

中川さん:のいぢ先生に出会って、とにかく絵を描くのも見るのも大好きになりました。

――アルバムについてお聞きします。曲のセレクトは、中川さん自身でされたんですよね?

中川さん:全部自分で選びましたね。今回は、5曲じゃ足りないので2倍にしてくださいと最初に言ったんです。そしたら「中川、全部決めちゃっていいよ」と言われたんです(笑)。売り物なのにそれで大丈夫なのか!? とも思ったのですが、思い切って選びました。そうしたら18曲になってしまって(笑)。自分のアルバムと比べても、2倍ぐらいありますからね。

――急に増えましたよね。カバーアルバムの『1』と『2』は5曲前後でしたし。

中川さん:入れたい曲がどんどん増えてきたので、TVサイズにしてみたらおもしろいんじゃないかなと思ったんです。TVサイズにすると、アニメの映像とともによみがえるからいいと思うんですよ。昔のアニメだと、TVサイズはテイク自体違うものもあるので、そういう発見もありますし。なので、あえてTVサイズを入れてみようかなと。でもレコーディングしてみると、2番がいいんだよなぁ~と思う曲もあって、TVサイズの曲とフルサイズの曲を入れ替えたりしたものもありました。すごく悩みましたね。曲順も、最初の曲は『ゆずれない願い』にしようと思っていたんですけど、録ってみたら『Angel Night~天使のいる場所~』の方がいいなと思いました。アレンジャーさんも、もともと打ち込みだったところを生でバイオリンを演奏するとこだわってくれたり、みんな“アニソン”はテンションが上がるんですよ。士気も高く取り組めました。18曲と曲数が非常に多かったので、年末から2月までずっと作業することになったんですけど(笑)。でも、子どものころからいっぱいパワーをもらったアニソンなので、落ち込んだ時に聴いたことなども思い出して、愛を込めて頑張りました。

――難しいかもしれませんが、この18曲の中で特に思い入れのある曲はどれでしょう。エピソードなどもあれば教えてください。

中川さん:難しいですね(笑)。落ち込んだ時に一番元気をもらったのは、『スレイヤーズNEXT』の『Give a reason』です。あとは『シティハンター』が大好きだったので『Angel Night』でしょうか。でもメチャクチャ難しかったんですよ。「WOW WOW WOW WOW~」のところはキーが高くて、キーを下げましょうと言われたんですが、「アニソンは原曲キーじゃないとダメなんです!」と主張して、血管が切れそうになりながら歌いました(笑)。大人になってからでも、西新宿に行って『Angel Night』を聴きながらビルを眺めたりしていたので、すごく映像が浮かびます。

――いとうさんにジャケットを描いていただくというお話が先にあって、『涼宮ハルヒの憂鬱』の『GOD KNOWS...』が入っているのかなと思ったんですが、先ほどのお話ですとレコーディングが先だったんですよね。

中川さん:最初から『GOD KNOWS...』を入れようと思っていました。『ハルヒ』も大好きで、入るキッカケが、のいぢ先生の描いたみくるちゃんがメチャクチャかわいかったことだったんです。先に『GOD KNOWS...』のCDを聴いて、そのカッコよさに衝撃を受けました。『ハルヒ』に出会うまでは80~90年代のアニメばかり好きで時が止まっていたのですが、そこから一気にいとうのいぢ先生の世界や、2000年代のアニメも好きになっていきました。

――『ハルヒ』の曲の中ですと、『GOD KNOWS...』が一番なのでしょうか。

中川さん:ダントツで『GOD KNOWS...』ですね。全部いい曲なのですが、やはり衝撃を受けた曲なので。

→いとうさんが思い入れのあるアニソンは?(3ページ目へ)

(C)2010 Sony Music Records Inc.All rights reserved.

データ

▼『しょこたん☆かばー3』
■メーカー:ソニー・ミュージックレコーズ
■品番:CD+DVD盤 SRCL-7218~9/通常盤 SRCL-7220
■発売日:2010年3月10日
■価格:CD+DVD盤 3,500円(税込)/通常盤 2,800円(税込)
 
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