2010年4月9日（金）

注目は吉野さんたちの外国語!! TVアニメ『閃光のナイトレイド』ステージレポ

　東京国際アニメフェアの最終日となった3月28日、まもなく放送開始を迎えるTVアニメ『閃光のナイトレイド』のスペシャルステージが開催された。

　『閃光のナイトレイド』は、テレビ東京とアニプレックスが共同で行っているオリジナルアニメ作品制作・放送プロジェクト“アニメノチカラ”の第2弾として制作された作品で、1931年の上海を舞台にしたスパイアクションだ。この日行われたステージには、三好葵役の吉野裕行さん、伊波葛役の浪川大輔さん、苑樹雪菜役の生田善子さん、鍵谷棗役の星野貴紀さんが出演。風蘭役の藤田咲さんの司会のもと、作品の内容やアフレコについてのトークを繰り広げていった。

　トークでまず盛り上がったのは、中国語の話について。第1話から中国語のセリフが大量にあったとのことで、アフレコでだいぶ苦労をしたと話していた。吉野さんによると、なんと第1話のアフレコは7時間を超えていたのだとか。中でも吉野さんは長いセリフが多かったようで、その場その場で覚えるのがひと苦労だったと振り返っていた。また中国語は、発音の仕方で意味が変わるため、浪川さんは「中国語の先生に名前の読み方を教わったんですよ。自分は「浪川大輔です」と言っているつもりなんですが、「浪川大仏です」という意味になってしまったようです（笑）」と笑いを交えながら中国語で表現することの大変さを伝えていた。


▲他にもドイツ語やロシア語のセリフもあるとのことで、浪川さんは吉野さんのロシア語をほめていた。吉野さんによると「ロシア語の先生のテンションが高かったのがよかったのかも（笑）」とのこと。

　本作が声優初挑戦となる生田さんは、「緊張していたのかしていなかったのか、自分でわからないくらいでした。自分のセリフになって、あわててマイク前に行ったり」と初挑戦の苦労を話してくれた。そんな生田さんの言葉を聞いた吉野さんと星野さんは、アフレコでの生田さんについて「堂々としていますよ」、「肝が座ってるよね」と、その落ち着きっぷりを評価。また星野さんは現場の雰囲気について、「とてもしっかりとした雰囲気の現場ですね。演技しやすいです。これは作品自体の雰囲気によるものなのかもしれませんね」とコメント。星野さんの発言に大きくうなずいていた藤田さんが、「唯一、風蘭が出てくるシーンくらいかもしれませんね。ほのぼのとしているのは」と言うと、吉野さんも「1930年代の上海の雰囲気を再現しようとスタッフが頑張っていますからね。今現在の上海と違う空気がただよう上海が楽しめると思います」と続けた。

　その後も、1930年代の雰囲気を表現していることについて吉野さんと浪川さんが話を続けた。浪川さんによると「葛は、典型的な昔の“カタブツ”で、しゃべり方などにもそれが現れています」とのことで、それを聞いた吉野さんは「浪川さんが演じる葛を見てもらえると、男女によって接し方が違っていたりして、現代との違いがよくわかるかもしれません。葛に比べると葵は現代的ですよね」とコメントした。


▲トークがひと段楽したところで、1月より上映されている本作のドキュメンタリーCMが上映された。CMには本作の音楽を手掛ける葉加瀬太郎さんが実際にバイオリンを演奏するシーンや、声優人が中国語での演技に挑戦するシーンなどが収められていた。


▲会場では、PVも上映された。出演陣も初めて見たようで、上映後はちょっと興奮した様子で「曲がいいね」とか「字幕はこう入るんですね」と感想や気づいたことを言いあっていた。

　また途中でステージに現れた本作のプロデューサー・大松裕さんによると、放送されるものよりも4分ほど長いバージョンの第1話が存在するとのこと。他にも外国語ではなく日本語でセリフを収録したバージョンもあるようだ。気になる人は今後のアナウンスに注目してもらいたい。

　最後は、ステージを見てくれた観客にあいさつし、スペシャルステージは終了となった。出演者たちのあいさつは以下の通り。

●大松さん
アニメ―ション業界はオリジナル作品が少なくなっていますが、そんな中で、この『閃光のナイトレイド』は貴重なオリジナル作品です。皆様に育てていってもらいたいと思っていますので、『閃光のナイトレイド』をよろしくお願いいたします。

●星野さん
第1話は、ついに来週から放送です。特別番組なども放送されたりして盛り上がっているので、どうぞよろしくお願いします。今日は、ありがとうございました。

●生田さん
初めてのアニメということで、私の演技はまだまだかもしれません。ですがアニメとともに成長していけるよう頑張りますので、どうぞ温かい目で見守ってください。よろしくお願いいたします。

●浪川さん
スパイアクションということで、実働派の葵と葛、指示する派の雪菜と棗にわかれていて、おもしろいコンビネーションを繰り広げています。それも大きな魅力だと思いますが、『閃光のナイトレイド』と聞くと、なんとなくロボットものを想像する方もいらっしゃるかもしれません（笑）。皆さんも周囲の人にオススメする際には「ロボットは出てこないぞ！」とちゃんと言ってくださいね。あとは多彩な外国語も見どころ聞きどころの1つです。一生懸命頑張りますので皆さんで育てていってください。ありがとうございました。

●吉野さん
大松さんもおっしゃっていましたが、オリジナルアニメって本当に貴重なんですよ。しかも1930年代の上海が舞台。学校の歴史でも掘り下げて勉強したりしませんし、どんな時代なのか知らない人のほうが多いと思います。ですから、当時のそのままを物語にしても興味深い作品になったとは思いますが、本作ではそこに超能力とスパイアクションをプラスしています。ご覧になった皆さんが、必ずどこかで「いいな」と心に引っかかる部分があると思いますので、楽しみにしていてください。今日はありがとうございました。

(C)A-1 Pictures／閃光のナイトレイド製作委員会

■TVアニメ『閃光のナイトレイド』
【放送局＆放送日】
　テレビ東京……毎週月曜 25：30～
　テレビ大阪……毎週金曜 26：35～
　テレビ愛知……毎週水曜 26：58～
　BSジャパン……2010年4月11日より毎週日曜 24：05～

【スタッフ】（※敬称略）
　原作・制作：A-1 Pictures
　監督：松本淳
　キャラクター原案：上条明峰
　キャラクターデザイン：佐々木啓悟
　メインライター：大西信介
　音楽：葉加瀬太郎、門倉聡
　音響監督：山田稔
　美術監督：谷岡善王
　美術設定：金平和茂
　メカ・プロップデザイン：常木志伸
　撮影監督：那須信司
　助監督：ヤマトナオミチ
　色彩設計：中島和子
　製作：閃光のナイトレイド製作委員会

【キャラクター＆キャスト】（※敬称略）
　三好葵：吉野裕行
　伊波葛：浪川大輔
　苑樹雪菜：生田善子
　鍵谷棗：星野貴紀
　桜井信一郎：大林隆介
　風蘭：藤田咲