2010年4月21日(水)
まずは“追放”について説明しまーす。このカードを見て。 |
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“追放”は、そのパーマネントを戦場や墓地などの領域から“追放領域”と呼ばれる場所に移動させる効果よ。 |
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![]() | “破壊”とは違うってこと? | |
“破壊”と“追放”は似て非なるものね。例えば“破壊”されたクリーチャーやアーティファクトはどうなるのかしら? |
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![]() | どうなるって、墓地に行くよ。エンチャントだって土地だって、パーマネントならそうだよね。 | |
その通り。かたい言い方をすれば“破壊されたパーマネントは、戦場から墓地という領域に置かれる”ってことよね。さっき説明した“再生”は、この効果を“ダメージをすべて軽減して、タップする”というものに置き換えるものだったわ。でも、追放は墓地に行くわけじゃないから“再生”で防ぐことはできないの。 |
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![]() | 再生って意外と弱点あるんだなぁ。でも追放されて“追放領域”ってところに置かれるのと、破壊されて墓地に置かれるのと、そんなに違うの? | |
大きな違いは2つね。1つは『MTG』のカードの中には“破壊されない”という能力を持つパーマネントがいくつかあるんだけど、それらを“追放”することは問題なくできるわ。もう1つは、墓地にあるカードを手札に戻したり、戦場に戻したりという呪文や能力は多いけれど、追放領域にあるカードを対象にできる呪文は非常に少ないの。 |
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![]() | 異次元に封印されちゃう、みたいな感じなんだね。でも、そのゲームが終わったら帰ってくるんだよね? | |
それはもちろんよ。追放領域にあるカードも、ゲームが終わればちゃんと戻ってくるわ。“追放”に関するルールはこんな感じだけど、破壊と追放の違い、わかったかしら? |
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![]() | オッケー。 | |
じゃあ、最後の用語に移るわね。 |
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最後は“生け贄に捧げる”よ。 |
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“生け贄に捧げる”というのは“自分のコントロールしているパーマネントを墓地に置く”という行動のことなの。この《吸血鬼の貴族》の場合は、クリーチャーを1体、生け贄に捧げるたびにパワーとタフネスを上げることができるわ。 |
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![]() | “食べる”って感じ? | |
イメージで言うと、ね。“生け贄に捧げる”ことの注意点は4つあるわ。1つ目は“自分のコントロールするパーマネント”しか生け贄には捧げられないということ。そして“生け贄に捧げる”ことは破壊とは違うから、例えば再生を持つクリーチャーを生け贄に捧げて、再生することはできないということ。3つ目は、追放の項目で触れたように“破壊されないクリーチャー”も生け贄に捧げられたら墓地に置かれるってこと。そして最後は、仮に《吸血鬼の貴族》を2体コントロールしている時に、1体クリーチャーを生け贄に捧げただけじゃ、両方を強化するということはできないってことね。 |
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![]() | なるほど。つまり、1つの生け贄では、1つの要求しか満たせないってこと? | |
そうよ。もちろん、2体クリーチャーを生贄に捧げれば、もちろん2体を強化できるわよ。1体を2回強化することも可能ね。それから、こんな状況も考えられるわ。まずは下のカードを見て。 |
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この《血焚きの精霊》は、自分自身を生け贄に捧げる能力を持ったクリーチャーなんだけど《血焚きの精霊》の能力で自身を生け贄に捧げた場合も《吸血鬼の貴族》は強化されることはないし、同じように《血焚きの精霊》を《吸血鬼の貴族》の能力で生け贄に捧げたら《血焚きの精霊》の能力を使うことはできないわ。 |
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![]() | 1つの効果、1つの能力につき、1つの生け贄が必要ってことか。 | |
理屈は《吸血鬼の貴族》の時に説明したのと同じよ。“生け贄に捧げる”という行動については、こんなところね。“破壊”“追放”“生け贄に捧げる”は表面上、どれも似たような効果、行動だけど実際の働きは違うものだから、“再生”との関係とか、混同しないように注意してね。 |
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![]() | うん、わかったよ。 | |
じゃあ、次はいよいよ『エルドラージ覚醒』に登場する新しい能力について説明するわ。“追放”や“生け贄に捧げる”に関係した能力もあるから、あわせて覚えていってね。 |
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[Text by ねこひげ合同会社/ゆば]