2010年5月12日(水)
| じゃあ、このデッキを60枚のデッキにしていくってことだよね? なんかよくできてるから、改造するところがないように見えるんだけど。 | |
| あら、ならデッキのテーマをそのまま強化していけばいいのよ。確かにこのデッキの中心は“エルドラージ・落とし子”トークンを活用するということだけど、脇を固めるカードは必要だわ。つまり“エルドラージ・落とし子”のシナジーがなくても使える、汎用性のあるカードを追加しておくってことよ。 |
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| 汎用性のあるカードって言うと……このデッキなら《稲妻》とか? | |
| そうそう。“侵略の落とし子”デッキには《稲妻》がすでに2枚入っているけれど、これは4枚にするといいわね。トークンを出すカードはどれもマナ・コストが重めだから、こっちの準備が整うまで相手の攻撃をしのぐ手段が必要だわ。《稲妻》はその役目にピッタリのカードよ。それから、同じような役割に加えて、とどめにも使える《火の玉》も1枚くらい増やしてよさそうね。 |
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| 《稲妻》2枚と《火の玉》1枚。41枚から60枚にするから、19枚増やすのか。あ、でもデッキの枚数増やしたら土地も増やさないといけないな。何枚くらいがいいんだろう? | |
| 土地の枚数を決める時は、そのデッキが土地を何枚引けば、ちゃんと動くのかってことを考えるといいわ。この“侵略の落とし子”デッキは《エムラクールの孵化者》《溶口》《カラストリアの血の長、ドラーナ》と、5マナのカードが主力になっているじゃない? だから、5ターン目くらいまでは安定して土地を置けるようにしたいところね。 |
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| えーと、具体的に言うと……何枚? | |
| そうねぇ、カードを引く呪文が入らないなら、24枚か25枚ってところじゃないかしら。マナがたくさん必要な《火の玉》や《エムラクールの手》なんかもあるから、土地はある程度多くて大丈夫よ。 |
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| わかった。じゃあ、土地は25枚にするよ。ってことは増える19枚のうち7枚が土地ってことだから、呪文は12枚増やせるのか。 | |
| で、そのうち《稲妻》2枚と《火の玉》1枚で3枚ぶんのスペースが埋まったわけね。 |
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| じゃあ残りの枠は9枚かぁ。クリーチャーも増やしたいかな? | |
| そうね。デッキ枚数に合わせてクリーチャーの数を増やすのは悪くないわ。このデッキにはマナ・コストの軽いクリーチャーが少ないから、そこを補っておきたいかしらね。 |
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| 《ゴブリンの付け火屋》は、マナ・コストが軽くて《血の座の吸血鬼》なんかとの相性もいいカードね。《骨の壁》はタフネスが高くて、さらに“再生”能力もあって、たいていの飛行を持たないクリーチャーをブロックできるわ。マナ・コストが低くてパワーが高めのクリーチャーということで《チビ・ドラゴン》を増やすのもいいわね。それから、クリーチャーの数が増えればそれだけ《ウラモグの手先》の能力が使える場面も増えるわ。 |
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| そうか、デッキの枚数が増えたから、攻撃にまわるクリーチャーも増やさなきゃなんだよね。 | |
| そういうこと。今言ったカードを入れると、こんな感じになるかしら。 |
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クリーチャー(24) 3 《ゴブリンの付け火屋》 2 《血の座の吸血鬼》 1 《オーガの歩哨》 1 《薄暗狩り》 2 《骨の壁》 2 《溶岩気の発動者》 2 《ウラモグの手先》 1 《ラガークトカゲ》 1 《吠えたけるバンシー》 2 《チビ・ドラゴン》 3 《エムラクールの孵化者》 1 《カラストリアの血の長、ドラーナ》 1 《溶口》 1 《肉喰らうもの》 1 《エムラクールの手》 |
その他の呪文(11) 1 《血の復讐》 4 《稲妻》 1 《破滅の刃》 1 《反逆の行動》 1 《死骸孵化》 1 《本質の給餌》 2 《火の玉》 土地(25) 12 《沼》 13 《山》 |
| 完成~♪ | |
| うん、ややゆっくりしたビートダウンデッキって感じね。序盤は相手の攻撃を《稲妻》なんかでしのぎながら土地を並べていって、中盤で“エルドラージ・落とし子”トークンが量産できるようになったら反撃開始!! って動きになると思うわ。 |
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| うんうん、さっそく遊んでみようよ~! | |
| そうね。実際に遊んでみることも“デッキを作る”上では欠かせない要素よ! 今の段階だと、まだ仮組ってところね。プレイをして、カードの取捨選択をしていくことも大事なの。 |
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| なるほどなぁ。そこまでいってようやく“デッキが構築できた”ってことなんだな。テーマを意識したカードでデッキを組むだけじゃなくて、ちゃんと遊べないと楽しくないモンね。 | |
| そうね。今回は、一応ベストだと思える構築のやり方を紹介したけれど、実は手っ取り早いやり方もあるのよ。 |
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| えっ、そんなのあるの? | |
| ええ。簡単にイントロパックを60枚のデッキにするなら、イントロパックを2つそろえて合体→カードを取捨選択するっていうのが一番早いわね。 |
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| ああっ、なるほど! | |
| デッキのコンセプトを変えずに内容を濃くすることができるから、結構オススメよ。 |
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| 確かに便利だねー。でも、それって最初からデッキを組む時には使えないよね? | |
| そうね。あくまでイントロパックを使うならってことね。そうじゃなくて、イチからデッキを組む場合は、まず“そのデッキで何がしたいのか”、つまりコンセプトを決めることが大切よ。“相手の土地をたくさん破壊して何もさせないデッキを作ろう”とか“相手の呪文を全部打ち消して何もさせないデッキにしよう”みたいにね。 |
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| 相手に何もさせないデッキばっかじゃないか! | |
| 私はそういうデッキが好きなんだからしょうがないじゃない? 楽しむなら、自分のやりたいデッキを組むのが一番よ。くすくすくす。 |
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| (はぁ、アユミちゃんらしいなぁ) | |
| デッキが完成するまでの流れをまとめるとこんな感じになるわね。 |
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1:デッキの方向性、あるいは「このカードを使う」というものを決める 2:1で決めた部分に合うカードを探す 3:火力、ドロー呪文など汎用性のあるカードで脇を固める 4:必要な枚数の土地を入れる 5:実際に遊んでみて、カードの取捨選択をする |
| というわけで、イントロパックを使ったデッキ構築案内、いかがだったでしょうか。今回は『エルドラージ覚醒』と『マジック基本セット2010』のカードのみを使ったけれど、現在発売されている『アラーラの断片』ブロックや『ゼンディカー』ブロックにも有用なカードはたくさんあるから、探してみてくださいね。 |
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| でも、ようやく自分のデッキを持てたって思うとなんか感激だなぁ。 | |
| あら、気が早いわよ。まだまだそのデッキには改良の余地があると思うわ。さっきも言ったけれど、それは遊んでいくうちに気づくと思うから、どんどんデッキの中身を調整していくのよ。 |
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| うん、それじゃ対戦よろしくね! | |
| ええ、いいわよ。わたしの“何もさせない”デッキで相手してあげるわ。ウフフフ♪ |
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| うう……怖いなぁ(主に性格が……)。 | |
| 冗談はともかく遊んでみましょうよ。ホラ、こっちに座って! |
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| うん。ようし、やっるぞー!! | |
| その意気よ、ではでは皆さん、また次回お会いしましょう、さようなら! |
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| またね! |
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[Text by ねこひげ合同会社/ゆば]