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2010年5月11日(火)

【洋鯨亭 第10回】初代Xbox用Xbox LIVEサービス終了に思うこと……の巻

文:電撃オンライン

 こんにちはマイペース洋ゲーコーナー“洋鯨亭”亭主のRonです。今回はいきなり本題から参ります。

【洋鯨亭 第10回】初代Xbox用Xbox LIVEサービス終了に思うこと……の巻

■洋ハード・初代Xboxの先進的なサービス・Xbox LIVEは7年前からあった

 連載第2回でも触れましたが、これまで日本国内ではさまざまなゲームハードが発売されてきました。

 ファミコンが発売されて大きなゲーム市場が形成され、さらに市場が成長してくると、コンシューマ用ゲームのハードは大まかに言うと3勢力に分かれて展開してきましたよね。

 スーパーファミコン、メガドライブ、PCエンジンの3機種が登場した第1期、ニンテンドー64、セガサターン、プレイステーションの第2期。ゲームキューブ、ドリームキャスト、プレイステーション2の第3期。そして、ちょうど第3期から現世代期に移る過程で登場したのが、マイクロソフトの初代Xboxでした。国内で展開する久しぶりの洋ハード(海外メーカーのハード)で、これはアメリカのゲーム企業・3DO社が1994年に日本で発売した3DO以来でしょう(北米・カナダは1993年発売)。

 3DOは発売されてからすぐにハードを買ったのですが、あまり強力なタイトルをそろえられないまま販売を終了してしまったのが残念でした。個人的にはエレクトロニック・アーツの3DSTG『ショックウェ-ブ』なんかをよくやりましたっけ。

 話を戻しまして、Xboxについて。Xboxは7年前にXbox LIVEを通してオンライン対戦をしたり、ユーザー同士がコミュニケーションできるサービスを提供したりしていました。Xbox 360のように実績機能やマーケットプレースなどはなかったものの、ダウンロードコンテンツの提供やフレンド登録した仲間と簡単に対戦ができる環境を提供していた点は、評価されるべきでしょう。

【洋鯨亭 第10回】初代Xbox用Xbox LIVEサービス終了に思うこと……の巻
▲初代Xboxユーザーにとっては、懐かしいロゴですね。

 とはいえ、当たり前ですがXboxのすべてのタイトルがオンラインに対応していたわけではありません。しかし、このサービスがあったからこそ盛り上がったタイトルも確実にあったのです。

 中でもXboxで発売され大ヒットしたACT『Halo2』の対戦には、Xbox LIVEサービスが終了する当日まで多くのプレイヤーが参加していたとのことを耳にしました。海外のサイトXbox Evolveによると、『Halo2』は2004年の発売以来、約6年間にのべ660万人以上のプレイヤーが参加したと伝えられています。

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▲こんな感じで紹介されています。英文ですが。

 Xbox版『Halo2』はXbox 360本体でも動きますが、前述のように初代Xbox対応のLIVEサービスが終了しているために、Xbox 360上では『Halo2』のオンライン対戦機能だけが使えません。

 まぁ、Xboxはとっくに360に世代交代が行われていますし、初代Xboxの新規タイトルも発売されていないので、サービスが終了するのは仕方がないことでしょう。Xbox 360のフレンド登録の上限数100人というのは、Xbox用のLIVEサービスに合わせていたためという話もあるぐらいですからね。Xbox用のLIVEサービス終了にともない、今後Xbox 360ではこういった機能のバージョンアップも望めるかもしれません。

 また、Xbox用のLIVEサービス終了とともに『Halo』ファンのほとんどはオンライン対戦の舞台をXbox 360版の『Halo3』に移しているんじゃないでしょうか。

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▲『Halo2』ファンにとって、オンライン対戦ができないのはなかなか寂しいことですね。

■ゲーム内容に密接に絡んだオンラインサービスが終了すると……

 ドリームキャスト用ソフトの各種サービスが終了する時もそうだったんですが、オンライン対戦に大きな魅力があったりダウンロードコンテンツがあるタイトルは、当然ながらこういったサービスの終了とともに、ゲーム内容の一部が楽しめなくなってしまいます。

 言葉を選ばずに言えば、機能の一部が使えない“不完全なソフト”になってしまうわけで、これはとても残念なことです。

 初代Xboxのタイトルでいうなら、セガのACT『スパイクアウト バトルストリート』の協力プレイなども遊べなくなってしまいました。このタイトルのように、コンシューマでは特定のハードでしか遊べず、なおかつオンライン要素が魅力的なタイトルほどサービス終了時のダメージは大きいですね。

 今後何年かして2代、3代とハードの世代交代が進んだ時に、現行機のオンラインサービスがどこまで維持できているのかはわかりません。慈善事業ではないので、ハードメーカーに永久的なサポートを求めるのは現実的ではないでしょうし、それは十分に理解できます。

 ただ……それがわかっていてもなぜか少し寂しい感じがするんですよね。いつかふと遊びたくなったときには遊べない、とわかっているからかもしれません。

 『Halo2』の開発元であるバンジーも初代Xbox用のXbox LIVEが終了することに関して「1つの時代が終わることを悲しく思う」と公式ページで述べています(ソースはこちら)。

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▲公式ホームページのコメントは、こんな感じです。すみません、こちらも英文です。

 オンライン対応前のそれ単体で完結するレトロなコンシューマゲームの一部は、各種ハードのサービスなどで再び遊ぶことができます。しかし、ドリームキャスト以降のオンライン対応ソフトは、今後後継機でエミュレーションはしても、コスト面などを理由にオンラインにかかわる機能はサポートしないかもしれません。

→今回は文化庁やら国立メディア芸術総合センター(仮称)やらのお話もしましょうか。(2ページ目へ)

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