2010年6月17日(木)
KinectでXbox Liveはどう変わる? Xbox Live開発陣のインタビューをお届け
現地時間の6月15日~17日に、ロサンゼルスで開催されているE3。そのマイクロソフトブースでXbox Liveに関するインタビューを行った。
今回のインタビューは主に、Xbox Liveのサービスの中でも、新たな要素であるKinectを使う部分に関するものでインタビューにはXbox Liveのソフトデザインを担当するピート・トンプソン氏とスコット・ヘンセン氏が答えてくれた。Kinectを使ったサービスの中には、ちょっと変わったおもしろいものもあるようなので、興味がある人はぜひチェックしてもらいたい。
▲スコット・ヘンセン氏(写真左)とピート・トンプソン氏(写真右)。 |
――まずは、Kinectを使って、どう操作するのか教えていただけますか?
スコット氏:ブリーフィングでKinectの基本動作とコンセプトを見ていただきましたが、Xbox Liveでもその通り、手を動かせばコネクトされ、画面上のアイコンが動きます。右手でも左手でも、好きなように動かせます。
――Kinectへの登録はどうやって行うのですか?
スコット氏:それでは実際に試してもらいましょう。
▲ここで男性が1人画面の前に立つ。すると画面には、サーモグラフィのような画像が写し出される。 |
スコット氏:これで今、この人の情報が入力されています。自動的に認識したものを情報として登録しているわけです。直感的にわかるようなシステムになっています。
――Kinectには、音声認識の機能もあるようですが?
スコット氏:ええ。搭載されています。今、画面で映画が流れていますが、ここで「Xbox、ポーズ!」というと映画が一時停止されます。再生させたい時には「Xbox、プレイ!」と声をかけてやればいいんです。
――他の人の声には、反応しないのでしょうか?
スコット氏:最初に登録しておかないシステムですと、周りの人の声でコントロールされてしまう可能性がありますよね。そういうところは気を付けています。では、ピートからESPNについて話してもらいましょう。
ピート氏:ブリーフィングでは、ESPNと契約すると発表しました。現段階ではアメリカ国内のみですが、1週間にさまざまなスポーツの試合を約60試合ほど配信する予定です。
――そのコンテンツを楽しむための料金などは?
ピート氏:ゴールドメンバーシップを持っている人なら、すべてを無料で楽しむことができます。HD画質で撮影されたものはそのまま見ることができます。また、視聴者が実際に試合をしている会場にいるかのように楽しめるようになっています。
――具体的にはどういうことでしょうか?
ピート氏:たとえば、画面に映っているアバターの服をご覧ください。色が違うのがわかるでしょう? これは、応援するチームの色になっているんです。そして映っているアバターが多ければ、観客が多いと直感的にわかるわけですね。
▲赤いシャツと黄色いシャツを着たアバターが確認できる。これが今、アメリカンフットボールを見ている人の数や応援している割合になる。 |
ピート氏:フットボールの試合を見ながら、野球やバスケットの試合がどうなっているのか確認することもできます。
――他の国で、ESPNのようなことをやったりはしないのですか?
ピート氏:技術的には可能です。しかし、今のところ放映権の問題などがありますのでそうしたことは考えていません。
――なるほど。
ピート氏:続いてもう1つ、今度は“VideoKinect”を説明します。
▲こちらが“VideoKinect”の画面。画面には、映像の他に相手の情報も現れる。 |
ピート氏:今、画面にはお互いが住んでいる地域の天気が出ていますよね。この他にも、お気に入りの写真だったり、自分の最新ゴシップだったりを表示させることができます。
――画面に複数の人が映っている場合がありますよね? その際のカメラなどはどうやって調節するのでしょうか?
ピート氏:プレイヤーがいちいち修正する必要はありません。システムが勝手に判断して、画面のズームを調整してくれます。Kinectのセンサーはかなり優秀ですよ。マイクも、今しゃべっている人の方向にフォーカスしてくれます。実際には、いくつかのマイクがあって、話している人に一番近いマイクが強調される感じです。
――このチャットは、2点間でしかできないのでしょうか? 複数の場所を写して、会議のようなことをするのは?
ピート氏:それは、帯域の問題から難しいです。同じ番組を8人で見るような使い方はできます。
――ユーザーが作ったコンテンツを乗せることはしないのでしょうか?
ピート氏:いろいろな可能性を探っている段階ですので、まったく可能性がないとは言えない状態ですね。
――ありがとうございました!
(C)2010 Microsoft Corporation. All Rights Reserved