2010年7月29日(木)
▲オーソドックスなゲームシステムのMMORPGなので、オンラインゲーム初心者の方にもオススメできるタイトルだ。武具の強化などやりこみ要素もあり。 |
ゲームヤロウがサービスを展開しているPC用MMORPG『DEKARON(デカロン)』は、本日7月29日に大規模アップデート“Action7 THE TOWER -魔力の塔-(以下Action7)”を実装した。
豪快かつ見た目も派手な戦闘スキルを駆使したスタイリッシュなバトルが魅力の『デカロン』。攻撃を当てると敵をノックバックさせることができるのが本作の特徴で、ノックバックして怯んだ敵に連続技のように次々と攻撃をくり出すことで爽快感溢れるバトルが楽しめる。
Action7では、この爽快なバトルに欠かせない戦闘スキルに大幅なバランス調整が行われ、さらに“魔力の塔”という高レベル向けコンテンツも実装される。今回は、アップデート前のテストプレイで得た新規要素の数々をまとめて公開していこう。Action 7ティザーサイトと併せて記事を読んでいただければ幸いだ。
魔力の塔の背景を簡単に説明しておこう。トリエステ世界を恐怖のどん底につき落とした最凶の魔術師“デュスマブル”が、冒険者たちの力により倒されてから数年。一時の平和を享受していた住民たちだったが、異世界を統べる脅威の存在により、さらなる力を得たデュスマブルが“ネオデュスマブル”として復活。最強最悪の軍団が巣くう塔“THE TOWER -魔力の塔-”を建造し、世界にさらなる混乱を引き起こし始めたのだ。
Action 7で最も注目すべきなのは、この魔力の塔という高レベル向け新ダンジョン。デッドランドから続く“崇拝者の安息所”という新エリアに、この魔力の塔が建っている。レベル150以上でパーティーを組んでいることが入場条件で、入場時には若干のゲーム内通貨DILが必要だ。テストプレイで潜入した魔力の塔は、まず敵がやたらと強く出現数が多い。入場制限ギリギリのレベル150程度では厳しい戦いになるだろう。ある程度高レベルのキャラクターが揃ったとしても、味方を守るタンク役、支援系のヒーラー、アタッカーがバランス良く構成されていないと、不慮の事故で一気にパーティーが全滅しかねない。
全5階層の塔内部は、階層ごとに設定されたミッションをクリアしながら進んでいく。ここで問題になるのがミッションごとの制限時間だ。特に出現する敵をすべて倒せといった敵殲滅系ミッションは、敵を1匹ずつ誘い出して倒しているようでは確実に時間が足りなくなる。一度のチャレンジで塔の完全制覇を目指すのではなく、塔内の侵攻ルートと敵の出現場所などを覚え、少しずつ攻略していくイメージだろうか。
気になる報酬については、後述の11次防具が目玉になるだろう。塔内部に配置されている宝箱“魔力の箱のほか、各階層の最後に待つボスキャラクターからもランダムで入手できる。
●魔力の塔1F“浸水”
魔力の塔の1Fは水没したエリアとなっており、出現する敵も水棲生物がメイン。通路のザコ敵を掃討しながら進路を切り開いていくと、エリアの中心に階層のボスであるフィラトスが待っている。最初の階層にも関わらずタフな敵であり、長期戦は避けられない。
▲運営チームに聞いたところ、魔力の塔の攻略はクラスにもよるがレベル170~180の6人パーティーを推奨するとのこと。全5階層の踏破には、スムーズに進めても1時間以上掛かるボリュームだ。 |
▲左から出現モンスター、ウォッチマン、クーラト、フィラトスクリープ |
●魔力の塔2F“闇”
閉塞感のある暗い通路には、昆虫のような敵が群れをなして襲い掛かってくる。袋小路になっている通路の行き止まりには、11次防具が入手できる宝箱も発見できた。時間の都合で、テストプレイができたのはこのエリアまで。
▲左からアーク スパイダー、スケイバー、ベノモスインセクト、ホストラット |
●魔力の塔3F“被造物”
階層が上がるごとに敵はより強力になっていく。レベルを上げ11次防具の収集を行いながら戦力を増強し、魔力の塔5Fの最後に待つネオデュスマブル打倒を目指そう。
▲左からクリエイターズウィル、クリエイターズフューリ、サンダ―テイマー |
●魔力の塔4F“野獣”&5F“儀式”
▲ナサス ベヒモス(4F) | ▲ライノウモーフ(4F) | ▲ファナティック(5F) | ▲ベイリフ(5F) |
■全クラスのスキルが大幅に変更される
REBIRTH──再生、と銘打たれたスキルの調整は、根底であるスキルツリーから変わることになる。新規スキルが追加され、既存のスキルについても大幅なバランスの見直しが行われている。特に大きい変化が、敵モンスターがプレイヤーに対して敵対心(スキルの説明ではモンスターの脅威数値と表記)を持つようになること。これはRPGで一般的に“ヘイト”呼ばれる概念で、このヘイトが高まる行動、例えば強烈なダメージを与えたり回復スキルを使用すると敵対心が増え、モンスターの攻撃ターゲットになる。
今までのパーティープレイは、周囲にいる敵を集め、範囲攻撃で一掃するという戦い方が多かった。ヘイトが追加されることで、アズールナイトやバギウォーリアが盾役となって敵の攻撃を引き受け、ほかのアタッカーが敵に集中攻撃をする、といった戦い方も必要になってくるだろう。特に魔力の塔のような強力な敵が出現するエリアでは、必須の戦術になるはずだ。
ここでは各クラス専用新スキルの、ほんのごく一部をスクリーンショットとともに紹介する。
▲アズールナイト:パーティーの盾役としての活躍が期待できるタウトバッシュやプロテクションサンクチュアリが特徴的。攻撃スキルだけでなく、範囲内のパーティー全員に影響のあるバフスキルも使用可能だ。 | ▲セジタハンター:アタッカーとしての役割を担っているセジタハンターは、新規スキルのすべてが攻撃系になっている。攻撃力は未知数だが、貫通能力があったり範囲攻撃であったりと使い勝手は良さそうだ。 |
▲インカルマジシャン:レベル91で炎・氷・雷の強力な攻撃魔法を覚える。それ以外は、パーティーの抵抗力を上げたり敵を一時行動不能にするなど、特殊な効果を持つスキルが揃っている。 | ▲ビシャスサマナー:召喚魔法を駆使しつつ、新規追加のバフスキルでパーティに貢献できる。敵に状態異常を与えたり、感知されないよう潜伏できるなど、トリックスター的な立ち位置で戦うこともできそうだ。 |
豪奢な見た目と抜群の能力を誇る最強の防具、11次防具がついに実装される。この11次防具の装備条件は魔力の塔入場と同じレベル150以上で、魔力の塔の魔力の箱か各階層のボスから入手できる。もちろんランダムドロップなので、自分のクラスに合った装備一式をそろえるには、何度も魔力の塔にチャレンジしてほしい。
▲アズールナイト:アストラ装備 | ▲セジタハンター:アミアンテス装備 | ▲インカルマジシャン:イモータリティ装備 |
▲ビシャスサマナー:ライズナー装備 | ▲セグナレ:リリス装備 | ▲バギウォーリア:デストロイヤー装備 |
▲アロケン:アルカディア装備 |
前回のアップデート時に好評だった水着に続き、今回は各クラス別に2種類の制服コスチュームが追加されている。本場韓国のデザイナーによる作品ということだが、男子制服はかっこよく、女子制服はかわいい感じに仕上がっており、日本でも人気が出そうだ。
過去最大規模のアップデートとなる“Action 7”から、高レベル向けのエンドコンテンツ魔力の塔と、スキルの大幅改変、新規装備品をメインに駆け足で紹介してきた。ここで紹介した以外にも、キャラクター能力値の調整、低レベルキャラクターの経験値バランスの調整、新規クエストの追加といった微調整も行われる予定だ。それもすべてはユーザーが楽しめる環境作りのため、なのである。新規のMMORPGが増加する中、『デカロン』はベテランの位置にいる作品。運営を長く続ける中で、ユーザーの声を積極的に取り入ていくことで、ユーザーの楽しさを重視した今の『デカロン』が確立していったのだ。大規模アップデートとなるこのタイミングを逃さず、正統派の進化を遂げている本作の魅力を実際にプレイし体験してもらいたい。
なお、仕様の変更に伴ってアップデート時に、スキルと能力値の初期化が行われることも決定している。スキル振りに失敗して休止中のプレイヤーの方も、これを期に復活してみてはいかがだろうか。