2010年9月16日(木)
アクションRPG『Fable』シリーズの生みの親であるピーター・モリニュー氏が、東京ゲームショウに参加するために来日。氏に、10月28日にマイクロソフトから発売される最新作『Fable III』についてのお話をうかがった。
『Fable III』は、アルビオンを治めている悪王・ローガンを革命によって倒し、王となって国を統治していくアクションRPG。シリーズの特徴である“自由度の高さ”や“善人・悪人の概念”はそのままに、新要素を追加。協力プレイの進化や、感情表現システムの“タッチ”などがある。
今回は、プレイスタイルによって出てくるゲーム世界の個性や、パワーアップした要素の1つである協力プレイについて、モリニュー氏が自ら取材陣に説明してくれた。なおゲームの概要に関するコメントは、6月に掲載されたE3でのインタビューに詳しく掲載されているのでそちらを参照してほしい。
モリニュー氏:まずは、プレイスタイルによって出てくる違いから説明していきましょう。こちらの2つのモニターをご覧ください。
――ずいぶんと雰囲気が違いますね。左は自然豊かな印象ですが、右は画面全体が暗く、荒れた印象を受けます。
モリニュー氏:ええ。ですがこの2つのモニターは、同じ風景を写したものなのです。手すりのレイアウトなどにその名残があるでしょう? 左は、水をなみなみとたたえた美しい湖。右は、鉱山に開発したため水が枯れてしまっています。これらはすべて、プレイヤーの選択によって出てきた違いなのです。
――なるほど。こうした違いは、風景だけなのでしょうか? それとも、他の部分にも現れるのでしょうか?
モリニュー氏:もっとも違いがわかりやすい部分で言うと、武器ですね。たとえばもろ刃の剣が、戦い方によって片刃で剣自体にもカーブが付いたものになる……という具合ですね。本作では、協力プレイで他プレイヤーのゲーム世界を訪れることができるのですが、そうした時に感じられるギャップは楽しさの1つだと思います。
――逆に、自分のゲーム世界に他人を引き込んだ時に驚いてもらえたりもできそうですね。続いて、今お話に出た協力プレイについてお聞かせいただけますでしょうか。
モリニュー氏:先ほどの画面をご覧ください。よく見るとお互いの画面に、空中に浮かんで光っているオーブを見つけることができるかと思います。実はこれ、他のキャラクターがそこにいることを表したものなんです。プレイヤー同士で贈り物を渡すこともできます。同じように、自分の世界に訪れることを許可すれば、プレイヤーの形になって登場し、一緒に冒険することもできます。
――他のプレイヤーのゲーム世界に入ったプレイヤーは何ができるのですか?
モリニュー氏:たとえばお金を稼いだり、結婚したりもできます。
――結婚もできるのですか!
モリニュー氏:ええ。結婚式のグレードを選ぶこともできます。ですが注意しなければならない点もあります。それは離婚です。離婚すると、たがいに有している財産を半分に分割しなければならないのです。
――えっ!? 結婚した時に、一方の財産が多かったとしてもですか?
モリニュー氏:はい。その通りです。
――プレイヤーの最初の目的は、悪政を敷く王・ローガンを倒すことですが、ローガンはなぜ悪王と呼ばれるようになったのでしょうか? もしも理由があるようなら教えてください。
モリニュー氏:これはいい質問ですね。ですが、今お答えすることはできません。実際にゲームを遊んでみてその理由を見つけてください。遊んでいると、彼は狂人であるような印象を受けるかと思います。実際にモデルにした人物もいて、それはイギリスのキング・ジョージ1世やヘンリー8世です。彼らはイギリスの歴史上でも指折りの腐敗した王でした。
――実際にモデルにされた人物がいるんですか。プレイする前に調べておくと、より楽しめるかもしれませんね。
モリニュー氏:ええ。発売をお楽しみに!
――ありがとうございました。
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■東京ゲームショウ2010 開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2010年9月16日~17日 各日10:00~17:00
一般公開日……2010年9月18日~19日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売り1,000円(税込) ※小学生以下は無料