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2010年11月23日(火)

【洋鯨亭 第36回】なんで洋ゲーやらないの? アンケート集計結果発表!(後編)

文:電撃オンライン

■あなたは字幕派? 吹き替え派?

 4つめの質問は“Q4:日本語字幕と日本語吹き替え、好きなローカライズはどちらですか?”でした。続く5つ目に“Q5:よろしければ、Q:4でお答えいただいた具体的な理由も教えてもらえますか?”という質問を用意して、その理由を書いていただきました。

ということで、まずは字幕派の方の回答をご紹介しましょう。

●字幕(英語音声)の方が好き、という方の回答

「自分の考えとして、やはり作られたものすべてが開発側の一番見せたいものと考えています。それは映画にしてもゲームにしても。そういった部分で日本語字幕がベストかなと。ただ、吹き替えでゲームを直感的に楽しみたい気持ちもあるので、どっちもどっちだったりします(絆さん/男性)」

 字幕の場合は、テキストの内容はもちろんですが、英語の音声が聞けるという点を重視しているのでしょう。海外版ではどんな声だったのか、どんなしゃべり方をするのか、という点はキャラクターのイメージを固めるうえで大きく影響しますよね。英語を理解できなかったとしても、声の高さ、会話の抑揚、喜怒哀楽の表現など、声だけでも想像できますから。

「日本人と外人ではしゃべりの間というか、呼吸の取り方が異なり、同じキャラクターのセリフでも吹き替えだと微妙に表現のニュアンスが変わってしまうように思える(とんかつさん/男性)」

「現状で楽しめる翻訳者は“あのおばさま”しかいらっしゃらないからです。海外の俳優はこぞって彼女を通訳として選んでいますし、正しい日本語の使い手ですから。他にそういった方がいないとするなら変な和訳をされてヘコむよりも、短い文章になっても適度な字幕のほうが楽しめるのです(ちょこぼさん/女性)」

 映画の字幕翻訳でおなじみの戸田奈津子さんのことでしょうかね? 字幕にした場合の欠点を挙げるとすれば、文章にする時に、多少本来の意味が失われる可能性があることですね。これは意訳の問題というよりも、会話を耳で聴いて理解できる速度と、それが文字になった場合に読んで理解できる速度が同じではないことから起こる問題です。早口で5秒かけて話した内容を文字にした場合、それを5秒で読んで理解できるとは限らないですから。つまり尺の問題ですね。

「英語の勉強にもなるから(メガネさん/男性、jikさん/男性)」

「翻訳でニュアンスが伝わりづらい部分は言語で確認したい(agusenaさん/男性)」

「外国語の発音、韻(いん)を生かした言い回しなどはそのままの音で聞きたいから。ただし、ゲームによっては字幕を読む暇がないので、吹き替えの方が助かる場合もある(風間優司さん/男性)」

 こちらは英語音声を教材のように使いたい、もしくは英語がわかるからこそ英語音声のままで、と考えている方ですね。たしかに、好きなゲームが英語の教材になるなら勉強も楽しいものになるでしょう。また、英語がわかる方なら日本語の翻訳は当然いりませんし、国内で販売されていない海外版も買って楽しむこともできていいですよね。

 他に、ちょっと楽しい回答としては「顔が外国人だと日本語吹き替えに違和感がある(akisさん/男性)」というご意見も。たぶん外国人の外見と、日本の声優さんの声や翻訳の言葉にギャップを感じてしまうんでしょう。ということは、akisさんは映画の吹き替えなんかも苦手なんでしょうか(笑)。

「『By Azura、by Azura、by Azura!! It's the Grand Champion!!』……これでだいたいわかるな?(からみ大将軍さん/男性)」

 わかりません(笑)。PS3/Xbox 360『The Elder Scrolls IV : オブリビオン(以下、オブリビオン)』はだいぶ前にやりましたが、さすがに細かいところまでは覚えていませんでした、すみません(汗)。

●吹き替え(日本語音声)の方が好きという方の回答

 続いて“吹き替え派”の方の回答をご紹介しましょう。

「『レッド・デッド・リデンプション』をプレイしたのですが、馬を走らせながら字幕を読むのがかなりしんどかった……。文章量の多いゲームは吹き替えが楽です。逆にFPSは字幕で十分ですね(コウモリドウさん/男性)」

「ゲーム操作で一生懸命になっていると、字幕の文章を読み損ねることがあるから(WanWanさん/女性)」

 お2人の回答のように、展開が早い場面でキャラクターが怒涛の勢いでしゃべったり、キャラクターを激しく動かしながら文字を読むような場合では、字幕はややツライですね。コウモリドウさんのおっしゃるように、アクション系でもFPSぐらいの動きなら視界の隅でチラチラと文字を追えるんですけれど。

 次は、声優さんを起用することに対するメリットを強調したご意見です。

「世界中のアニメやゲームを見たりやればわかると思いますが、日本の声優の表現力は世界一です。いい作品によい声優は基本でしょう(ガリガリガリクソン(ニ-ト)さん/男性)」

「字幕が嫌いなわけではないのですが、映画などでも吹き替えだとゲームに集中できるので。あと、日本の声優さん達の演技により、海外ゲームのキャラクターの新たな一面が垣間見えるのがいい(ケーニスさん/男性)」

「PS3『アンチャーテッド』は洋画のような自然な吹き替えがなされていて、ゲームのおもしろさを増していたから(Sonoさん/男性)」

 上記は、声優さんの演技力が加わることによって、物語がもっと楽しめるようになるというご意見ですね。一応、海外版のソフトにも大物ベテラン俳優を起用していたりするんですけど、吹き替え版の方がキャラクターの感情などもよりわかりやすくなるということでしょう。

■お気に入りの洋ゲータイトルは?

 6つ目は“Q6:今まで遊んだ中で“これが一番!”と思う洋ゲーの機種とタイトルをぜひ!という質問でした。

 この回答にはものすごくたくさんのタイトルが挙げられていました。とりあえず人気のある順に第5位まで発表しましょう。タイトルを挙げる際にコメントを書いてくださった方もいらっしゃったので、こちらもいくつかピックアップしてご紹介します。

 まず一番人気だったのが『オブリビオン』でした。第19回の連載では秋葉原のアソビットシティさんにおじゃましてインタビューさせていただいたのですが、この中でも仕入れ担当の方がこのタイトルはロングセラータイトルだとおっしゃってましたし、いまだに根強い人気があることがわかりますね。

 その次に人気があったのはPS3/Xbox 360『Fallout 3』でした。こちらも、非常に根強いタイトルですね。先日発売された続編『Fallout:New Vegas(フォールアウト:ニューベガス)(以下、FONV)』の前に、改めて『Fallout 3』を始めた方もいるようですよ。

「日本にはないタイプのゲームですごくおもしろかった。自由度とかやりこみとか、何百時間でも遊べそうな作りが最高でした。吹き替えも楽しくてよかった(たけのこの幸さん/男性)」

 第3位に入ったのはPS3/Xbox 360『レッド・デッド・リデンプション』。アンケートを実施したのがこのタイトルの発売日近辺だったことも得票に影響したかも? とも思いますが、おもしろいと評価しているコメントが多かったですね。

 第4位はPS3『アンチャーテッド』シリーズでした。こちらは第1作、第2作とも難易度がそれほど高くなく、目を見張るような演出が評価されているようです。吹き替えも好評価でした。

 第5位はPS3/Xbox 360『グランド・セフト・オートIV(以下、GTA IV)』です。

「『III』以降の『GTA』はひたすら自由度を高めることに腐心して『SanAndreas』ではもう面倒くさいだけと思う部分もあった。ところが『GTA IV』ではゲーム性とのバランスが考えられていてよかった。ただ自由度が高ければいいってもんじゃないということを示したゲーム。ストーリーもいい(ゴロリさん/男性)」

 他にも得票数は少なかったものの、コメントをくださった回答をご紹介させていただきます。

「国内未発売ですがPS3の『MLB 10 The Show』ですね。英語がまるでわからない私ですが、気力と根性を駆使して、今ではまったく問題なくプレイしています。このゲームは凄いです。オススメです!(JACKさん/男性)」

 まるで実際に野球中継を見ているような、リアルなグラフィックがウリの野球ゲームですね。一時期日本国内では熱狂的なブームに乗ってMLB関連のゲームが発売されたりしましたけど、最近は発売してもちょっと厳しそうですよね……。

「『Braid』です。完成度の高さに驚かされました(ぬーんさん/男性)」

 Xbox LIVE アーケードやPSNetworkで配信されている、アクションパズルゲームですね。ゲームの雰囲気はまるで違いますけど、アクションを駆使してパズルを解いていくところは連載第24回で紹介した『LIMBO』に近いゲームです。

→あまりメーカーにこだわりはない? 好きなメーカーも聞いてみました(3ページ目へ)

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