2010年12月3日(金)
セガから2011年1月27日に発売されるPSP用ソフト『戦場のヴァルキュリア3』。今回の記事では戦闘や育成のシステムを紹介する。
『戦場のヴァルキュリア』は、戦場を舞台にしたドラマと、高い戦術性を楽しめるバトルが人気のアクティブ・シミュレーションRPG。その最新作『3』では、『1』と同じ時代・征暦1935年に起きたガリアと帝国の戦いを背景に、新たな主人公クルト率いる422部隊――通称“ネームレス”の戦いが描かれる。
今回は、戦闘の基本である兵種や設定を含めたキャラクターの特殊能力の紹介、キャンプで行える育成や兵種変更などの要素についてお伝えしていく。
本作のバトルは、基本的にターン制。ただし、本作ならではのシステムを組み込んだ“BLiTZ(ブリッツ)”というバトルシステムを引き継いでいる。プレイヤーは、マップ上でユニットを動かすコマンドモードと、動かしたユニットを自分で操作するアクションモードを繰り返していくため、指揮官と兵士の両方の視点で戦うことが可能だ。ここでは、ユニットを特徴付ける兵種のうち、歩兵の基本となる5兵種を紹介する。
【偵察兵】
移動力を表すAP(アクションポイント)が多い兵種。攻撃力は低いものの、索敵能力に長けているため、隠れた敵兵士を見つけやすい。
【突撃兵】
対人攻撃に秀でた兵種。発射弾数が多い武器を扱い、高い攻撃力を誇る。防御力や行動速度も高いが、APは少なめ。
【対戦車兵】
戦車へ有効なダメージを与えることができる兵種。攻撃力・防御力ともに高いが、行動速度が遅く、APも少ない。
【支援兵】
歩兵のHP回復や、戦車の修理が行える兵種。攻撃力と防御力は低いが、仲間に接触することで弾薬の補充をすることができる。
【技甲兵】
土のうの修理や地雷の撤去ができる兵種。盾を持っているため、防御力は高い。また、攻撃の際には近接攻撃を行う。
▲上の兵種は、あくまで基本的な兵種で、キャラクターの育成次第では、より上位の兵種に就くことができる。さらに今作では、どのキャラクターも自由に兵種を変えられるようになった。 |
クルト、リエラ、イムカの3人は、アクションモードで強みを発揮できる特殊能力をそれぞれ持っている。戦闘マップでSP(スペシャルポイント)とCP(コマンドポイント)を消費して“特殊化”を行うと、その特殊能力を発動させることが可能だ。これは、配信中の体験版でも試すことができる。
▲SPは、ミッションごとに使用回数が決められていて回復することはない。逆にCPはターンごとに回復する。特殊能力をうまく使うことで戦況を変えられるので、ここぞという時は惜しまず使おう。 |
以下に、それぞれの特殊能力と、ヴァルキュリア人やイムカの武器についての設定を紹介する。
●クルト・アーヴィング <直接指揮>
隊長であるクルトは、アクションモードで最大2人の仲間を引き連れて行動する“直接指揮”を使用できる。1人分のCPで3ユニットを移動させられるので便利だ。この時、引き連れている仲間も一緒に攻撃してくれるので、大きなダメージを与えられるだろう。
▲直接指揮を発動すると、移動を行うためのAP(アクションポイント)は、専用のゲージが使用される。そのため、何度かクルトを動かしてAPが減った状態でも、直接指揮ではフルAPで行動可能だ。 |
▲直接指揮中に攻撃を仕掛けると、引き連れている仲間が“連携攻撃”に参加してくれる。通常の連携攻撃とは異なり、対戦車兵や狙撃兵といった兵種も攻撃に参加するので、場合によっては相当なダメージ源となりそう。 |
●リエラ・マルセリス <ヴァルキュリア>
ヴァルキュリア人の末えいであるリエラは、絶大な攻撃力と無敵の防御力を発揮する“ヴァルキュリア”となることができる。ヴァルキュリア化の際に扱う槍からビームを発射し、歩兵・戦車の区別なく大ダメージを与えることが可能だ。さらに、ヴァルキュリア化したリエラには通常の攻撃がまったく通じない。突破が困難なエリアでの切り込み隊長として期待できるだろう。
▲弱点などないように思えるヴァルキュリア化だが、その効果はプレイヤーが操作している間のみ有効。突破口だけ開いて、リエラが敵中に孤立すると……その力に頼り過ぎないよう気をつけよう。 |
▲森の中で出会った女性から、意味深な言葉をかけられるリエラ。白衣を着た女性には、見覚えもあるが……。 |
【ヴァルキュリアの槍と盾】
古代ヴァルキュリア人が使用したとされる武器。ヨーロッパ大陸各地から遺物として出土している。円盤状の盾と、巻貝のような形状の槍が特徴で、現代の技術をもってしても精製が不可能な高純度ラグナイトを素材として使っている。
武器の特殊な形状は、ヴァルキュリア人のモチーフ“ヴァルキュリアの螺旋”をかたどったものとする説が有力だ。
●イムカ <武装開放>
イムカ専用の武器である“Vár(ヴァール)”の機能を開放して、一度だけアクションモードの画面内に映る敵すべてを同時攻撃する特殊能力。敵ユニットが集まって布陣されている時などに有効で、歩兵と戦車の区別なくダメージを与えることができる。本作では、どのキャラクターも兵種変更が可能となったが、イムカはどの兵種でも必ずVárを装備するので、どの兵種に就いていても“武装開放”は使用可能だ。
▲Várは、イムカ自身が作り上げた武器。攻撃力は極めて高く、彼女の活躍の機会は多そうだ。 | ▲技甲兵系統の兵種ならば、Várに付いた刃で敵を斬りつける。遠近両用のオールマイティ武器となっている。 | ▲戦士として優秀なイムカだが、時としてクルトの命令を無視することもある。彼女とクルトが、どのように互いを理解するようになるのか、そのドラマも気になるところだ。 |
【Vár】
イムカが仇への復讐のために作り上げたオリジナルの武装。全長173cm(ブレード先端までは190cm)と巨大。ガリア軍の標準的なガリアン型ライフルと、対戦車槍ランカーを同一の銃身で運用する構想から設計された特殊兵器だ。重量があり、取り回しが難しいため、イムカ以外は扱うことができない。
常時改良が加えられており、重量や命中精度、耐久性などはそのつど細かく変化する。そのため、スペックは一定ではない。衝撃、反動を緩和するため、左腕にはプロテクターを着用して扱う。
(C)SEGA