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2010年12月29日(水)

【電撃G’sオンライン】第5回では2010年を電撃G’sオンライン的に振り返る

文:電撃オンライン

電撃G’sオンライン

 電撃オンラインとアスキー・メディアワークスの美少女キャラクター誌『電撃G’sマガジン』のコラボレーション企画“電撃G’sオンライン”。2010年のラストは、『G’s』イチのディープな知識を持つのぐたんをゲストに、今年のゲームとアニメを“電撃G’sオンライン”的に振り返ってみたいと思います。あなたの2010年はどんな年でしたか?

■登場人物紹介■

【電撃G’sオンライン】 【電撃G’sオンライン】
▲電撃オンラインのギャルゲー番長。今年はプライベートでコンシューマのギャルゲーを25本以上購入したが、まだまったく遊び足りていないらしい。▲『G’s』の編集。女の子のカワイさ研究に情熱を燃やす、腐らないオタク女子。誌面では『ラブプラス』、『恋チョコ』などを担当している。

●2010年思い出深かったゲーム作品発表会

2010年に俺の嫁がこんなに増えるわけがない。どうも、ごえモンです。
2010年も後わずか! 年末進行で私のHPも後わずか……。
それはみんな一緒だから気にするな。まあ、今年もいろいろなことがあっ……。
やあ、のぐたんだよ! 2010年を語りに来たよ! さあ早く! 僕の今月の楽しみはこの収録だけだったんだよ!

■今回のゲスト:のぐたん

電撃G’sオンライン
▲『G’s』の進行を管理する鉄人。会社に住みついているとウワサされるほどの仕事ぶりで、ギャルゲーの知識と愛は編集部イチ。少ない休みの時間をDVDやグッズ購入にすべて割り当てている。『魔法少女リリカルなのは』シリーズLOVE。

来ましたね! 『G’s』編集部イチのディープなお兄さん! ということで、今回はゲストにのぐたんを迎えて、2010年を電撃G’sオンライン的に、ゲームとアニメの2点から振り返ってみたいと思います。
フッフッフ、楽しみでござるなー! もうね、この日のためにしっかり資料も用意したからね! いつでもかかってこい!
こりゃまた濃いのが来たな。よかろう、その思いのたけ、語ってみるがいい!
それじゃあ、まずはゲームから語っていきましょう。今年発売されたタイトルで心に残ったものをそれぞれ挙げていきましょうか。じゃ、番長から。
そうだな、話題やヒット、という面なら間違いなく『初音ミク -Project DIVA- 2nd』だが……俺はPSP『探偵オペラ ミルキィホームズ』とPS3『WHITE ALBUM 綴られる冬の想い出』を推そう。
ほうほう! それはどうしてですか?
『ミルキィホームズ』は今年一番のギャルゲーだと個人的には思っている。まあこの作品に関しては、レビューでがっつり語っているので割愛。で、『WHITE ALBUM』は、静止画をアニメのように動かす“モーションポートレート”が採用されている。PS3のスペックが思う存分生かされていて、キャラがすごくよく動くんだよ。“モーションポートレート”を使った作品の中では、現時点で間違いなくNo.1。少し前の作品の移植なので、シナリオ面はやや懐かしさを感じるところはあるが、1回プレイしてみる価値はある作品だと思うよ。
実は『G’s』での記事は僕が担当だったんだけど、“モーションポートレート”はかなりすごかったなあ。
もう1つ挙げるなら、PSP『クイーンズブレイド スパイラルカオス』かな。『スーパーロボット大戦』シリーズみたいな戦闘シーンが入るS・RPGで、女の子の服がすごい勢いで脱げていくのがすごい。戦闘シーンがぬるぬる動くのも熱い。詳しくは、俺の実況プレイ動画を見てくれ!
女の子が着ている鎧にHPがあって、それが0になると脱げていくんだよね。そんなお色気部分を除いても、とてもよくできたゲームだね。やっぱり、バンダイナムコゲームスのギャルゲーにはハズレがないよ。さっきごえモンが話していたけど、“モーションポートレート”を使ったPSP『涼宮ハルヒの約束』、PSP『とらドラ・ポータブル!』、PSP『俺の妹がこんなに可愛いわけがない ポータブル』もよくできてる。単にシステムだけでなくて、シナリオも作品の世界観をよく理解されてるものが多いよね。
今年のギャルゲーっぽいのは25本以上は買ってプレイしたが、そんなところかな。あ、ちなみにコンシューマだけで25本ね。コンシューマ以外も含めると、多分60本くらいだな。
コンシューマだけで25本!? ごえモンさんがこんなにギャルゲー番長っぽいわけがない!
僕もプレイ済のチェックしていったら……13本あった。『G’s』で記事担当してるゲームが多かったというのもあるけれど。
な、なんなんですか……この人たち。
そういうまろみはどうだった?
ぶっちぎりでDS『ラブプラス+』! 『G’s』本誌で担当だったのも当然ありますけど。あの熱海でのムーブメントは大きかったですもん~。あとは、PSP『コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー』かな? もうすっごい怖かった!
疑問に思ってたんだが、これギャルゲーか? ホラーだろ、常識的に考えて。
かなりグロテスクな描写多いですよね。怖さ、という意味で18禁にしてもいいくらいですよ! “廃校に閉じ込められる”という設定のゲームなんですけど、この状況をリアルに考えると、いずれは餓死する人も出るわけじゃないですか。そういう部分もキッチリ描写されていて、より恐怖感をあおるんですよ。
その恐怖感がクチコミで話題を呼んで、ヒットにつながったんだよな。
『コープスパーティー』は編集部みんなでやったね。
やったやった! だって1人だと怖いんだもん><
僕は、大好きな、大好きなPSP『魔法少女リリカルなのはA’s PORTABLE-THE BATTLE OF ACES-』だ! 次点にPSP『フェイト/エクストラ』とPSP『ドリームクラブ・ポータブル』だね。『なのは』は格闘アクションというジャンルの1ゲームとしては、やや大味なバトルになっているけれど、しっかりなのはちゃんたちを動かせるのでおもしろいよ。シナリオも『なのは』シリーズのよさを理解したうえで作られたものになっているので、それだけでもファンは楽しめると思うな。
初のコンシューマゲーム化ということで、ファンにしてみればそれだけでも買いだろう。初回限定版には特典としてfigmaがついていたこともあって、ファンの間では複数買いがデフォルトだったようだな。
『フェイト/エクストラ』は、ダンジョンRPGが好きで、『フェイト』の世界観を知っているならハマれるかな。非常に出来はいいけれど、好みは分かれそうなゲームだね。でもハマると100時間は遊べる。そして、記事担当だった『ドリームクラブ・ポータブル』。Xbox 360の移植作だけど、PSPでまるまる遊べるのはお得感あるよね。これをプレイして気になったら、ぜひ画像が超キレイなXbox 360版も遊んでほしいな。

●2010年のギャルゲーはPSPの天下!

さて、全員の印象に残った作品を見てきたわけだが……。アスキー総研調べで、2010年のコンシューマ版ギャルゲー売上ランキングを見てみると、『初音ミク』と『けいおん! 放課後ライブ!!』が特に大きくヒットしたようだな。
どっちもリズムゲームですよね。
だね。でも、『けいおん!』は少しプレイ中の譜面の流れが見づらかったかなー。個人的にその点がちょっと残念。『初音ミク』はかなり極めたけど、『けいおん!』は全曲出したところで力つきてしまった……。
そうか? 独自の譜面の流れが逆におもしろかったけど。俺は逆に『けいおん!』を極めたぞ。全曲全パートハードクリアで、パーフェクトもほとんど出した。記事担当でもなんでもないけどな!
個人的な感想ですけど、ここ数年の流れを見ると“音楽×美少女”モノが流行った気がします。『初音ミク』や『けいおん!』もそうだし『アイドルマスター』や『ドリームクラブ』もそう。かわいいキャラに音楽やダンスの要素を取り入れたものがヒットしてますよね。見ていてわかりやすいからかなあ?
キャラに歌わせて踊らせる、っていうのは実はゲームの進化を見せる意味で一番早い手段だと思うな。ギャルゲーだと、静止画のグラフィックをキレイにしても限界がある。かといって、システム面では訴求しにくい。そこで、思い切りキャラをダンスさせ、曲に合わせて歌わせてみる。これだと視覚的にぐっとひきつけられて、ゲームの進化も如実にわかるのよ。
なるほど。音楽やダンスのブームが本格的にきたのは、TVアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンディングでのダンス辺りからだな。この流れを受けて、いろいろなところで歌ったり踊ったりするものが増えていった気がする。
『初音ミク』は、ニコニコ動画の影響も大きくあると思います。自分でミクに歌わせて、絵を描いて踊らせてその動画をアップする、という個人個人のクリエイティブなパワーが、大きなムーブメントになったんじゃないかな。
ま、逆に、ギャルゲーの正統派であるAVGで話題になったものを今年はあまり聞かなかったような気がする。
な、なにいってんですか、アスキー・メディアワークスが送る、『G’s』でおなじみの花嫁企画AVG『マリッジロワイヤル ~プリズムストーリー~』があるじゃない!
わあ! そうだったあー!
企画から完全オリジナルのギャルゲーなのに、評判はよかったらしいじゃないか。だが、もうAVG一辺倒の時代ではないんだろうな。時代を感じるよ……。
テキストを読み進めていくAVGより、ゲーム性のある他ジャンルのものが目立った感じですね。ギャルゲーをメインに作ってるんじゃなくて、他ジャンルのゲームの中にギャルゲー要素を入れ込んで作っているイメージだなあ。
そうだね。『初音ミク』も『けいおん!』も、キャラやその世界観が好きで買ってる人がほとんどで、「ギャルゲー買うぞ!」っていう感覚で買ってはないだろうね。似たようなところで大きく様変わりしたといえば、発売メーカーもそうかな。セガやKONAMI、バンダイナムコゲームスなど名門メーカーがギャルゲー部門でも勢いを増しているような気がするよ。
あと、この1年仕事をしていて思ったんですけど、ほとんどがPSPのソフトになってきてますよね。据え置き機はかなり勢いが落ちてる……。私個人の経験からですけど、家の中でプレイするにしても、わざわざTVの電源をつけて、ロムを入れて、腰を据えてプレイするという一連の行動が面倒であまりやらなくなっちゃった。その点携帯ゲームなら、電源を入れるだけでどこでもできちゃう。携帯機のハード的なスペックが上がってきて、据え置き機に近づいてるのも大きな理由かなあ。
そうだね。コンシューマでゲームをプレイすることがどんどん据え置き機から携帯ゲームへ、そしてより手軽なケータイのゲームへ移ってるね。これはゲームを遊ぶ層にも大きく影響してると思うわけ。家で集中して遊べるのは、時間のある学生までだと思うんですよ。通勤や通学時間でも遊べる携帯ゲームがランキングの中心になってるわけだから、ゲームをしてる人たちのもっとも多い年齢層は、昔に比べると割と高くなってると思う。最低でも15歳以上というイメージ。
学生向けに考えてみると、携帯ゲームだと親に何をやっているかバレにくいんだよ。これはすごく重要。特にギャルゲーだとな。
番長の実体験?
……深く気にするな。親の目をかいくぐれる、というのは超メリットだ。
……と、いうことでまとめると、2010年のギャルゲーは“PSPの天下”ということに!
フッフッフ……実は2年前の『G’s』の記事(2009年3月号)のコラムで「時代はPSPになる!」って書いたのよ! いやー、当たってよかった!
あ、はい。すごいなあ。私にはとーってもできないわぁぁあ(棒)。
あ、結論出たあとでもう1つごめん。初回特典にフィギュアなどのオマケがついているもののランクインが目立つかも。『なのは』、『フェイト/エクストラ』、『武装神姫 バトルマスターズ』、『クイーンズブレイド』、『一騎当千 クロスインパクト』など、ざっと見ただけでもかなりあるよね。
そういえば、さっきごえモンが『なのは』初回限定版にfigmaついてたってサラっと言ってたけど、『なのは』大好きなのぐたんは買ったんですか?
4本購入しましたが、何か? 未開封のまま2本積んでありますよ?
う わ ぁー。

イラスト:夏宮ゆず

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データ

▼『電撃G’sマガジン』2011年2月号
■発売日:2010年12月27日
■希望小売価格:990円
 
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