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2011年2月12日(土)

『アイドライジング!』で闘うアイドルをカワイく描いた広沢サカキ先生を直撃!

文:電撃オンライン

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■ 書いていて楽しかったのは……? ■

――書いていて楽しかったシーンはどこですか?

広沢:お風呂のシーンです!!

――ヒロインのモモと、そのプロデューサーである小さめなお姉さん・サイが一緒にお風呂に入るシーンですね?

広沢:そうです! キャッキャウフフなシーンです!! 他にはモモのライバルにして先輩であるタキと絡むシーンですね。ここはもう、おしりの描写にものすっごく力を入れて書いたんですが……担当編集さんからはスルーされて悔しかったですね(笑)。絶対食いつくと思ったのに!

――悔しかったとのことですが?(笑)

担当編集:心の中で親指を立てていたとしても、基本的にはほめない……。それが編集者ってものなんですよ(笑)。悪いところを指摘するのが主なので、何も言わないということはパーフェクトってことなんです。

――それが編集者ってものらしいです。

広沢:納得しました! ありがとうございます(笑)。

――では、本作を書く時に注意したポイントについてお話を聞かせていただけますか?

広沢:先ほどもちょっと触れたんですが、バトルの見せ方でしょうか。この作品のバトルにはかなりの制約を設けていたので、その制約をきちんと守るように心がけていました。それをほんのちょっとでもあいまいにしてしまったら、読む方が冷めてしまうだろうと。

――そのあたりは細かく計算しながら書いていた、と。

広沢:はい。大変だったポイントもここになります。読んでいただければわかるのですが、“アイドライジング”というショーの設定上、闘う前からお互いの陣営が敵のバトルドレスの情報を知っているということになります。ですので、あまり間抜けなことをさせられない――というか、作者の都合を前面に押し出そうとするとキャラクターが間抜けに見えてしまうんです。そこにも注意を払いました。

――具体的にはどういうことでしょうか?

広沢:たとえば、Aというキャラクターを勝たせたいとします。けれど、対戦相手であるBは、Aの情報を知った上で戦闘に臨んでいるはずなんです。ですから、勝負の展開をあまり一方的にしすぎると、Bが間抜けに見えてしまうかもしれない、というところで描写に注意しました。どちらも、読者の方が読んでいてあまり不自然さや違和感を感じないように、と思いまして。

――ヒロイン・モモのデビュー戦でも「新人ゆえにバトルドレスの特性がわからない」といった描写がありましたね。

広沢:ちなみに、その部分はまったくの初心者であるモモが闘うことができたことへのエクスキューズにもなっていたりします。

――なるほど! 確かにそれはありますね。では、お気に入りのキャラクターは誰ですか?

広沢:お気に入りはオリンですね! 序盤はちょっぴり……なんというかアレですが、かなり強烈で個性的なキャラクターですし。

――最初もアクが強いと思いましたが、後半にまさかああいったモノにハマるとは……。と思いましたね(笑)。

広沢:そうですね。オリンには、最後に美味しい場面もあります。それと……女の子の絡み的な意味ではタキです(笑)。

――絡み的な意味では、タキは表彰すべきだと思います!

■ 作家としての目標と読者へのメッセージ ■

――あ、そういえば電撃大賞の授賞式では、先輩方から“贈り物”をいただいたそうですが、何をもらったんですか?

広沢:第16回の電撃大賞で受賞された皆さんから、今回受賞した私たちに、それぞれの作品名にちなんだプレゼントをいただいたんですよ。アイドルだとベタ過ぎるということで、ドライアイ対策のいろいろなグッズをいただきました(笑)。

――ひとヒネり加わっていますね(笑)。

広沢:ええ。うれしかったです。

――先ほど聞くのを忘れていたのですが、アニメやライトノベルをよくご覧になっているとのことですが、ゲームは何か遊んでいますか?

広沢:小学校のころ、クインテットが開発してエニックス(※現スクウェア・エニックス)から発売されていた『アクトレイザー』や『ソウルブレイダー』、『ガイア幻想紀』、『天地創造』をよく遊んでいました。中学生になってからは『テイルズ オブ』シリーズですね。

――『テイルズ オブ』シリーズは、天羽先生も遊んでいたみたいですね。

広沢:それは意外な共通点ですね(笑)。今は、Xbox 360の作品をよく遊んでいます。『ギア―ズ オブ ウォー』シリーズや『コール オブ デューティ』シリーズとか……。もちろん『アイドルマスター』とか『ドリームクラブ』も遊んでいます。いやむしろ、『ドリクラ』やりたいがためにXbox 360買ったようなものなので(笑)。

――なるほど、ピュア紳士だったんですね! ちなみに、新作『ドリームクラブZERO』で新たに登場するホストガールの中で注目なのは?

広沢:ノノノです! 声が『侵略!イカ娘』でおなじみの金元寿子さんだったので、「これはイケるな!」と(笑)。世代的には椎名へきるさん直撃世代なんですが。

――なるほど。ノノノ。これは素晴らしいチョイスだと思います。私も大好きですよ。では、そんなピュアな素顔も伺ったところで今後はどんな作家になっていきたいのかを聞かせていただけますか?

広沢:質問のテンションがいきなり変わりましたね(笑)。目標は、『とある魔術の禁書目録(インデックス)』の鎌池和馬先生のように、筆の速い作家さんになることです。さらに言うなら、世界観をちゃんと確立して長く続けていけるようになるのが理想です。

――ちなみに『アイドライジング!』はどれくらいで書き上げたんですか?

広沢:構想を含めずに、というのであれば1カ月くらいでしょうか。続きも現在執筆中ですので、いいものが書けるよう頑張りたいと思います。

――ありがとうございます。では最後に、『アイドライジング!』を読んでくれるであろう読者の方にメッセージをお願いします!

広沢:ヒロインのモモと、彼女のパートナーであるサイが、頑張りながら絆を深めていく様子や、カワイイ女の子たちが繰り広げるバトルを楽しんでいただければうれしいです。ぜひ読んでみてください!

担当編集:それと、アイドルものの作品ということで、帯の推薦文には本当のアイドルの方にコメントを書いてもらいました。こちらもお楽しみにしていただきましたらと思います!

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データ

▼『アイドライジング!』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2011年2月10日
■定価:578円(税込)
 
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