2011年3月31日(木)

コピー禁止データもバックアップ可能なPS Plusの“セーブデータお預かり”を紹介

文:電撃オンライン

“PlayStation Plus”

 皆さんは、ソニー・コンピュータエンタテインメントが展開している“PlayStation Plus(以下、PS Plus)”というサービスをご存知でしょうか? これは、同社が運営するネットワークサービス・PlayStation Network上で受けられる定額制のサービスで、利用権を購入することでさまざまな機能が利用可能になります。

 そんなPS Plusが3月10日にリニューアルされ、新サービス“セーブデータお預かり”の機能が追加されました。そこで電撃オンラインでは、PS Plusに加入していない読者に代わって“セーブデータお預かり”を実際に体験! この記事では、“セーブデータお預かり”の紹介とレポートをお届けするので、PS3ユーザーはぜひ参考にしてください。

■PS Plusとは?

 そもそもPS Plusは2010年6月に開始されたサービスなわけですが、「今初めて聞いたよ」という人もいるのではないでしょうか。そんな人のために、まずはPS Plusについて簡単に説明しようと思います。

 PS Plusとは、PlayStation Store(以下、PS Store)で利用権を購入することで受けられる定額制サービスです。利用料金は30日間で500円、365日間で5,000円(各税込)となっており、サービスは大きく分けて“システムサービス”と“コンテンツサービス”の2つがあります。以下でざっくり紹介しますが、詳しく知りたい人は公式サイトか電撃オンライン内の特集ページを参照してください。

●システムサービス

・セーブデータお預かり NEW
 その名の通り、PS3用ソフトのセーブデータをオンラインストレージにバックアップすることができる機能です。

・自動ダウンロード
 こちらはゲーム/PS3システムソフトウェアのアップデートデータを自動でダウンロード(DL)できる機能。ゲームのアップデートデータの場合は、インストールも自動で行われます。

●コンテンツサービス

【定期更新サービス】

・フリープレイ
 ゲームアーカイブスやPS3用ソフトから選ばれた、1本以上のタイトルを毎月無料で入手することができるサービスです。利用期間内は、回数や時間の制限なくプレイすることができます。

“PlayStation Plus” “PlayStation Plus”
▲3月23日~4月19日は『WipEout』が無料でプレイできます(画像左)。4月20日の更新日以降は、『ここ掘れ!プッカ』(画像右)の無料配信が予定されています。

・ゲームトライアル
 毎月PS Storeで配信されているPS3用ソフトおよびゲームアーカイブスの中から選ばれた1本以上のタイトルを、起動から一定時間が経過するまでプレイすることが可能です。なお、製品版を購入すればセーブデータやトロフィーを引き継げます。

“PlayStation Plus” “PlayStation Plus” “PlayStation Plus”
▲4月19日までは、『バトルファンタジア』『いっき おんらいん』『GTI Club Plus ラリー コートダジュール』の3本をお試しプレイできます。

・ディスカウント
 毎月PS Storeで配信されているPS3用ソフトおよびゲームアーカイブスの中から選ばれた1本以上のタイトル、20%~50%の割引価格で購入することができます。現在のディスカウントタイトルは、『アランドラ』『タイニーバレット』『ラリークロス』の3本。

“PlayStation Plus” “PlayStation Plus” “PlayStation Plus”
▲3本とも300円(税込)で購入可能です。

【不定期更新サービス】

・スペシャル
 PS Plus加入者限定のアバターやダイナミックカスタムテーマなどを無料でDLすることができます。

・先行体験
 オンラインゲームのベータテストへの優先参加、体験版の先行配信、コンテンツの先行購入などのサービスが受けられます。

■PS Plusに加入して“セーブデータお預かり”を体験!

 さて、ここからは本題の“セーブデータお預かり”サービスの紹介&レポートです。……とはいえ、まだPS Plusに加入していなかったので、まずはPS Plusに加入するところから始めてみましょう!

 PS Plusへの加入申し込みはPS3のPS Store上でのみ行えるので、早速PS3でアクセス! PS Storeにアクセスすると、メニューの一番下(赤い目印を入れた部分)にありましたよ、PS Plusの文字が。メニューのPS Plusを選択し、さらに進んだ先にある画面でPS Plusのアイコンを選択して、チャリンチャリーン♪とウォレットをチャージ。これだけでPS Plusに加入することができました。加入までの手順はかなり簡単ですね。

“PlayStation Plus” “PlayStation Plus”
“PlayStation Plus” “PlayStation Plus”
▲ここで30日間か365日間のどちらかを選択します。30日間の場合は料金がたったの500円なので、まずはお試しで! という考えも十分アリかと。

 加入できたということで、『アランドラ』『タイニーバレット』『ラリークロス』の3タイトルが300円で購入できるようになりました。じゃ、『アランドラ』でも楽しもうかしら! ……っとと、今回は“セーブデータお預かり”のレポートなので、ゲームはやらないんでしたね。懐かしの『アランドラ』は後でプレイするとして、とりあえずこの画面から離脱! なぜなら、セーブデータのアップロード(UL)&DLはPS3のクロスメディアバー(XMB)から行うのです。

 PS Plusの画面から戻ると、右上の時計がある部分に黄色のプラスマークが出現します。これがPS Plusに加入している証拠。この状態でXMB上のゲーム→セーブデータ管理→オンラインストレージでセーブデータのDLやバックアップしているデータの確認などができるようです。あたりまえですが、まだ加入したばかりで何もストレージにアップされていないので、とりあえずいくつかデータをULしてみましたよ。

“PlayStation Plus” “PlayStation Plus”
▲ULするには、セーブデータを△ボタンで選択してコピーを選ぶだけ。ただし、まとめてはULできないので、1つずつ手動でULしていきます。

 セーブデータをULすると、“オンラインストレージ”の文字の下に“○○MB/150MB”という表示が。この150MBがUL可能な最大量というわけですね。ちなみに、手元の資料を見てみるとバックアップ可能なセーブデータ数は最大で1,000個まで、とのこと。150MBという数字にいまひとつピンとこなかったので、自分のPS3に保存してあるセーブデータの容量を確認してみました。容量はゲームによってマチマチで、僕の場合は他の人より少ないかもしれないですが、平均すると864KBでした。これなら約174個入る計算なので、よほどなんでもかんでも入れない限り容量的には十分でしょう。

 さて、セーブデータをバックアップするなら、USBメモリや外付けハードディスクでいいんじゃね? と思うかもしれませんが、その方法だと万が一PS3が故障した場合、修理したPS3との互換性がない場合もあるんですよ。さらに、この“セーブデータお預かり”のすごいところは、『グランツーリスモ 5』や『デモンズソウル』などの“コピー禁止なセーブデータまでバックアップできる”点! これは本当に重宝します。

 僕の友人の話ですが、PS3が故障して数百時間プレイしたセーブデータが飛び、なんとか復元しようともがくもどうにもならず、数十分間茫然自失となってしまった……。なんて悲しい事件もありました。そんなH君のようにはなりたくありません! 僕も『デモンズソウル』のデータが消えたら泣きますよ、リアルに。

 そんな悲しい事件が起こってしまうその前に、大事な大事なセーブデータをバックアップするのが吉。別に故障に備えるためではなく、コピー禁止のデータを友人のPS3でストレージからDLして一緒に遊んだり、新型のPS3に買い替える時にも使えますしね。その時は30日間の利用権を購入し、データの移行が終わったら、更新をしないのも選択肢の1つでしょう。ついでにフリープレイもやって、ディスカウントでおトクな買い物をし、さらにオリジナルカスタムテーマをもらっちゃうのも賢いやり方ですね。

 それに、ディスカウントの値引きは最大50%なわけですから、もしその月に欲しいゲームアーカイブスのタイトルが2本あって、しかも値引きが50パーセントだったら、加入料金の500円と2本の料金600円を足しても1,100円です。普通に買うより100円おトク。これ、欲しいゲームが配信された月に30日だけ加入する、なんてやり方もアリっすね!

 PS3ヘビーユーザーの場合は、コピー禁止なデータばかりという人もいるでしょう。その場合は、月に500円ですから、後悔先に立たずな状況を回避する1つの手段として、年間で使ってみるのもいいかもしれせん。個人的には、利便性の高い“セーブデータお預かり”やフリープレイなどのコンテンツを、全部ひっくるめてワンコインで利用できるというのは、今回使ってみて結構おトクなんじゃないかと感じました。皆さんも、一度利用してみてはいかがでしょうか?(白井える)

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