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2011年4月5日(火)

【洋鯨亭 最終回】ラストは、担当編集者と連載を振り返ってみます

文:電撃オンライン

 こんにちは。洋ゲー紹介所“洋鯨亭”のRONです。以前告知させていただいたように、当コーナーは今回がとりあえず最終回になります。

 最後もゲーム紹介を……と思ったのですが、今回は変化球で、このコーナーの担当編集と行った座談会(という名の雑談!?)の模様をお届けしたいと思います。最終回の記事とはいっても、重要な話は特にありませんので(苦笑)、さらっと読み流していただけると幸いです。

■そもそもこのコーナーが始まったのって?

担当ライターRON(以下、RON):そういえば、そもそも洋ゲーのコーナーを始めようと思ったのは何ででしたっけ? あ、記念すべき第1回の記事はこちらですね。

担当編集(以下、担当):僕の前の担当編集さんの発案がきっかけ……なのかなぁ。電撃オンラインでもハードゲーマー向けの記事をそろえたいと考えていた時期があって、洋ゲーを扱ったコラムを始めようと。

RON:最初からハードゲーマー向けの記事を増やしていくつもりだったんですか?

担当:そーだねぇ。洋ゲーファンの方にも電撃オンラインを読んでもらいって考えがあったので。コラムではないけど“DXラジオ”という結構ハード目なゲームを中心としたWebラジオコーナーもあるしね。ただ、今はいろいろなメーカーさんを巻き込んでの展開を目論んでるみたいだから、こちらは今後に注目だね。

RON:なるほど。こう言っちゃうのもアレなのですが、電撃オンラインって洋ゲー系のニュース記事をちゃんと掲載しているのに、あまり洋ゲーに強いってイメージはないですよね。

担当:そーなんですわ。日本国内のゲーム、特にキャラクター性のはっきりしたゲームの情報に強いっていうイメージがあって、読者さんもそういう情報を求めている方が多いかなぁと。

RON:私もそう思っていたんですけど、“洋鯨亭”でアンケートをやってみたら洋ゲーをバリバリやっている方が多くいることもわかって、意外というかうれしかったですね
(第1回アンケート結果 前編後編)、(第2回アンケート結果

担当:10年以上前から洋ゲーをプレイしている方もたくさんいましたしね。あと、このコーナーの読者さんの平均年齢がかなり高いことも判明したかな。

RON:洋ゲーは、見た目や内容的にも大人向けのタイトルが多いですからね。あと、そもそもZ指定の作品も数多くありますし。まぁ、コーナーを始める前から高い年齢の読者さんは意識していたので、連載の最初のほうで洋ゲーの歴史をざっくりと振り返ってみたわけなんです。
第2回第3回第4回第5回

担当:俺、30代前半だからわからない話ばかりだったけど(笑)。RONさんに確認しながら原稿作っていたよね。

RON:ジェネレーションギャップですね(笑)。副編集長のYK3さんは、「なつかしー」って言いながら読んでましたし。

担当:でも、その後は最新のタイトルも含めていろいろな洋ゲーを紹介してきたし、海外で大作と言われるものは結構取扱ってきたよ。
第6回第7回特別編

RON:いや、まだまだですね。時間が許せば、もっとマニアックなRPGやSLGも紹介したかった……。

担当:あー、確かに。海外RPGは楽しいし好きだけど、とにかく内容が壮大でちゃんと紹介するにはプレイに時間がかかるからなぁ。

RON:特にRPGの場合、最低でも15時間ぐらいはやってみないと原稿を書くのは不安なんですね。やはり、読者の皆さんには中盤くらいまでの内容を含めて楽しさをお伝えしたいですから。

担当:そーなんだよね。序盤だけだとほとんど物語がわからないし、洋ゲーって中盤以降から使えるようになるシステムが意外と多かったりするから……。

RON:そうです。なので、コーナーとしては苦肉の選択でしたが、シューターやACT系のおもしろい作品を紹介することを優先しました。まぁ、私自身がこのジャンルが好きだということもあるんですけどネ。

担当:ボクもFPSは好きだなぁ。

RON:そうですよね。そもそも担当さんは、いつから洋ゲーをプレイしているんですか?

■担当編集は洋ゲー好きなのかどうかに迫る

担当:洋ゲーを遊ぶようになったのは、実はごく最近だったり。昔はほとんど洋ゲーをやらなかったんだよね。ゲームと言えば日本のゲームがほぼすべてで、大作系RPGやAVGをよくやっていたかな。

RON:ちなみに、洋ゲーに手を出したきっかけは何だったんですか?

担当:4~5年ぐらい前に友だちと話をしていたら、相手が“FPS”って単語を使ってゲームの話題を話していわわけですよ。そこで「FPSってなんぞや?」と思って相手に聞いてみたり、自分で調べているうちに興味が沸いてきて。そんなに詳しいわけじゃないんだけど、戦争映画とかミリタリー物がもともと好きだったから、FPSに戦争を題材にしたものがあると聞いて、さらに気になってきたと。で、友だちにFPSのタイトルってどんなのがあるのと聞いてみたりした結果、買ったのがPS3/Xbox 360の『バトルフィールド:バッドカンパニー(以下、BFBC)』だったという。

RON:あぁ、あのゲームだったら、FPSの第一印象はよかったんじゃないですか?

担当:うん。すごくゲームのデキもよくて、なによりオープンで広いフィールドを自由に駆け抜けられるのが衝撃的だったんだよね。

RON:隠れているカベや森の木とかのオブジェクトが壊せたりして、リアリティが楽しめましたよね。あと、キャラクターの個性が立っているゲームだし、不真面目っていうか、いかにも米軍の陽気な軍人さんってイメージのノリも親しみやすいかも。

担当:そうそう。このゲームのおかげで、ボクが抱いた洋ゲーに対するイメージって最初からかなりいいんだよなぁ。

RON:あぁ、でもそうでしょうね。昔と比べると最近の洋ゲーは格段にクオリティが上がっていますから。昔の洋ゲーはいろいろとここでは言えないほどクオリティの低いものがあったのも事実ですが、それは無理して知らなくてもいい歴史ですしね(苦笑)。

担当:確かに(笑)。でも、『BFBC』は本当に遊びやすかったなぁ。で、「あれ、おもしろかったよ」って友だちに言ったら、次に教えてくれたのがPS3/Xbox 360『コール オブ デューティー4 モダン・ウォーフェア(以下、CoD4 MW)』。これも遊んでみたら、止めどころがわからなくなるくらいおもしろくて。個人的に第2次大戦ものよりは現代戦が好きだから、その点でも現代兵器や武器を使った攻防があって、楽しめたかな。

RON:『CoD4 MW』は、『BFBC』と比べるとキャラクターも含めてノリが全然違いますけど、スクリプトを多用した見せ方が、より映画的で引き込まれますね。一定地点まで進むと大規模な爆撃に巻き込まれたり、強襲部隊がヘリでいきなり登場したり。

担当:確かに。

RON:そういう演出部分も、洋ゲーに惹かれた理由なんですか?

担当:実は自分でも、まだよくわかっていなかったり(笑)。ただ、今までプレイしてきた他のゲームよりは、確実に強い没入感が味わえたからかもしれないなぁ。

RON:FPSってプレイヤーの主観視点だから、兵士の一員になって戦っている感覚がより強く味わえたということでしょうか。

担当:そう、かもしれない。『CoD4 MW』の序盤のミッションで、沈み始めた船から脱出するシーンがあったの覚えてる? あそこがとにかく印象的で、自分が本当に今まさに船から脱出する主人公になっている感覚が強烈に味わえたから。

RON:船体が傾いて浸水しているシーンですねよ。グネグネと入り組んだ船内通路を通ってきただけに、ここを戻って脱出するのかと思うと焦りますよね。

担当:そうそう! ゲームで脱出するシーンってよくあるんだけど、見下ろし視点とかTPS(三人称視点)じゃなくて主観視点だった分、自分の置かれた危険な状況がすごく伝わってきたんだよね。このあたりは、表現力っていう意味でFPSが元から構造的に持つメリットなのかもしれないよね。

RON:臨場感がまったく違ってきますよね。その後はどんなFPSを?

担当:コードマスターズさんの『オペレーション フラッシュポイント:ドラゴン ライジング』は、島1つがどこにでも行ける巨大なオープンフィールドだったのが印象的だったなぁ。敵とあえて戦わないで、とにかく隠密行動に徹して逃げまくっていてもいいというのは、純粋におもしろかった。こうしないといけない、じゃなくて、攻略の方法がいくつもあるというのがよかった。

■『Fallout 3』について

RON:FPS以外はプレイしないのですか?

担当:一番遊ぶことが多いのはFPSで、次にRPGやTPSかな。なんでそんなにって言うぐらい、シューター系が多いかも(笑)。

RON:そもそも、発売されるタイトルもシューター系が多いですから。ではRPGは何をやりました? やっぱり『Fallout 3』とか?

担当:もちろん。洋ゲーのRPGの中ではかなり衝撃を受けたタイトルだったからなぁ。ボクはダウンロードコンテンツ(DLC)も全部入った『Fallout 3:Game of the Year Edition』から遊んだんだけど、遊び始めたらみるみる時間が過ぎていて……結局300時間ぐらいはあっと言う間に過ぎていった気がする。

RON:『Fallout 3』は探索要素に惹かれたんですか?

担当:うん。とにかく広大な、あのスケールのマップをどこでも歩き回れるのが楽しすぎた。だってあれ、地上だけじゃなくて、地下にもずっとマップが広がっていて……それこそ、一度地下に入ったら、本気で出れなくなるんですよ、迷って(笑)。

RON:マップで言うと、右下の街のあたりですね(笑)。

担当:そうそう! あの地下鉄のあたりは、「やばい……オレ、このまま地下鉄の線路で行き倒れるかもしれん」と本気で思ったもん。

RON:地上と地下のつながりというか、位置関係がなかなかつかめないんですよね。

担当:そういう点も含めて、あのものすごいスケール感は好き。スケールといえば、初めてスーパーミュータントに出あった時も驚いたけど(笑)。手持ちの豆鉄砲みたいなハンドガンを撃っても効き目がなくて、一瞬でボコボコにされたっけ。しかも、ゲーム開始から数時間で。なんでこんな序盤のマップにいるんだよと(笑)。

RON:あぁ、あれは怖いですね。ゴツイ大男がノシノシ歩いてきますから。序盤では全然太刀打ちできないし、とにかく逃げるしかないですよね。

担当:足が遅いのが救いだけど、殺風景な場所だと隠れる場所もないだけに、出合ってしまった時の絶望感はひどい(笑)。全力で逃げるもん。

RON:そう言えば、日本でのローカライズを担当したゼニマックスさんへのインタビュー(第21回(前編)第22回(後編))(第37回(前編)第38回(後編))を行いましたけど、個人的にあの取材は楽しかったんじゃないですか?

担当:楽しかったね~。いろいろと、ローカライズに関する興味深いお話も聞けたし。

RON:そうですね。私も『Fallout』シリーズは大好きなので、半分仕事という気がしませんでした(笑)。インタビューの際は、代表の高橋様ならびにプロデューサーの岩本様、そして広報様にはご協力いただき、本当にありがとうございました。

→もう少し続きます。ぜひお付き合いください。(2ページ目へ)

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