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2011年4月23日(土)

若林さんのデッキ強化は成功したのか? 電撃『MTG』同好会第3回をお届け!!

文:電撃オンライン

 皆さん、こんにちは。TCG『マジック:ザ・ギャザリング(以下、MTG)』特集ページ“マナの泉”の担当ライター・ゆばです。

 今回も、電撃オンラインの『MTG』好きメンバーに、声優の若林直美さんを迎えて行われた、シールドリーグ戦のレポートをお届けしていきます。前回は、残念ながら微妙と言わざるをえなかった若林さんのカードプールを使って、シールド戦のデッキの組み方を紹介しました。今回はそのデッキで、リーグ戦全勝のおっしーの緑白“恐竜”デッキに挑みます。また、シールドリーグ戦を終えての若林さんへのショートインタビューも載せていきます。

電撃『MTG』同好会 電撃『MTG』同好会

■ ゲームスタート! ■

 というわけでさっそくゲームスタート。両者マリガンはありません。ダイス勝負には勝ちましたが、ここはあえて後攻を取る選択をします。通常の構築戦ではよほどのことがないかぎり後攻を取ることはありませんが、カード1枚1枚がそこまで強くなく、ゲームが長期化しやすいリミテッドではあり得る選択肢です。特に、今回のデッキのように攻め手が少ない、コントロール気味のデッキならばなおさらです。逆に、オッシーの使う“恐竜”デッキのようなアグレッシブなデッキならば、いつもと同じように先攻を取っていくのがいいでしょう。

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▲自分のデッキがアグレッシブなデッキなのか、防御的なデッキなのかはデッキ構築の段階で把握しておかなくてはなりません。長期戦を戦うようなデッキの場合は、対戦相手よりもカードを多く引くため後攻を選ぶのも悪くありません。

 ゲームは先手2ターン目の《ヴィリジアンの密使》からスタート。倒してしまうと相手の土地が増える、やっかいなクリーチャーですね。当然アタックしてきます。こちらは《危険なマイア》で序盤をしのぐ予定でしたが、大型クリーチャーの多い“恐竜”デッキに土地を与えると危険なので、ここはスルー。続いてオッシーは《刃の翼》を投入します。

 《ヴィリジアンの密使》に6点ほどライフを削られたところで、《平和の徘徊者》を出し、ライフを回復させます。さらに続いて《転倒の磁石》で時間を稼げる盤面を作っていきます。1ターン、土地が止まっていたオッシーでしたが《銅のマイア》でマナを伸ばし、さらに《甲殻の鍛冶工》を唱えます。オッシーのアーティファクトはこれで2個になり、あと1つで“金属術”の効果が発動する状態ですが、とにかくマナを与えたくないので《銅のマイア》には《悪性の傷》で退場してもらうことに。ついでに毒カウンターを1つ与えます。

 しかし、じょじょに土地が伸びてきたところでオッシーが《ファングレンの匪賊》を召喚。こちらは“感染”デッキなのでライフ回復能力は怖くないものの、5/5というサイズに頭を抱えてしまいます。こちらの手札には《圧壊》があったので《刃の翼》を装備してアタックしてきたところを《圧壊》で装備品を破壊して討ち取るというプランを立ちました。

 と、ここでこのデッキのキーカードである《大量破壊の網》をドロー。すぐさま戦場に出します。返すターン《ファングレンの匪賊》のアタックは《転倒の磁石》で先送りに。オッシーの手札からは《最上位のティラナックス》が登場。マナがのびてからの大型クリーチャー連打はさすが“恐竜”デッキといったところです。

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▲デッキのほとんどがコモンカードで構成できるのも“恐竜”デッキのいいところです。ただし、緑白というような色の組み合わせになると、対戦相手のクリーチャーに干渉する手段がないことには注意しなくてはなりません。

 続くドローで《ゲスの玉座》が手札に入りました。残り1つになっていた《転倒の磁石》のカウンターを増やすため《危険なマイア》を生贄に捧げて“増殖”を行います。墓地に落ちた時の能力で《ヴィリジアンの密使》にダメージを与え破壊!! もちろん、“増殖”した際にオッシーの毒カウンターも忘れずに増やしておきました。

 次のターン、オッシーも《刃の歩哨》《ルーメングリッドのガーゴイル》を並べて戦線を拡大していきます。双方のデッキにほとんどクリーチャーを除去する手段がないため、どんどん戦場のクリーチャーが増えていきます。

 しかし、これで《ファングレンの匪賊》《最上位のティラナックス》《ルーメングリッドのガーゴイル》と大型クリーチャーが並び、苦しい展開に。《転倒の磁石》でごまかしますが、カウンターが尽きてしまいます。なんとか虎の子の《感電破》で《ルーメングリッドのガーゴイル》を破壊しますが、《ファングレンの匪賊》の攻撃が通ってライフは残り8。

 しかし、ここで《決断の手綱》をドロー! さっそく《ファングレンの匪賊》に貼り付けコントロールを奪取します。これで《最上位のティラナックス》に対処する手段ができました。

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▲マナ・コストの重い《決断の手綱》ですが、出せさえすればその効果は大きいです。

 これがどうやらゲームの分岐点になったようで、その後引いた《鉄のマイア》を生贄に捧げて“増殖”を行いつつ《ファングレンの匪賊》の能力でライフを回復し、安定飛行に移ります。そして《大量破壊の網》によるライブラリー破壊で勝利することができました。続く2戦目も似たような展開で勝利を収めることができました! このカードプールでも、戦略次第で戦えるようです!

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▲やはり、5回起動すればライブラリーアウトで勝ち(※シールドデッキは40枚なので)という《大量破壊の網》は強力でした。また《転倒の磁石》と《ゲスの玉座》のコンボなど、こちらがデッキの強い部分を引けたのが勝ちにつながりました。

 「戦略次第で戦えるようです!」といった直後ですが、今回の勝利は“恐竜”デッキ側の引きがいまいちよくなかったことや、《大量破壊の網》によるライブラリー削りで、アーティファクト破壊呪文が墓地に落ちたことなど、いくつもの幸運に助けられた勝利であったことも確かです。ですが、なんとか目論見どおりに回って勝てたので、記事的にはOKなのです!!

 『ミラディンの傷跡』ブロックのリミテッドは、第1回目の記事でお伝えしたようなアーキタイプが重視される環境にあると思っていましたが、まだまだ奥が深いようです。もっといろいろなデッキの可能性を探ってみたいと思います。

 また、先日公表された『ミラディンの傷跡』ブロック第3弾『新たなるファイレクシア』の登場もますます楽しみになってきました。皆さんもぜひ、構築だけでなくリミテッドも楽しんでみてください。シールド戦終了後、若林さんに今回の感想を聞いてみましたので、次のページでご覧くださいませ。

→若林直美さんショートインタビュー(2ページ目へ)

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[Text by ねこひげ合同会社/ゆば]

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