2011年5月2日(月)
――これからの『グランドファンタジア』の方向性を教えてください。
顔至敏:最初に少しお話しましたが、今まではシステム周りやインタフェースなど、使い勝手をよくする部分を優先的に開発を行ってきました。アエリアの運営スタッフともよく話し合いますが、今年の前半はとにかくバランス調整を徹底していきます。これはクラスだけではなくミグルが育ちにくい、インスタンスダンジョンの魅力が乏しいなど全体に及ぶ調整になります。
――MMOは5年、10年という単位でサービスが続くため、その時々のトレンドやプレイスタイルに影響され、またそれに合わせた柔軟な変化が可能という長所を持っています。ただ、開発側として「これこそが『グランドファンタジア』らしさ」と考えている、絶対に変わらないモノ。逆にどんどん変化を起こしていきたいことがあれば、教えてください。
顔至敏:今後も絶対に変えたくないのは、メインテーマとしている“大人も子供も一緒に遊べるゲーム”という部分です。また「友達とおしゃべりするためだけにログインする」というプレイヤーもとても多く、コミュニケーションツールとして機能するゲーム、というところも変えるつもりはありません。
一方で長くサービスを続けていけばマンネリ化が避けられないのも事実ですから、物語を膨らませ、プレイヤーに想像の余地を与えると同時に、タイアップやイベントといったニュース性で変化をつけていきます。そしてこれらを実現するために欠かせないのは、なぜそのアップデートやイベントに人気が集まったのか、あるいは不人気だったのかをきちんと後追い調査し、プレイヤーの傾向を把握することでしょう。
――では、年内に実装できそうな具体的なアップデート情報やスケジュールを、できる範囲で聞かせてください。
顔至敏:先ほどお話したミグルが武器を持って戦う機能、それにギルド同士の領域戦と領域戦専用マップの実装を予定しています。領域戦で所属ギルドが勝てばゲーム内コインや魅力あるアイテムが獲得できます。例えばプレイヤー間で“オレンジ装備”と呼ばれている、既存アイテムのバリエーションが手に入ります。また、所属ギルドが占領したエリアでは、デスペナルティが低くなるといったメリットもあります。
―――確かにこれからは遊び方のバリエーションが増えそうですね。ところで、顔至敏さんが『グランドファンタジア』に100点満点で点数をつけるとしたら、何点ですか。どれぐらい現状に満足しているのか、あるいは理想とする『グランドファンタジア』に近づけているのかを知りたいのですが。
顔至敏:難しい質問ですが……。そうですね満足度だけで言うなら、100点満点で150点です!
――大胆な回答ですね(笑)
張峰旗:ご存知の通りX-LEGEND社にとって『グランドファンタジア』は初めてのMMORPG開発であり、海外展開を行ったタイトルです。日本では特に好調で、当初の我々の予想をはるかに超えてくれました。そういう意味で150%の満足度です。
顔至敏:しかし、理想とする『グランドファンタジア』像と比較して点数をつけるなら、これからもっともっと成長できる可能性を秘めた作品ということで、今は50点とお答えしておきます。
プレイヤーの皆さんにどうしても開発から伝えたいことはあります。それはX-LEGEND社はゲームの開発会社としてはまだまだ新しく、全世界に通用するような大規模なゲームは作れません。その代わり一流のサービスを提供できる企業であるべく、全力を尽くしています。何よりもプレイヤーのことを一番に考え、バグへの修正対応も他の開発会社に比べてかなり迅速だと自負しています。
――それでは最後に日本のプレイヤーに向けて、メッセージをお願いします。
張峰旗:実は『グランドファンタジア』はフランスでも高い評価を得ています。といいますのも、フランスには日本のアニメや漫画が好きでそれらを見て育った若いプレイヤーが多く、日本テイストのグラフィックを持つ『グランドファンタジア』は、日本のメーカーが開発したゲームだと思われているぐらいです。ですから、これからも日本のプレイスタイルにあわせた世界観とキャラクター、アバターなど、皆さんの意見をこれからもどんどん取り入れて、新しいコンテンツを実装していきます。
▲日本向けとして桜の咲く“ジパン島”や着物アバター、ランドセルなど愛らしいアイテムが過去に実装されている。 |
顔至敏:日本で2年間サービスできたことに感謝します。開発元としては日本のプレイヤーをとても大切に思っています。プレイヤーが飽きない、末永くお付き合いいただけるゲームを作っていきますので、これからもよろしくお願いします。
三上:開発元とは毎日連絡を取り合って日本のお客様からの要望やご意見をお話ししています。日本からの要望を最優先に対応していただける環境がグランドファンタジアにはあります。今後もお客様と私たちとでともに創り上げる楽しいゲームを目指してまいりますので、今後ともよろしくお願いします!
――本日はありがとうございました。
▲インタビュー終了後に張峰旗氏から運営の三上氏へ、東日本大震災義援金としてポケットマネーの50万円が手渡された。アエリアでは全額を日本赤十字社へ寄付する。 |
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