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2011年7月21日(木)

10月発売のPS3/Xbox 360『Rage』を制作するid Softwareってどんなところ?

文:電撃オンライン

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■ id Softwareの作品群 ■

 これまでid Softwareの概要や設立者の1人であるジョン・カーマック氏を紹介してきたが、続いて代表作品を紹介していこう。

■『Commander Keen』シリーズ(1990~1991)

 id Softwareのデビュー作で、着陸した惑星を探索する横スクロールタイプのアクションゲーム。設立前の1990年にシリーズ第1弾が発表され、ゲームボーイカラーでも発売された。8才の少年、ビリー・ブレイズが地球を救うために冒険の旅に出るという内容だ。

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■『Wolfenstein』シリーズ (1991~1991)

 シリーズを通して舞台は第2次世界大戦。ナチスを相手に戦うFPSだ。1981年に発表されたオリジナルの『Wolfenstein』はナチス要塞へ潜入するステルスゲームだったが、破格で権利を獲得。1991年に発表された『Wolfenstein 3D』からFPSとして生まれ変わった。

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▲『Wolfenstein 3D』
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▲『Wolfenstein 2009』

 id Software初のヒット作品で、FPSの先駆けとして語られることもあるが、実はid Software設立メンバーの3人がSoftdisk在籍時に開発した『Catacombs 3』で、すでにFPSの原型と言えるものが実現されていた。


■『DOOM』シリーズ(1993~2004)

 1993年に発表された『DOOM』により、id Softwareは広く知られることとなった。発売当初はまだFPSという言葉が浸透していなかったため、このジャンルのゲームはすべて“DOOM系”と呼ばれ、ていた。そういう経緯もあり、『DOOM』はFPSを大きく広めた作品として世界から認められている。

 翌年には『DOOM II』がリリースされる。途中『Quake』シリーズを経て、2004年に大幅に進化した『DOOM III』が登場。FPSの傑作として今も世界中で楽しまれている。

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▲『DOOM』
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▲『DOOM II』
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▲『DOOM III』

■『Quake』シリーズ(1996~2007)

 『DOOM』がFPSの元祖なら、『Quake』はフル3Dのオンラインマルチプレイゲームの元祖と言える。完全3Dとしてデビューした『Quake』だったが、その翌年、新たなエンジンを開発して発表された『Quake II』は、初代をさらに上回るクオリティのグラフィックを見せつけ、id Software初の100万本超えを達成する。

 1999年に完全なマルチプレイヤーゲームとしてリリースされた『Quake III:Arena』は高い完成度と難易度を誇り、プロゲーマー&トーナメントのスタンダードとされている。世界最大のLANパーティ“QuakeCon”では世界中の猛者が毎年参戦し、今年も8月4日~7日の4日間、id Softwareの本拠地であるテキサス州ダラスにて、熱戦が繰り広げられる。

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▲『Quake』
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▲『Quake II』
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▲『Quake III:Arena』

■『Rage』(2011)

 id Softwareが15年ぶりにリリースする完全オリジナル新作が、この『Rage』だ。id Tech 5による豪華なグラフィック、小惑星衝突後の地球というサバイバルホラー的な世界観、リアルに描かれたモンスターやエイリアン、荒廃した世界で生きるユニークなNPCとの遭遇で発生する無数のサブクエストが特徴。RPGのような自由度が存在する“次世代FPS”となっている。また、最大4人によるオンラインカーバトルなど、これまでのid Software作品に盛りこまれていたマルチプレイ要素も継承している。

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■ グラフィックエンジンの進化 ■

 初期のMS-DOSから現在のPS3やXbox 360まで、たった20年あまりの間に激しく進化したゲームのグラフィック。これらを語る上で切っても切れないのがゲームエンジンの進化だ。

 Id Softwareの歴代タイトルは、そのままゲームエンジンの歴史となっている。FPSのジャンルを確立した『DOOM』のエンジンはid Tech 1。3Dの概念を持ち込んだ『Quake』のエンジンはQuake 1。世界初のオンライン3Dゲームを実現した『Quake II』にはid Tech 2が、『Quake III』には、『Call of Duty 2』でも採用されたid Tech 3が搭載されている。『DOOM III』では、技術的に飛躍的な進化を遂げたid Tech 4が搭載されている。

 そして今年リリースされる『Rage』は、ジョン・カーマック氏が開発した最新ゲームエンジンid Tech 5を搭載。“メガテクスチャ”という新たな表現方法が採り入れられている。

 現在id Tech 5が採用されているゲームは、この『Rage』のみとなっている。この記事の冒頭にも書いたように、『Rage』の紹介は後日掲載する予定となっている。この記事を読んで興味を持った人は、楽しみにしていてもらいたい。

(C)2011 id Software LLC, a ZeniMax Media company. Bethesda, Bethesda Softworks, ZeniMax and related logos are registered trademarks or trademarks of ZeniMax Media Inc. in the U.S. and/or other countries. RAGE, id, id Software, id Tech and related logos are registered trademarks or trademarks of id Software LLC in the U.S. and/or other countries. All Rights Reserved.
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