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2011年7月29日(金)

銃が当たらないなら、ナイフでヤればいいじゃない? 乙女による『F.3.A.R.』レポ

文:電撃オンライン

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『F.3.A.R.(フィアー3)』は、CERO:Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。
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 2004年に世界最大級のゲームショー・E3でお披露目された途端、全世界のFPS好きのハートを鷲づかみにしたアルマちゃん。……じゃなくて、『F.E.A.R.』シリーズ3作目となるPS3/Xbox 360用FPS『F.3.A.R.(フィアー3)』日本語版が、ついに発売されましたね! FPSは好きだけど英語アレルギー持ちという人も、やっとアルマちゃんに再会できるこの時を待ち望んでいたに違いありません。

 今回レポートを担当するのは、電撃乙女部の部員・おハナです。好きなゲームは牛を育てたり、庭を育てたり、野菜を育てたり、町を育てたりする……なんか育ててばっかですね。まったり育成&箱庭ジャンルをこよなく愛するおハナが、ホラーFPS『F.3.A.R.』に初挑戦。FPSって“First Person Shooting”の略だと思っていたら、“Shooter”が正解だと今知ったぐらいのニューフェイスです。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』

 『F.E.A.R.』シリーズ全体の詳しい世界観や、上級者ならではのプレイについては第1回レポート担当の黒船Mk-II(マークツー)さんが、ガチ(?)の洋ゲー&FPS好き視点で書いてくれています。普段から“呼吸するようにFPSをたしなむ”読者の方は、そちらをどうぞ。むしろ「普段あまりゲームで遊ばないオレの彼女に、この夏は絶対『F.3.A.R.』をプレイさせたい」という男性こそ、本記事のURLを彼女にそっと送ってあげてください。

 シングルプレイヤーモードでさっそく“インターバル01-監獄”のプレイを開始、難易度は1秒も迷うことなく、ニューフェイス(イージー)を選択です。ちなみに、イージーでも恐怖は変わりません。途中からヘッドホンを外してプレイするほどの怖さでした……。FPSでは音の方向を聞き取ることも生存確率を上げる重要なファクターらしいですが、そんなセオリー知ったことじゃありません。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』

 足元に転がる2つの死体。しかも血痕はまだ乾いていないのか、ぬめっとした光りの反射にリアリティがあります。血液凝固時間の平均値は5~12分らしいので、まさに今“殺りたて”という感じですよね、これ。鏡に残された落書きは、UFOによるアブダクションってところが、海外ぽくてイイ! ゲーム内容とは無関係でも、こういった細かいところが乙女は気になります。

■銃撃戦より白兵戦で突き進むポイントマンが怖いです

 “インターバル01-監獄”はチュートリアルにあたるステージのため、各所で簡単な操作説明が入ります。基本は敵を見つけたらBボタンで遮へい物に身を隠す。タイミングを見てRTボタンで撃つの2つだけ。その他、遮へい物を華麗に飛び越えたり、ボディは隠したまま前方をチラ見したりといったアクションもありましたが、ほとんど使わずにイケました。序盤は後ろから回りこまれる心配のない狭い通路で、2人ぐらいの敵兵が現れ、気軽に撃ちまくり。監獄ステージの終わりが近づくと、今まで習った動きを全部まとめて復習しましょう! と言わんばかりに、広い室内で6~7名の敵を相手に戦うというバランスは、FPS初心者の私にも優しくて、とてもよかったです。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲序盤は敵もあまり接近してこないので、ガイド通りの動きを何度も試して、練習できたのはよかったです。
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲最初は1~2人を相手に戦闘の基礎を体験。▲中盤以降になるとやや開けた部屋で5~6人を相手にすることに。▲敵も机や壁を利用して、回り込んでくるし、互いにカバーしあうAIの賢さが憎い。

 ニューフェイスでプレイした場合、プレイヤーはわりとタフなのか4~5発銃弾をくらっても即死はしません。シューティングが下手なおハナでも、敵を見つける→手りゅう弾を投げ込む→すかさず敵に接近→当たり判定が広く接近戦で火力のあるショットガンを撃つ、という無理やりな3ステップでも、ばっしばしKillが取れました! 

 ただ、AIはかなり賢く、AI同士で仲間の動きをカバーするような援護射撃をしてくるなど、一筋縄ではいきません。ニューフェイスと言えども、黙って連射してれば勝てるというヌルゲーではありません。どーしてもFPSは苦手という人に、監獄ステージクリアの秘訣をお教えしましょう(えっへん)。手りゅう弾をまず投げた後、ダッシュで距離を縮め、次にナイフによる格闘に持ち込みましょう! 間合いと方向さえ合っていれば、いちいち照準をあわせる必要もなく、ほぼ2回で相手を倒せます。背後から近寄れれば一撃必殺も夢じゃない? プレイヤーのHPが減ると画面上が赤く染まるので、素早く遮へい物に身を寄せて一旦休憩。体力が回復したら、再び同じ方法で敵をなぎ倒す。これを繰り返すだけです。プレイヤースキルとかテクニックなんて言葉はどこかにおいてきた、この捨て身戦術、少なくとも序盤はかなり有効でした。プレイヤーのレベルが上がると、ナイフ以外にもジャンプキック、スライディングタックルなど、格闘の種類が増えるようです。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲敵影が見えたら気がつかれる前に、まず手りゅう弾。手りゅう弾はマップの至る所に落ちています。▲近づいてショットガンの一撃、ってこれはさすがに接近しすぎの悪い例。
『F.3.A.R.』
▲照準に自信のないおハナ、別に弾切れしてなくても強引に格闘に持ち込みます。これなら絶対外れないしネ!

■FPSの常識を知らずに『F.3.A.R.』に挑戦した自分が怖いです

 最初のうちは複数の敵を相手にすると軽くパニックを起こしかけ、どこから撃たれているのかもわからないうちに死亡しましたが、画面中央に赤く表示される“ダメージインジケーター”の意味を知ってからは大丈夫! いや、その、7回も死ぬまでインジケーターは単なる模様ぐらいに思っていて、まさかあれが、敵のいるおおよその方角を示してるなんて、気が付くわけないじゃないですか(軽く逆ギレ)。私のプレイを後ろから見学していた編集者さんが、やたらと「おハナさん、後ろ後ろ!」「右から敵きてるよ」などと言ってくるので、「なんでこの人たちは、見えない敵の位置がわかるの? エスパーなの?」とか本気で考えてました……。その後「FPSの常識です」ときっぱり言われちゃいましたけど。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲画面中央の赤いトゲトゲが、攻撃してきている対象の方向を示してるなんて、普通知りませんよね? え、常識……?
『F.3.A.R.』
▲説明書を熟読するまで理解できなかった、弾のリロード方法。今はもうわかりますよっ。

 その他にも、地面に落ちてる武器を拾おうとして、やたら格闘モーションを出したり、貴重な弾をムダ撃ちしたり……。PCゲームの場合、Fキーとかスペースキーで“モノを拾う/つかむ”といった動作が割り当てられてることも多かったので、まさか武器の上を通過するだけで残弾補充ができたとは予想外でした。

■結局『F.3.A.R.』は怖いのか、怖くないのか?

 この夏、イチ押しのタイトルとして『F.3.A.R.』を紹介してきましたが、はっきり言って怖いです。それは、死角から突然襲われる、急に物音がするといったありがちな恐怖だけではなく、銃撃戦に夢中になりながらも首のあたりがチリチリする、目には見えないけれど常にどこかにアルマの視線を感じるような恐怖。『F.E.A.R.』シリーズはこのへんの演出というか、空気の作り方が本当にうまいですね。

 ホラー映画でありがちな「くるぞ~くるぞ~、そろそろ何か来るぞ」と100%わかってるのに、いざ何かが起きると怖くて心臓が口から飛び出ちゃう! という怖がりさんは、昼間のプレイを推奨いたします。編集部ではおハナ以外のライターさんも『F.3.A.R.』をプレイしてましたが、予想外のタイミングでネズミが画面を横切ったり、廃墟のパイプから突然煙が噴出すたびに、肩がビク! っと震えていて、見ている分にはたいへんおもしろかったです。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲いかにも何かありそうで、でも何もないかもしれない。1秒たりとも気が抜けない恐怖こそ『F.3.A.R.』の魅力。

 怖い映像は好きだけどFPSは苦手という女性プレイヤーの場合、うまい他人のプレイを後ろから見ているだけで、かなり参考になります。ぜひこの夏は、彼氏と一緒に『F.3.A.R.』を楽しみましょう。ただし、間違っても、彼氏よりうまくなってはいけ……いえ、それならそれで協力プレイで楽しむのもアリかもしれませんね(笑)。

『F.3.A.R.』
▲最後におハナの“インターバル01-監獄”クリア記録をご覧あれ。目標15分に対して、クリアタイム48分という衝撃的な数字!! でも大事なのはタイムじゃないの、最後までやり遂げたこの達成感なの……(言い訳です)。

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