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2011年7月27日(水)

待ったなしの判断力と積み重ねた操縦テクが勝利を呼ぶ! 『アーマード・コア V』

文:電撃オンライン

【MISSION 03】なぜクローズドベータテスト?

『アーマード・コア V』
▲領地の奪い合いは、何となく国取りSLGっぽいですが、侵攻する領地はランダムで決まるので、特に戦略性はありません。

 自分だけの機体を組み立てて、それを動かすおもしろさ。これは言ってみれば、『アーマード・コア』シリーズ全般に共通する基本的なおもしろさです。そして冒頭で触れた“作戦を考えて、それをみんなで遂行する”おもしろさは、『ACV』だからこそ味わえたと思います。でもそれを書く前に、そもそも「なぜクローズドベータテストなの?」という話を、今さらですがしようかと。

 実は『ACV』は、プレイヤー全員が1つの世界に集まって、大勢いるパイロットの1人として戦いを体験するオンライン前提のゲームです。その世界は、土地をめぐってパイロット同士が戦い合う世界観になっているので、プレイヤーはゲームを始める際にチームを作るか、加入するかで勢力の一員になります。

 領地をめぐる戦いには、小競り合いである“領地ミッション”、所有権を賭けた“決戦ミッション”の2種類あり、攻防いずれも4機まで出撃できます。領地ミッションだと、チーム外のプレイヤーを“傭兵”として雇えるので、戦いの際にはとにかく4人そろえるのがテスト版の最終的な主流でした。なので製品版でも、たぶん小競り合いは4機vs4機がメインになってくると思います。

 ちなみPS3のテスト版では、49個のパーツで領地をめぐる戦いを試せるだけでなく、1人用のミッションも1つプレイできました。今回のテストは、そういったオンラインで遊ぶ上でのサーバ負荷や不具合の検証、少人数のプレイではわからない問題の発見などを目的に行われたようです。

【MISSION 04】作戦を進める判断力と実行するテクニックが合わさる初体験

 対人戦では、チーム戦が主流になるであろう『ACV』。このゲームが徹底しているのは、機体の操作はせずに、ボイスチャットで指示するだけの“オペレータ”という役割がいることです。つまり『ACV』は、最大5人のチームで出撃できます。

 実際にテスト版で、オペレータをプレイしたり、オペレータの指示で戦ったりしたら、想像していた以上におもしろくて、戦いで大きなポジションであることを実感しました。手も足も飾りですよ、偉い人にはそれがわからんのです、と言われかねない強力な戦力。まさに「私を導いてくれ」る存在ではないかと。

『アーマード・コア V』
▲ちなみにテスト版だと、コミュニケーションはボイスチャットオンリーで、便利な反面、かなり苦しい思いもしました。やっぱり全員がボイスチャットをそろえるというのは、ハードルが……。

 『ACV』は、戦闘開始前にマップを見ながら作戦を話し合えるブリーフィングの時間があるので、まずはそこで作戦を話し合います。たとえば「2機はまっすぐ進んでオトリになり、残り2機は南から回り込む」とか、「1機は正面に備えて、3機で回り込んでくる敵を叩く」とか。マーカーなども置けるので、ここで作戦を立てるのは白熱して楽しいです。

 ただ問題は、事前の想定通りに相手が動いてくれることは稀(まれ)という点。『ACV』は機体にレーダーを積めないので、予想しない形で相手と遭遇することも十分にあり得ます。4機が全員ボイスチャットでつながっていれば、仲間同士で声を掛け合って連係プレイを行うこともできるでしょうが、事前の作戦通りに戦うのは難しそうです。

『アーマード・コア V』
▲1回でも一緒に戦うと、その強さを実感できるほど、オペレータの存在は大きい。もうオペレータなしで戦うのは、目隠しをして戦う気分です。

 けれどそんな時、いると頼りになるのがオペレータ。オペレータの戦闘画面は戦場のマップで、マーカーを置いたり、索敵したりできるため、戦況を把握することに特化した働きができます。言ってみれば“チームの目”になるので、敵の動きに対して、リアルタイムな対応を指示するも可能です。事前に立てた作戦に不備があれば、臨機応変に修正を加えられるので、チームの戦術を生かすには欠かせない存在だと思います。

 また、オペレータの索敵は万能じゃないけれど、敵の進路や居場所を一時的に教えられるだけでも、かなり落ち着いて対処できるし、複数の敵に囲まれる危険も減ります。その上で、「01番は下がって敵を引きつけて」とか「02番は03番と敵を挟み撃ちにして」とか、具体的な指示も出してもらえれば、チームの“連係プレイ”が“戦術”まで昇華される印象を受けました。

 パイロットとしては、そのくらいオペレータの存在感は大きく、実際に自分たちより動きのよさそうな相手に勝ったこともあります。そうなると自分がオペレータを引き受ける時に、責任をけっこう感じるわけですが……。まあ、そこは勝っても負けても、戦闘終了後にきちんと反省会をするしかないかなと思います。オペレータはきちんとダメ出しをしてもらって、チームに合ったやり方を見つけるのが、まずは大事なのではないかと。それに作戦通りに戦っても、パイロットの腕前に差がありすぎると、オペレータが何をしても勝てないこともしばしばです。

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