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2011年8月5日(金)

最後は怖がりライターが『F.3.A.R.』に挑戦! あれ? 意外にスイスイ進んで……

文:電撃オンライン

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■ たどり着いたショッピングモールで、新たな恐怖がプレイヤーを襲う ■

 その後、無事に監獄から脱出した主人公は、薄暗い地下水路や、スラムの裏路地などを抜け、やがて廃墟となったショッピングモールのようなところへたどり着きます。ここまではぶっちゃけ、敵といっても武装した兵士たち――つまり“生きた人間”が中心なので、時おりアルマさんが出てきてギョッとさせられることはあっても、ホラー的な要素は薄く、怖がりな僕でもなんとか進んでくることができました。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲最初のチャプターである監獄ステージも、終盤はなんだかもう大変なことに。
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲監獄を脱出した主人公は、地下水路を抜けてスラムの裏路地へと進んでいきます。
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲スラム街でも戦いは続く。このへんは周りも明るく、敵も人間なのでまだあんまり怖くない。

 ……が、このステージは明らかに今までと雰囲気が違う! いままでウザいくらいにわいて出てきていた兵士たちは影をひそめ、それとはまったく違う“何者か”の気配がそこかしこから漂ってきます。曲がり角をフッと横切る人影。天井裏を何かが横切るようなドタドタドタッ! という物音。そして突如として頭上からしたたる血……。

 ヤバイ……。ヤバイヤバイヤバイ! 数々のホラーゲームを遊んでは挫折してきた僕の本能が、ここはヤバイと告げている! ううう、進みたくねえよお……。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲チャプター3の舞台は荒れ果てたショッピングモール。姿は見えないが、不気味な気配が……。
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲襲ってはこないが、明らかに天井裏を何かが走っていくような物音が。泣きたい。
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲気配を追いかけていくと、そこにはまだ殺されたばかりと思われる死体が……!

 目の前に現れたのは、顔に不気味な模様が描かれたゾンビ(?)たち。ここに来てまさかのゾンビゲー化だとおおおお! 実は“怖いモノ大キラい”と言いつつゾンビものに限っては大好物なので、次々と襲い来るゾンビたちから逃げまどいつつもニヤニヤしっぱなし。ヒイイイ、怖い! 怖いけど楽しい! もはや自分でもどういう状況かよくわからなくなりつつ、不気味なショッピングモールの中を右往左往。そうこうしているうちに時間がきて、今回のプレイはひとまず終了となりました。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲突如現れたゾンビのような敵。銃器の類は持たず、プレイヤーに猛然と向かってくる。
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲身体にダイナマイトをくくりつけた敵も。近寄られる前に倒さないと……ドカーン!

■ 怖いんだけど、前に進むのをやめられない!? ■

 遊んでみておもしろかったのは、やはり銃撃シーンとホラーシーンが交互にやってくる独特のゲーム展開。ホラーゲームだけどずっと怖いわけじゃなくて、ゲーム中はどちらかと言えば、銃をバリバリ撃ちながら敵兵士をなぎ倒していく方がメイン。プレイヤーに撃たれると「ファーック!」とか「ふざけてんのか!」とか、いちいち元気に反応してくれる敵兵士がだんだんかわいく思えてきたりもして、銃撃シーンでは正直それほど怖さは感じませんでした。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲いちいちリアクションが大きく、なんか倒すのがだんだんかわいそうになってくる兵士たち。

 でも、じゃあ『F.3.A.R』って怖くないの? と言ったら、そんなことはゼンゼンありません! 銃撃シーンの合間にさりげなく、かつ絶妙なタイミングで挿入されるホラーシーンが何とも言えない緊張感を付与していて、プレイ中は一時たりとも油断できない。突然視界がゆがんで幻覚に襲われたり、視界の端をふっと人影がよぎったりと、一人称視点であることを最大限に生かしたホラー演出も見事で、今回のプレイでも何度か、思わずビクッと体が動いてしまうシーンがありました。“怖さの瞬間最大風速”で言えば、今までに遊んだホラーゲームの中でもかなり上位に入るのは間違いないと思います。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲監獄内を歩いていると、横の独房から紙コップを投げられた。こういうちょっとした演出が怖い!
『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲逃げ場のない一本道で、奥から何かが這い寄ってくる! 幻覚だったが、ホント心臓に悪い。

 その一方で、怖がりの僕でも結構プレイできちゃったのは、やはり緩急の付け方がうまいからでしょうね。しばらく銃撃シーンが続いたかと思うと、いきなりのアルマさん登場でビクッ! かと思うとまたしばらく銃撃シーンが続き、また油断したころにビクゥッ! ずっと銃撃シーンでは飽きてしまうし、かといってずっとホラーシーンではプレイヤーが疲れてしまう。いい意味で“B級ホラー的”というか、遊園地のホラーアトラクションのようなテンポのよさが、プレイヤーをゲームにグイグイと引き込む原動力になっていると感じました。

 決して怖くないわけじゃない。むしろめちゃくちゃ怖い。なのに先へ進むのをやめられない……。怖いゲームと聞けば5分でコントローラを投げ出したくなる僕をここまでのめり込ませてしまうあたり、『F.3.A.R』恐るべしと言ったところでしょうか。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲今回プレイした中でもっとも怖かったシーン。ただのハシゴだと思って登っていくと、途中で……!

 真っ赤なロウソクで作られたいかにもな祭壇とか、家の壁一面にべちゃーっと書かれた血文字とか、小道具の使い方がいかにもアメリカンでわざとらしかったりもしますが、見ようによってはそこも本作の魅力の1つ。オンラインCo-opにも対応しているので、ぜひともカップルや友だち同士で、わいわいツッコミを入れたり、「うおおっ!」とビックリしたりしながら、寝苦しい夏の夜に楽しんでみてほしい作品です。

『F.3.A.R.』 『F.3.A.R.』
▲じめっとした和ホラーではなく、カラッとしたアメリカンホラーの怖さ。だがそこがいい。
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▲銃撃戦あり、幽霊あり、ゾンビあり、モンスターありと、まさにホラー要素の全部乗せといった感のある本作。僕が予想ほど怖がっていなかったので編集部的には残念そうでしたが、いやいや十分怖かったよ!!!!

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