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2011年9月5日(月)

『ドラゴンクエストX』はどんなオンラインゲームに!? 新作発表会をレポート

文:電撃オンライン

 スクウェア・エニックスは、“誕生25周年 ドラゴンクエスト新作発表会 ~いま開かれる新たな扉~”を本日9月5日に東京都内で開催した。

『ドラゴンクエストX』

 『ドラゴンクエスト』は、1986年にファミリーコンピュータで1作目が発売され、今年で誕生25周年を迎えた国民的RPGシリーズ。発表会では、オンラインゲームとなることが明らかにされたシリーズ最新作『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン(以下、ドラゴンクエストX)』のゲーム概要を中心に、シリーズに関連した今後の展開について紹介が行われた。

 記事でも、シリーズの生みの親であるゲームデザイナーの堀井雄二さん、プロデューサーの齊藤陽介さん、ディレクターの藤澤仁さんらが語った『ドラゴンクエストX』の情報を中心にお届けしていく。

■『ドラゴンクエストX』はWiiとWii Uで発売されるオンラインゲームに!

『ドラゴンクエストX』

 『ドラゴンクエストX』の対応ハードは、WiiおよびWii U。Wii版は2012年の発売が予定されており、ベータテストの開催とテスター募集についての告知が、『ドラゴンクエストX』ティザーサイトシリーズ公式サイト“ドラクエ・パラダイス”にて近日行われるとのことだ。また今作においても、キャラクターデザインは鳥山明さん、音楽はすぎやまこういちさんが担当している。

『ドラゴンクエストX』
▲齊藤さん(写真左)によれば、Wii U版はWii版と内容やプレイサーバは同じ。Wii Uでは美しいグラフィックで『ドラゴンクエストX』をプレイできるとのこと。

 開発は、シリーズ初のスクウェア・エニックス社内開発となる。プロデューサーを務める齊藤さんは、『ドラゴンクエストX』の開発コンセプトとして“新しい感動”、“ずっと遊べる喜び”、“安心して遊べる信頼”の3つを挙げ、それを順に紹介した。

『ドラゴンクエストX』 『ドラゴンクエストX』

 “新しい感動”は、シリーズを通して好評を博してきた世界観とシナリオの面から提供されるという。ゲームの舞台となるのは、オーグリード大陸、ウェナ諸島、エルトナ大陸、ドワチャッカ大陸、プクランド大陸の5大陸からなる“アストルティア”。この世界には人間の他に、オーガ、ウェディ、エルフ、ドワーフ、プクリポという5つの種族が存在する。齊藤さんによれば、“5つの種族”とはタイトル名にもある通り、ゲーム中でも重要な意味を持つという。

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▲会場で公開されたさまざまなコンセプトアート。『ドラゴンクエストX』の作品の雰囲気をうかがわせる。

■『ドラゴンクエストX』発売後も追加されるさまざまな遊び

『ドラゴンクエストX』

 “ずっと遊べる喜び”として、転職によって選べるさまざまな職業がまず挙げられ、齊藤さんからは「ゲーム発売後も職業を追加していきたい」と語られた。また、シリーズ初となる職業も登場するとのことだ。

 さらに齊藤さんは、発売後のクエスト追加についても、前作『ドラゴンクエストIX』と同様かそれ以上のペースで行っていく旨を語っていた。こちらは、職業に関するクエストや、連続したクエストなど、さまざまなクエストが追加される予定だそうだ。また、季節ごとにさまざまなイベントも実施して盛り上げていくという。

『ドラゴンクエストX』
▲さらに堀井さんは、3DSにキャラクターデータを移して、外ですれちがい通信のようなことを行い、そのデータを本編に何かしらフィードバックできるような遊びを考えているとのこと。

■AIキャラクターを仲間にして気軽に遊べる『ドラゴンクエストX』

『ドラゴンクエストX』

 “安心して遊べる信頼”を支える要素としては、“必ずしも他のプレイヤーとパーティを組まずとも遊べる”という点が挙げられる。冒険者の集う場所として街中に存在する“酒場”では、AIキャラクターをパーティメンバーとして仲間にすることもでき、他人に対して気を遣ってしまう人などは、必ずしも見知らぬ人とパーティを組まずともゲームを楽しめるようだ。

 さらに酒場では、自分のキャラクターをAIキャラクターとして登録して、自分がログアウトしている間は、他の人に仲間として連れて行ってもらうこともできるという。またログアウトしている間、冒険に連れて行ってもらうと、何らかのメリットがあるそうだ。

『ドラゴンクエストX』

 さらに戦闘でも、シリーズおなじみのコマンドバトルが採用され、コマンドを選択するターンが一定時間ごとに回ってくる仕様であることが、藤澤さんより紹介された。バトルを行っている状況はマップにも表示され、他のプレイヤーがバトルしているところへ“おうえん”を行うと、バトル中のキャラクターのテンションが上がるようにもなっているとのこと。コミュニケーションについても、簡易チャットが用意されているという。なおバトルで全滅した際も、教会で復活するだけでなく、他のプレイヤーに助けてもらうのを待つ、といった選択もできるようだ。

『ドラゴンクエストX』
▲開発中のゲーム画面。

 たんすや本棚を“しらべる”といったおなじみの行動も健在で、前作と同様、装備ごとに見た目も変化する。映像では、店で武器を買ったその場で装備すると、一瞬で見た目が変化する様子も見られた。

■戦い以外の遊びも用意された『ドラゴンクエストX』

『ドラゴンクエストX』

 また藤澤さんからは、戦い以外の“生活をする”部分の遊びについても大きな特徴であることが語られた。『ドラゴンクエストX』では、バトル向け職業の他に、武器や防具を作れる職業に就くことも可能だという。これは“職人システム”と呼ばれ、鉄を叩いて槍を作ったり、裁縫して服を作ったりといったことをして、装備を作ることができる。そのデキによって性能が変化する他、より多くのプレイヤーに自分の作ったアイテムを使ってもらうことでもメリットが得られるようだ。また今作における“練金”は、武器に特殊な効果を付けるシステムになるという。

 生活にかかわるシステムは“職人システム”だけでなく、『ドラゴンクエストX』では、世界の中に自分の家を建てることもできる。建てた家の外装や内装を自分でアレンジできる他、家に他のプレイヤーを招待することも可能であるという。

■今後の『ドラゴンクエスト』に関連した展開

『ドラゴンクエストX』

 『ドラゴンクエストX』の紹介が行われた後には、任天堂の取締役社長・岩田聡氏も登壇。1作目発売当時には、敷居の高いジャンルであったRPGを身近なものとした『ドラゴンクエスト』が、今度はオンラインRPGをどういった切り口で変え、そのプレイ人口を拡大していくかについて期待を寄せた。

 また発表会の最後のあいさつとして齊藤さんは、「『ドラゴンクエスト』の記念すべき10作目にふさわしい作品になると、私自身、自信をもって皆様に紹介できますので、ぜひ実際にプレイしていただいて、『ドラゴンクエストX』のおもしろさを体感いただけたらと思います。一生懸命、マスターアップに向かって頑張っていきますので、よろしくお願いします」と意気込みを述べていた。

『ドラゴンクエストX』

 なお『ドラゴンクエスト』に関連したタイトルとしては、『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』がWiiで9月15日に発売され、こちらには『ドラゴンクエストX』の特典映像が付いてくる。その他、11月2日には3DS『スライムもりもりドラゴンクエスト3 大海賊としっぽ団』が登場。12月1日には『ドラゴンクエスト』シリーズと『スーパーマリオ』シリーズのキャラクターが共演するWii『いただきストリート Wii』が発売となる。

『ドラゴンクエストX』
▲『ドラゴンクエストスライムタワースピーカー』の画像。

 ゲーム以外の展開として、初公開の開発資料などが展示される“誕生25周年記念 ドラゴンクエスト展”が、森アーツセンターギャラリーで10月8日~12月4日に開催される。また11月には、ホリから『ドラゴンクエストスライムタワースピーカー』が発売予定(4,980円・税込)。全国のファミリーマートでは本物そっくりな『スライム肉まん』が11月下旬から販売(170円・税込)されるとのことだ。

 さらに9月12日には、本日の発表会で司会を務めた安元洋貴さんがパーソナリティを担当する、スクウェア・エニックスのコンテンツを扱うWebラジオ番組『スクエニChan!』がスタート。まずは、発表会で安元さんとともに司会を務めた椿姫彩菜さんがゲスト出演し、『ドラゴンクエスト』を特集した第0回が配信される。番組はスクウェア・エニックス メンバーズのサイトで聴こう。

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▲発表会の会場では、『スライム肉まん』をはじめ、25周年を記念して発売されるさまざまな関連グッズなどが展示されていた。詳しくはドラクエ・パラダイスでチェックしよう。

(C)2012 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
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