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2011年9月15日(木)

PS VitaのマーカーレスARやPS3のリモート機能などが基調講演第2部でデモプレイ!

文:電撃オンライン

 東京ゲームショウ2011の初日となる本日9月15日に、TGSフォーラム 基調講演が開催された。この記事では、第2部“PlayStation Vitaの全貌”の模様をお届けする。

 第2部では、SCE ワールドワイドスタジオ プレジデント・吉田修平氏と、SCE SVP拳第2事業部長・松本吉生氏が登壇。昨日9月14日にカンファレンスが開催された新型ゲーム機・PlayStation Vitaについて語った。

 まずは松本氏が、デュアルスティック、背面のタッチパネル、ジャイロセンサーといったPS Vitaの基本情報を振り返った。続いて、26のローンチタイトルを含むソフトラインナップを映像とともに紹介。ここでの紹介内容は、昨日のカンファレンスに含まれているので、そちらのレポートをご覧いただきたい。

“東京ゲームショウ2011” “東京ゲームショウ2011”

 その後は、吉田氏に進行役をバトンタッチ。“東京ゲームショウ2011”未出展タイトルであるFPS『レジスタンス バーニングスカイ』を吉田氏がデモプレイすることになった。これは、PS Vitaのために制作されたシリーズ最新作だ。

 デモプレイは、ゲームをスタートするところから行われた。まず“Vita”のアイコンをタッチすると、“ライブエリア”が立ち上がる。これはすべてのソフトに用意されるもので、コミュニティサイトへのリンクや、DLCの販売情報など、ユーザーが必要になるであろう情報が表示される画面。直接タッチして、ゲーム内で開催中の大会などにそのまま参加できるなど、便利な機能になっているという。また、他のユーザーのトロフィー獲得状況や、ハイスコアの情報などを確認できる機能もあるそうだ。

“東京ゲームショウ2011” “東京ゲームショウ2011” “東京ゲームショウ2011”

 そして、ゲーム開始のアイコンをタッチして本編がスタート。デュアルスティックで移動と視点を操作し、武器の切り替えはタッチパネルで直感的に行える。また、画面右にあるアイコンをドラッグ&ドロップすることで、手りゅう弾を好きなところに投げ込める。デモプレイは、突如現れた巨大なキメラにプレイヤーが捕まり、食べられそうになるところで終了となった。

 この後は、AR(拡張現実)を使った機能の紹介に移った。ここで紹介されたPS VitaのAR機能は2つで、1つ目は“ワイドエリアAR”。吉田氏は、ARはマーカーを端末で映す必要があるが、弱点としてマーカーを見失うことが多い点を挙げ、PS Vitaでは、広いエリアで複数のマーカーを映せるようになったと説明。実際に映像で、広いテーブルの上に置かれた複数のARカードをPS Vitaが認識している風景も映し出された。映像の中では、床とテーブルにマーカーを置いて、その段差を利用して上から下にキャラクターが移動する高低差を利用した遊びも紹介されていた。

“東京ゲームショウ2011” “東京ゲームショウ2011”
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 もう1つは“マーカーレスAR”。これは、PS Vitaのカメラが空間を認識し、マーカーを使うことなくキャラクターを登場させられるもの。これもデモ映像が用意されており、何もないところに同社のキャラクター“ピポザル”が現れ、画面上を走りまわったり、大勢のピポザルがバナナに群がったりする光景が映し出された。また、空中を泳ぐ遊漁をPS Vitaのカメラで見上げるなど、ジャイロセンサーと併用した楽しみ方も見られた。

“東京ゲームショウ2011” “東京ゲームショウ2011”
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 この“マーカーレスAR”は吉田氏が壇上で実演。机に置いた雑誌の上にピポザルが現れ、それをさまざまな角度から見るというデモが行われた。

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 続いては、PS3との連動機能について。ここで紹介されたPS VitaとPS3の主な連動機能は次の通り。

 ・セーブデータをネットワーク上で共有できる(クラウド機能)。
 ・PS VitaとPS3でネットワークプレイができる。
 ・PS3で制作されたエディットデータなどのデータのダウンロードができる。
 ・PS3のリモートプレイができる。

“東京ゲームショウ2011” “東京ゲームショウ2011”
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 ここでは、PS3のリモートプレイのデモが行われた。使われたソフトは、TV番組の録画などを行えるPS3用ソフト『torne』。PS Vita上で『torne』のアプリを立ち上げて番組表を確認したり、番組を観たりといった動きが実演された。またこれにともない、12月に『torne』のアップデートが予定されているとのこと。詳細は後日告知されるそうだ。

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 続いては、PS3『キルゾーン3』をPS Vitaでリモートプレイ。ゲームはPS3と遜色なく動作しており、デュアルショックにしかないL3やR3といったボタンは、バックタッチを利用することで補填されていた。

 その後は、PS VitaをPS3のコントローラとして使用するデモに移った。題材は『リトルビックプラネット』で、内容はビルの上にいるプリンセスを助けるため、2人で力をあわせてビルを登って行くというものだ。PS3側は実際にビルを登るプレイヤーを、PS Vita側はビルの周囲を飛ぶ飛行機を操作し、プレイヤーをサポートする。飛行機側は、PS Vitaの画面をタッチしたりなぞったりすることで、障害物をなくしたり、歯車を回したり敵を攻撃したりといった行動を行えるようだった。吉田氏によれば、このようにPS Vitaのさまざまな機能と組み合わせることで、ゲームの幅が広がるとのことだ。

“東京ゲームショウ2011” “東京ゲームショウ2011”
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 最後は松本氏が、クロスプラットフォームとなる“PlayStation Suite”を紹介。開発キット“PlayStation Suite SDK”が提供され、これで開発されたコンテンツは、Android OSやPS Vitaに搭載された仮想マシン上で動作するという。コンテンツはPS Storeで販売されるとのこと。壇上で行われたデモプレイでは、同一のゲームやアプリケーションなどが、PS Vitaとタブレット端末などで動作することが実演された。

 現状の対応機種は、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの“Xperia PLAY”と、ソニーの“Sony Tablet”で、その他のAndroid OS端末についても検証が進められているとのこと。コンテンツについては、10月下旬から初代のPSのコンテンツ20タイトル程度が提供され、順次拡大していくとのことだ。

“東京ゲームショウ2011” “東京ゲームショウ2011”
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■東京ゲームショウ2011 開催概要
【開催期間】
 ビジネスデイ……2011年9月15日~16日 各日10:00~17:00
 一般公開日……2011年9月17日~18日 各日10:00~17:00
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込) ※小学生以下は無料

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