2011年9月16日(金)
昨日公開したTurn10谷口さんへのインタビューに引き続き、東京ゲームショウの日本マイクロソフトブースで展示されていた『Forza Motorsport 4』を体験してきました。レポートは引き続き、電撃Xbox 360の飯塚です。レポートの後には、ブースにいた谷口さんへのミニインタビューもありますのでお楽しみに!
ブースでは大きい液晶モニターにKinect、ソファーなんかも置かれていたりして、明らかに「オートビスタ」と「バーチャルハンドル」を楽しんでね、という雰囲気。しかし、僕が知りたいのはそこではないのです。そう、知りたいのは本作と同時に発売される『Xbox 360 ワイヤレス スピード ホイール』(以下、ワイヤレスホイール)のフィーリングなんです。
▲こちらはKinectを使ったバーチャルハンドル。アクセルとブレーキはオートです。 |
そんなわけで係の方に交渉してみたらあっさりとOKが出たので、早速「スバル インプレッサWRX STI 4door」に乗り込んで、今作で新たに収録される「アルプスコース」を走ってみました。
▲せっかくなので、コンパニオンのお姉さんに持ってもらいました。なんだかちょっと2人でドライブしているような気分にもなれましたよ。 |
このアルプスコース、まず目を見張るのがコースの美しさ! 特に遠景までくっきりと見える、白くコーティングされた山肌は必見ですね。さすが「シェーダーを極限までいじめているコース」と言われているだけのことはあります。コースレイアウトとしては、山間を走るようなコースになっていますが、コーナー角自体は緩めで、どちらかというと全体的にはハイスピードコースな印象でした。
そして肝心のワイヤレスホイールですが、最初に感じたのはちょっとした違和感でした。純正コントローラのようなトリガーがあるのに、形はハンドルですからね。ただ、ハンドルの曲がり角に対して、車の挙動が素直に出ることもあって、2周目からは違和感が少なくなり、すんなりと体が受け付けてくれました(違和感がないとはさすがにまだ言えませんね)。
こういった周辺機器は、実際のクルマの動きを体験できる、というところに主軸が置かれると思いますが、このワイヤレスホイールに関しては、なかなかがんばってる、というのが正直なところです。もちろん、ガッチリと設置できる場所があるなら、既存のホイールコントローラのほうがいいでしょう。そこは当然です。逆に純正コントローラは気軽に扱えますが、アナログスティックを使ったとしても動きはデジタルにならざるを得ません。
そう思うと、このワイヤレスホイールはアナログ操作であり、気軽さも備えるという、両者の中間にうまいこと立てるアイテムなんじゃないかと思います。我が家にもホイールコントローラがありますが、1歳の子供がいる現在では、設置するのも不可能な状態になってしまいました。ですので、今回のワイヤレスホイールは待ってました! といった感じです。ただ、タイムをコンマ1秒削る戦いをするには向かないかもしれませんね。
『Forza 4』を試遊させてもらった後、ブースにはTurn10の谷口さんがいたので、先日のインタビューでは時間がなくて聞けなかったような部分を中心に聞いてみました。
▲Turn10 シニアゲームデザイナーの谷口さん。 |
――『Forza』シリーズは、なぜ約2年できっちりと最新作をリリースできるのでしょうか?
Turn10にはこれまで一緒にゲームを作ってきたマイクロソフトのスピリットがやはり含まれているんです。ご存知のとおり、マイクロソフトはWindowsやOfficeなど、たくさんの人がかかわる大きなプロジェクトがたくさんありまして、それをきっちりと作ってきています。ゲームも同様に、昔は3人とかで1つのゲームを作っていましたが、今はたくさんの人がかかわっています。
マイクロソフトはそういった大きなプロジェクトを得意とする会社ですから、プロダクトマネージャーがきちんといて、プロジェクトが始まる際にスケジュールの指針をきっちりと決めるんです。そのなかでできるものとできないもの、間に合わないものをスパッと切り分けているので、このサイクルで出せるというわけです。
もちろん開発中にアイデアとして出てきましたが、実際にはスケジュールの問題などでできなかったものがたくさんあります。私の頭のなかにも次にやりたいことのリストがズラーッと並んでいるんですよ。
――UIやメニュー効果音が少し某RCGに近くなったような感じがしましたが……
これは特に意識したという感じではなかったのですが、世界中の多様な文化に合わせた結果とも言えますね。日本はやはりビジュアル重視なんです。レストランのメニューなどを見るとわかるのですが、日本のレストランのメニューはまず大きな写真がありますよね。アメリカは逆にテキストで、情報量を多くしているんですよ。『Forza 2』などのメニューがそっけない感じだったのは、そういったアメリカの文化を反映させた事情がありました。
▲先日のインタビューでの1コマ。お伝えしにくいのだが、“ホワン”とした効果音といえばわかるだろうか……。 |
――今回、日本車はどれくらい入っていますか?
まだ時期的にオープンになっていない情報もありますので深くは言えないのですが、前作と同等くらいになっています。逆にどんなクルマが欲しいですか?
――個人的には、90年代のスポーツカーが欲しいです。Z32(フェアレディZ)やEK9(シビックタイプR)、180SXなどですね……。
なるほど、確かにそのあたりの車種はおもしろいものがたくさんありました。私はTurn10のなかで日本人ということで、日本の代弁者みたいな立場もあります。
ただ、やはりプロジェクトとしてはドライですから、日本からのリクエストに応えるためにはある程度の後ろ盾が必要になるんですよ。求めているユーザーというものが数字として見せられれば要望も伝えやすくなりますので、ぜひともよろしくお願いいたします。
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