News

2011年10月12日(水)

【Forza 4 集中連載 Vol.1】『フォルツァ モータースポーツ 4』にもはやライバルはいない

文:megane

前へ 1 2 3 4 5

まだまだ単調に感じるキャリアモード

 強いて気になる点を挙げるとすれば、まだまだ単調に思えるキャリアモードでしょうか。カレンダー表示で年間を戦うイメージだった前作のキャリアは、メインのレースを定期的にこなしつつ、間にサブとなるレースを差し込んでいく形式でした。これはこれでレーサーとして生活をしているイメージはできたのですが、同じカテゴリーのレースが続くので、飽きやすく感じてしまうのが難点でした。

 今作でのキャリアモードは、カレンダー形式をやめてツアーで全世界を回る形式になっています。コースが固定される代わりに選んだクルマによって動的にレースのレギュレーションが変わるようになりました。例えば、現在R3クラスのクルマを乗っていて、R3クラスに適したレースが表示されているけど、ちょっと疲れたのでガレージに一旦戻って、Cクラスのクルマに乗り換えてキャリアモードに行くと、Cクラスに適したレースに変更されている、といった感じです。

 これにより同じカテゴリーのレースが続くことによる飽きは格段に減ったのではないかと思います。しかし、今度はキャリアモードで戦うことに対する意義が減り、モチベーションが下がってしまうかもしれません。このあたりは痛しかゆしといったところでしょう。

 ただ、今回のCPU車は気が抜けません。前作までは同じクラスのクルマでもメーカー吊るしの性能のものをCPUが使用していましたが、今作では、プレイヤーに合わせて上限きっちりまでアップグレードをしてきます。これにより、ファイナルラップまで自分が1位にたどりつけていないレースも結構あったりして、かなりスリリングになりました。

『Forza 4』の前を走る
家庭用レースゲームは今のところ存在しない

 PS『グランツーリスモ』(GT)の登場以後、レースゲームはあらゆる面でクォリティのハードルが引き上げられました。車の挙動、モデリング、グラフィック、操作感……特にシミュレーション要素を重視するレースゲームは、偉大なる『GT』に追いつこうと独自の要素を盛り込みながら切磋琢磨してきたのです。

 『GT4』よりも後にコースインし、『GT』に追いつかんとばかりに作品を重ねてきた『Forza Motorsport』シリーズ。2007年発売の『2』で、それまでに『GT』が持っていたタイムアドバンテージを削り取り、2009年発売の『3』でいまだにピットインを続けていた『GT5』と同一の周回へと追いついてきました。

▲こちらは『Forza 3』の画面写真。

 そして着実な進化を遂げた本シリーズは、発売時期に1年というアドバンテージがあるにせよ、ゲームプレイの面でペースの上がらない『GT5』を抜き去りました。少なくともコンシューマ向けレースシミュというカテゴリーにおいては『Forza Motorsport 4』は名実ともにトップに躍り出たと言えるでしょう。

 ここまで進化した『Forza』シリーズにさらなる進化はあるのか……。しかし同じことを2年前に経験しています。Turn10の谷口氏もやりたいことは山ほどあると言っていました。Turn10は2年後、新たなる驚きを次回作にて見せてくれるに違いありません。

(C)2011 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.

データ

関連サイト

前へ 1 2 3 4 5

電撃Xbox

注目記事