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2011年10月14日(金)

全身を使って小さな妖精をゴールに運ぶ『リードミーズ』をプレイ! マルチプレイは“触れちゃう”チャンスが満載!?

文:電撃オンライン

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■“触れちゃう”要素が盛り込まれたマルチプレイ

『リードミーズ』
▲質問に答えてくださった、IGAさん(左)と折原さん(右)。

――まずは、『リードミーズ』を作ることになったキッカケから教えてもらえますか?

IGAさん:このゲームは、社内で企画コンテストがあって、そこで折原が出してきたものだったんです。選考の末に、制作が決まりました。

――そのコンテストはいつごろ行われたんですか?

折原さん:2010年の1月です。

IGAさん:よく覚えてるね!

折原さん:はっきり覚えてますよ(笑)。

――このゲームのアイデアはどこからきたんですか?

折原さん:もともと『DanceEvolution』というKinectのチームにいたんですが、そこでKinectに触れる機会があって、“Kinectらしいゲームを作りたい”と思いました。iPhoneで物理エンジンを使ったゲームが好きで、それもあって、ボールなどを自分がゲームの中に入ったような感じで動かしたいと考えたのが最初ですね。

――頭や足など、身体全身を使って操作するゲームはKinect対応ソフトの中でも珍しいと思うのですが、そのあたりが“ゲームの中に入る”というコンセプトからきているのでしょうか。

折原さん:ダンスゲームやスポーツゲームは、瞬間ごとのポーズや動きを認識して○×の判定をするゲームが多かったんです。なので売りとして、自分がいつどんなタイミングでどんな操作をしても構わないというゲームにしたいと考えていました。それが一番Kinectのポテンシャルを大きく見せられると思っていたんです。

――この世界観に至るまで、試行錯誤などはあったんですか?

折原さん:最初は黒バックの簡素なものだったんですが、2Dの世界で、影絵のような、絵本のような世界観にしようと考えました。

――ユーザー層はどのあたりを意識したんですか?

IGAさん:ゲームらしいゲームを作るとコアユーザーを意識することになると思うのですが、このゲームはルールが簡単なので、これは子どもやファミリーにも行けると思ったんです。“ビッグ&スモール”などは、ファミリーを意識していて、子どもがお父さんより大きくなって、逆転した気分になれるのは楽しいだろうな、とか。

『リードミーズ』 『リードミーズ』
▲マルチプレイのギミックの1つ“ビッグ&スモール”。2人が大小異なる大きさになるので、その差をうまく使ってリードミーたちを導いていくことになります。

IGAさん:でも、僕が最初にこのゲームを見た時に、一番最初に意識したのは“カップル”だったんです。もしくは、これからカップルになろうとたくらんでいる男とか(笑)。「こういうゲームあるんだけど、ちょっとウチ寄っていかない?」みたいな感じで。TVゲームでもボードゲームでも、ワイワイ遊べるものってたくさんあると思うのですが、見ている側も楽しいゲームってなかなかないと思うんです。ちょっと場所は取ってしまうんですが、例えば学園祭などにこのゲームが置いてあって、周りから茶化されつつみんなで盛り上がるとか。

――確かに、このゲームは見ている側もおもしろいですよね。いろいろツッコミを入れたくもなりますし(笑)。

IGAさん:最初は子どもを考えていなかったこともあって、リードミーが死……消える時に、“ジャム”が出ていたんです。

『リードミーズ』

折原さん:今ではお星様になって消えるんですが、最初はもっとこう……グシャっと血を……。

IGAさん:ジャムだね、ジャム。でも、それはそれで結構爽快だったんですよ(笑)。とはいえ、Kinectそのものがファミリーを意識しているところもあり、じゃあジャムは止めようか、と子どもにも向けたものになっていきました。

折原さん:マルチはカップルなどへのパーティゲームとして、シングルはコアゲーマーでも耐えられるようなゲームを意識していました。ファミリー向けの皮を被ったコアゲーム、のような。

――マルチプレイは最初から搭載する予定だったんですか?

折原さん:そうですね。企画書に「Kinectで『ツイスター』ができるんです」と書きました。

IGAさん:僕も実際に見た時に「あ、ツイスターだ」と思ったんです。これは、僕の中ではかなり重要なポイントでしたね。

折原さん:だから、マルチも“触れちゃう”という要素はできるだけ入れようと思っていたんです(笑)。

――なるほど(笑)。

IGAさん:腰にゴールが出るというのも、あざとく狙っているんです(笑)。例えば通電スイッチなんかも、「これ手つなげばいいんじゃね?」とか言ってつないじゃうとか。……と、いうような戦略も取れるようになっているんです。

――二重の意味で戦略的なゲームということですね。

『リードミーズ』

IGAさん:その通りです(笑)。あとは“プラシーボ効果”ですよね。ドキドキした状況になると好きになっちゃうという。これもかなり期待できると思います。

――ゲームをプレイしながら、別の目的も持ってプレイできるというわけですね。ちなみにこのゲームは、どんな体格の人でも問題なくプレイできるんですか?

IGAさん:大きさを見るのではなく、人の形を見て判断しているので、どんな方でもプレイできます。ただ、少しだけインチキをしています。私のように年を取ってくると、身体が固くなってきてしまうので、そこを補うような“優しさ”がちょっとだけ入っています。

折原さん:例えば、しゃがむ動作をしている時に、実際の動作よりは大きくしゃがむようにしているんです。

――そんな補正があったんですか。実際にやっていると、全然違和感がありませんでした。

折原さん:開発機では、補正をなくしたものも遊べるんですが、かなり違いを感じます。

IGAさん:人って、実際の動きよりも自分では大きく動いていると思う傾向にあるんですよ。

折原さん:リアルにしてしまうと、その補正の部分が変に見えてしまうことがあったので、あえて棒人間のような姿にして誤魔化している、という狙いもあります。

――ギミックがたくさんありましたが、お気に入りのギミックはどれですか?

折原さん:ヒトダマが好きですね。自分が動くことで、ゲームの中の物に影響を与えられるということをやりたかったので。あおぐとヒトダマが逃げていくので、ゲームの中でも風が起きているような感じがするんです。

IGAさん:僕はシングルモードで最強なのは“ミラー”だと思います。あれもKinectじゃないとできないギミックだと思うんですよ。他のハードだったら、コントローラを持ちかえればいい、ということになるんですが、全身がコントローラなのでどうしようもない。

折原さん:“ミラー”と“二人羽織”は、アイトイではできないタイプのゲームだと思いますね。“二人羽織”のように、腕が交換されるというのはKinectでしかできませんね。難しいステージでは、足が入れ替わることもあるので。

――……え、そんなのもあるんですか!?

折原さん:足が入れ替わってしまうと、両足がちぐはぐになるので、2人一緒にしゃがまないとしゃがめないんです。なので、より一層パートナーの考えていることをくみ取る必要が出てきます。

『リードミーズ』 『リードミーズ』
▲2人の身体が部分的に入れ替わってしまう“二人羽織”。相手が何をしようとしているのか、お互い考えて動く必要があります。

――マルチだとオススメはどれですか?

折原さん:“二人羽織”はオススメですが、難しいので、簡単なところですと“ボディゴール”ですね。

IGAさん:僕も“ボディゴール”ですね。マルチに関しては、ボディゴールが人の心を引きつけますよね。特に腰に出るのが一番おもしろいですよね。ドキドキしちゃいます。

――やっぱり腰ですか(笑)。

折原さん:あれ、間違って腰に手をドスって刺しちゃうんですよね(笑)。

――事故ですからしょうがないですよね、それは(笑)。本日は楽しいお話しをありがとうございました。では最後に、ユーザーへのメッセージをお願いできますか?

IGAさん:ゲームのルールは単純でわかりやすいですし、子どもからお年寄りまで誰でも遊べるゲームです。そして、価格も800マイクロソフトポイントと非常にリーズナブルです。無料体験版も配信しているので、まずはダウンロードして遊んでみてください。

折原さん:『リードミーズ』は、スポーツやダンスゲームとも違う、全身を使ったフルボディパズルです。Kinectのために作ったゲームなので、Kinectのポテンシャルを引き出せていると思います。ぜひ遊んでみてください。

『リードミーズ』
▲実演もしてくださったIGAさんと折原さん。本日はありがとうございました!

(C)Konami Digital Entertainment

データ

▼『リードミーズ』
■メーカー:KONAMI
■対応機種:Xbox 360(ダウンロード専用)
■ジャンル:PZG
■発売日:2011年9月7日
■価格:800マイクロソフトポイント

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