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2011年10月31日(月)

【電撃乙女部】あま~いロマンスだけじゃないビターな物語も展開する大人向け恋愛AVG『お菓子な島のピーターパン』

文:電撃オンライン

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 ゲームはなんとかお菓子を食べずに、コンテストを成功させたい頑固者のウェンディと、コンテスト参加者との2択(まれに3択)の会話形式で進行していきます。ネバーランドのどこを訪問し、誰に会い、どんな会話をするかによってその後のシナリオ展開が変わっていく、AVGの王道スタイルですね。さて、ここからはネタバレにならないよう注意しつつ、本タイトルの“恋愛”AVGとしての魅力を解説していきます。

『お菓子な島のピーターパン』 『お菓子な島のピーターパン』 『お菓子な島のピーターパン』

 いきなりですが、乙女ゲーマーの皆さんはRPGって好きですか? 国産/洋ゲーを問わずRPGの基本は“できる限り大勢に話を聞いて、次にどこで何をすべきかヒントを手に入れる”ですよね。RPG好きのおハナは、本作でもこの原則に従ってネバーランドの中を毎日あっちこっちフラフラ歩き、いろんな人とお話したわけですが。その結果がまさかのいきなりバッドエンド!! 詳しいことは実際にゲーム内で体験していただくとして、予想外のダークな展開におハナ、しばらくぼう然としてしまいました……。

 それ以降はかなり慎重に、こまめにセーブしつつシナリオを進めたところ、どうやら一度に1人のキャラクターしか攻略できないようです。八方美人の浮気者はダメってことですか(当たり前です)。

『お菓子な島のピーターパン』 『お菓子な島のピーターパン』

 会話のテンポのよさは本タイトルの注目ポイント。真面目でちょっと融通の利かないウェンディと、「自分がやりたいようにやる。だから今すぐお出かけしよ?」と言うピーターやティンクとのやりとりは、ボケとツッコミが続くかなりコメディタッチ。さらに頑固な性格の長男ジョンに対してウェンディが心の中で入れる数々のツッコミには、思わずふきだしてしまったほどです。

 そして自分勝手で気まぐれだけど、決して嘘はつかないピーターがストレートに愛情を示すシーン。おもしろいなら他人が死んでも構わないと言う、感覚が人間とはズレた妖精ティンクがウェンディに心を開く瞬間。優しくしっかりものの姉として彼女を慕っていた義弟から、突然打ち上げられる恋心。もうですね、どれもこれも乙女のハートに突き刺さるドキドキの会話内容なんですよ。ちょっと強引なキスシーンのあま~いやりとりなんて、赤面ものですからっ。

『お菓子な島のピーターパン』 『お菓子な島のピーターパン』
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 でも、会話の選択肢やあるキーワードをきっかけに、話は突然シリアスな展開に変わることも。ティンクがこの世に生まれたわけ、再婚の前後で変わってしまった母への思いに揺れるウェンディの心、ピーター出生の秘密などなど。普段は底抜けに明るいネバーランドの住人が、ふとした瞬間に見せる悲しい顔の裏には、ちょっぴりビターな物語が隠されていたりします。シチュエーションによって、くるくる変わる彼らの表情がまたとっても素敵! とにかくあらゆるイベントCGが見たくて、セーブデータが最終的に30個ぐらいになってましたからね……。

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 プレイ中はずうっと、これでもかとばかりに訪れるロマンチックな展開に、目まいがしそうだったおハナでしたが、本レポートで『お菓子な島のピーターパン』の魅力は、皆さんに伝わりましたでしょうか? ベタ甘な恋愛シチュエーションを思いっきり楽しみたい! という人には、ものすごくオススメですよ~。

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