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2011年11月11日(金)

【日本ファルコム30周年記念企画 Vol.8:記念本制作秘話(4)】数千点の画面写真をガチで撮影した日々

文:電撃オンライン

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■とにかくガチで担当ライターがゲームをプレイ!

編集Y (記念本を見ながら)こうやってストーリーのダイジェストを見ていると、そのゲームを遊び直したくなって困るな(笑)。

そみん それが狙いですから(笑)。ちなみに自分は『海の檻歌』の記事を読んでいたら、懐かしの音楽が頭に響きわたって、ついついゲームを起動して遊び始めてしまいました。オープニングムービーだけ見るつもりが、いつの間にやら4章まで進んじゃいました。お気に入りキャラクターのアイーダが登場すると、止められなくなってしまい……。

おぬ アイーダはいいですよね! からくり人形使いの元気少女って設定がたまりません!! 僕も『海の檻歌』を遊び直したくなります(笑)。

▲座談会の参加メンバー内では絶大な人気を誇る『海の檻歌』のアイーダ。カプリという人形を操って戦う元気な少女だ。

編集Y わりとビックリしたんだけど、『ソーサリアン』の記事は追加シナリオを含めて49本のシナリオを全部紹介しているとは思わなかった。これも担当ライターが大変だったんじゃないのか?

そみん それはもう(苦笑)。でも、シナリオを省くわけにもいかないじゃないですか。本当はメガドライブ版やドリームキャスト版のシナリオまで掲載したかったくらいなんですけど、さすがにライセンス作品まで手を広げると収拾がつかなくなるから、今回はPC-9801版のシナリオにとどめています。

編集Y どんな話なのか忘れちゃったシナリオも多いけど、これを読むと記憶が断片的によみがえるのが、楽しいような気持ち悪いような(笑)。『戦国ソーサリアン』の天狗をどうやって倒したかだけ、唐突に思い出したりしちゃって。

▲『ソーサリアン』は拡張ディスクに収録された追加シナリオも含めて、49本のシナリオを紹介している。

おぬ 確かに、思い出の一部だけを思い出すことってありますよね。僕も『英雄伝説I』の記事を読んでいて、アクダムが使うオビス4の魔法がウザかったことだけ鮮明に思い出しました。最後にどうやって倒したのかは、記事を読んでも思い出せなったんですけど。

編集Y 『英雄伝説』シリーズはどの作品も、ストーリーのダイジェストを読むだけで胸が熱くなってくるな。かといって、遊びなおしたら何百時間かかるのやらって感じだが(笑)。ちなみに、PC-9801で発売された『朱紅い雫(旧)』もエンディングまで追っているけど、これ、めちゃくちゃ大変だっただろ?

そみん ええ、難易度が高い作品でしたが、担当ライターが頑張ってくれました。本には載っていませんが、もちろんサブイベントもコンプリートする勢いでやり込んでいます。ちなみに、一度は主人公の育て方を間違ってクリアを断念して、最初からやり直したそうです。

編集Y 『朱紅い雫(旧)』はオープニングの少年時代の過ごし方で、主人公の成長率とかが変わるからな。今思うと、ああいう形でキャラクターメイキングができるゲームって少ないかもね。

そみん 記事にはしない見えない部分も含めて、大前提としてゲームを遊びこまないと記事を作れないケースが多かったから、本当に大変でした。そういう意味では、日本ファルコムのゲームが好きなライターが多くて助かりました。

編集Y 選択肢で分岐したり、主人公ごとに展開が違ったりと、マルチストーリーのゲームもあるけど、それについてはどうしようと思っていたんだ?

そみん 全パターンを掲載することは難しいので、オミットすることも考えていたんですが……。結局、できる範囲でフォローする形になりました。『イース・オリジン』が顕著なんですけど、3人の主人公のシナリオを全部紹介しないと、全体的な物語構成や真の結末が見えてこない場合もあるので。

おぬ 『スタートレーダー』は、普通の人が進むであろうルートを基本として、補足として分岐の例を紹介する形にしています。

編集Y 個人的には『ブランディッシュ』シリーズのシナリオ紹介は、全キャラクター分やってほしかった。無茶な注文かもしれないけど(笑)。

そみん そこはかなり悩んだんですよねえ。結局、『ブランディッシュ3』についてはアレス編とドーラ編を詳しく紹介して、アンバー編とジンザ編は補足として軽く扱っている形です。

▲主人公が4人となり、マルチストーリーとなった『ブランディッシュ3』。左からアレス、ドーラ、アンバー、ジンザとなっている。

編集Y 主人公の人数が多いと大変だよな。その続編の『ブランディッシュ4』はゲーム中の選択で主人公の性格がライト(善)、ニュートラル(中立)、ダーク(悪)に変わってストーリー展開に影響するから、さらに大変だったんじゃないか?

そみん 『ブランディッシュ4』は主人公が5人いるんですけど、一例として、ディー編のダーク属性とクレール編のライト属性を詳しく紹介しています。残りのキエン編、メルメラーダ編、ガラハッド編は、ストーリーの流れだけ簡単に紹介している形です。

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データ

▼『日本ファルコム30周年公式記念本 Falcom Chronicle』
■発売:アスキー・メディアワークス
■発売日:2011年11月8日
■定価:4,935円(税込)
※B5判640ページ
 
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