2011年11月14日(月)
【日本ファルコム30周年記念企画 Vol.9:記念本制作秘話(5)】辞典系のコーナーだけでも1冊の本になる!?
日本ファルコムの30周年を記念する特別企画の第8回。『日本ファルコム30周年公式記念本 Falcom Chronicle』(11月8日発売)の制作スタッフが、“キャラクター辞典”と“設定用語辞典”の見どころについて紹介します!
▲最終ボスまで載せているのでネタバレにご注意! 今回は記念本の辞典系コーナーについて語ります!! ちなみに写真は、『ドラスレファミリー』の最終ボスのディルギオス。最終ボスなのに、ゲーム開始後すぐに会えることでも有名です(壁画に封印されているので戦えませんが)。 |
■座談会参加メンバー
●そみん
ほぼ全コーナーに携わった、記念本の主要制作メンバー。思わずニヤリとした設定用語はP.632の“戻れ 戻れ 戻れ 戻れ 戻れ”。35歳男性。
●編集Y
記念本の制作にはかかわっていないが、オールドファン代表として座談会に参加。思わずニヤリとした設定用語はP.604の“CZ-812CE”。43歳男性。
●おぬ
主に『イース』シリーズの記事を担当した記念本の制作メンバー。思わずニヤリとした設定用語はP.619の“「泣き虫ジュリオ”。30歳男性。
■ネタバレ全開でごめんなさい! 最終ボスまでバッチリ掲載!!
そみん 今回は辞典系のコーナーとなるキャラクター辞典と設定用語辞典を見ながら、思い出話をしていこうと思います。これらのコーナーは、いわば“日本ファルコム大辞典”を作る意気込みで頑張りました。
編集Y 個人的には、設定用語辞典までカラーページというのが豪華でうれしいな。
そみん モノクロでもよかったのかもしれませんが、画面写真も載せたかったので、ちょっとぜいたくをしちゃいました。
おぬ キャラクター辞典は約150ページ、設定用語辞典は約50ページで、合計200ページくらいですね。なんだか、これだけでも普通の本として1冊分くらいのボリュームがあることに(笑)。
そみん 参考用として設定用語集の仮バージョンを作った時に文字数を計算してみたんですけど、その時点で14万文字くらいでした。その後、かなり多くの項目を追加したので、最終的にどのくらいの文字数になったことやら……。
編集Y (キャラクター辞典を見ながら)それにしても、本当に脇役まで拾っているなあ。まさか『風の伝説ザナドゥ』で一時的に仲間になるスライムまで載っているとは思わなかった(笑)。1,600キャラクター以上載せているんだっけ?
そみん はい。できるだけたくさんのキャラクターを載せたかったんで。
編集Y キャラクターの名前の近くにチビキャラの写真が載っているけど、これってまさか、全部実機で撮影したのか?
そみん 全部ではありませんが、ほとんどが実際のゲーム画面から撮影したものです。ゲーム回想録のコーナーもそうでしたが、担当ライターの努力のおかげですね。
おぬ 正直、勘弁してほしいと思いましたが(笑)。とにかくキャラクター数が多かったので、大変でしたよ。最近の作品はゲーム中にキャラクター辞典が用意されている場合が多いので、少しはラクができましたけど。
編集Y お疲れ様(笑)。でも、オレみたいなファンにとっては、実際のゲーム画面のグラフィックが見られるのはとてもうれしいよ。特にドット絵のキャラクターには思い入れが強いからさ。ちなみに、最終ボスや真の黒幕の正体についても書きまくっているのにビックリしたよ。
そみん ネタバレ全開でゴメンなさい! これから遊ぶ人のためにネタバレを控えることも考えたんですけど、今回の本はすでに遊んだことがある人に向けた思い出重視の記念本だから、割り切ってガンガン書いちゃいました。ただ、発売されたばかりの『碧の軌跡』については、ネタバレを極力しない形にしています。
編集Y 『碧の軌跡』は意外な展開や伏線の回収が多いからなあ。確かに、このタイミングではネタバレを控えて正解じゃないかな。
そみん 記念本の制作と『碧の軌跡』の発売時期は重なっていたので、次々と新キャラクターが発表されて、キャラクター辞典の細部は何度も調整することになったという裏話もあります(笑)。大変ではあったけど、ミュラーやユリアの『碧の軌跡』用イラストを載せられてよかったです。
おぬ こうしてキャラクターイラストを見ていると、遊んだことがないゲームにも興味が沸いてきちゃいますね。『ツヴァイ』シリーズとか、キャラクターがかわいくて気になります!
そみん 『ツヴァイ』シリーズは、町や村に住む脇役レベルのキャラクターにさえ細かい設定があるんで、ほぼ全キャラクターを載せています。『ツヴァイ2』はまだ家庭用ゲーム機に移植されていないんで、少し知名度は低いかもしれませんが、テンポのいいアクションと熱いストーリーが楽しめる名作ですよ。
編集Y 若本規夫さんが声を演じている超人ギャランドゥみたいに、日本ファルコム作品のなかでもトップクラスのユニークなキャラクターもいるしな。
そみん お気に入りの変人ランキングとかをやったら、間違いなくベスト5に入るでしょうね(笑)。
おぬ 気になりますねえ(笑)。
▲『ツヴァイ2』に登場する超人ギャランドゥ。ダンスを通じて主人公に奥義を伝授してくれる、なんとも怪しい人物だ。 |
編集Y 変人といえば、『ダイナソア』のルオンも忘れちゃいかんと思うのだが。
そみん 確かに(笑)。個人的には、お気に入りの悪役ランキングでランクインしてほしかったキャラクターです。
おぬ そんなに変なキャラクターなんですか?
編集Y 『ダイナソア』には隠し要素として裏シナリオがあるんだが、そこで仲間になるキャラクターはひねくれ者ぞろいというか、口が悪いやつらばかりでね。ルオンもその1人で、回復魔法を使える神官なんだけど、実は邪神を崇める邪神官なんだよ。
おぬ そんなのが仲間になるんですか(笑)。
そみん 用語集のルオンの項目に、彼の暴言をいくつか載せています。例えば、想いを寄せていた男性を亡くした女性に対して、「誤解なさらぬことですな、レディ。あの男を追い詰めたのはあなたです。あなたのいう愛などというくだらないものがあの男を弱らせ、死にいたらしめたのです。…それにしても、何の助けの手もさしのべぬあなたの神とやらもひどいものですな」なんて言葉をかけちゃうんですよ。
おぬ うわあ、バッサリ(笑)。ひどいですね!
そみん 『ダイナソア』はWindowsで『ダイナソアリザレクション』としてリメイクされているので、興味が沸いた方はぜひ遊んでみてほしいですね。硬派な3DダンジョンRPGですけど、昔のオリジナル版よりも格段に遊びやすくなっているので。
▲口が悪いことで有名な『ダイナソア』の邪神官ルオン。とにかく人を突き放す、辛らつな言動にシビレた人も多いのでは? |
“黒真珠”と“黒い真珠”の違いにまでこだわる設定用語集→(2ページ目へ)
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