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2011年11月14日(月)

タイトルの“宴”のように盛り上がってほしい! 山本真ディレクターが『戦国BASARA3 宴』開発の1年間を振り返る

文:電撃オンライン

◆新たなプレイアブルキャラについて

――松永久秀を登場させたのはファンの要望ですか? それとも開発からの働きかけ?

『戦国BASARA3 宴』

 本作を作る時、最初に入れることを決めました。ユーザーの声もあったんですが、僕たち開発スタッフの方でもプレイアブル武将にしたかった。ただ、基本的に久秀は優雅な人なので、バリバリ動くバトルスタイルの中で、どうやって動かすかで苦労しましたね。余裕を感じさせながらお手軽でもあって、炎を使う、魅力あるキャラにしたいと。『戦国BASARA3』で心がけたのが、基本操作は共通でもアクション部分をキャラごとに個性立てようということ。それがうまくハマって、いいものになったと思います。

――かなり人気の高い久秀ですが、人気が上がることは予想していましたか?

 『戦国BASARA2 英雄外伝(HEROES)』の時に、信長や秀吉と違った悪いヤツを目指して作りました。絶対悪なんですが、自分を貫いているところは開発者から見てもカッコいい。そこがウケたんだと思います。

 むしろ、「宴がテーマの本作で、センターポジションにいていいの?」という意見もあったのですが、久秀は風流な人なので、風流の中にある宴というのもそれはそれでカッコいいと思い、真ん中に据えました。

――動きも特徴的ですね。

 歩かせたい、というのがあったので、移動を少し入れると優雅に歩きます。戦い方も優雅で結構おもしろいですよ。特徴的なのは、火薬を敵に付着させることができることです。その敵に火をつけると連鎖で爆発します。ガードしていても燃えるので、上手に使ってほしいですね。火薬は長押しで簡単に付けられます。

――スタンダードというよりは、少しクセのある武将なのでしょうか?

 基本的にはスタンダードな武将ですが、一歩突っ込むとすごく個性的な攻撃をできるキャラに仕上がったと思います。

――他の新プレイアブルキャラについても伺います。猿飛佐助はどうでしょう?

『戦国BASARA3 宴』

 ボタン長押しで影が出現して、敵兵を影とキャッチボールのようにやりとりできます。これが爽快でおもしろいです。

――では、片倉小十郎は?

『戦国BASARA3 宴』

 小十郎は、長押しで別の固有技に発展します。行動中に、固有技を先行入力することで別の固有技、別の固有技からまた別の固有技につながり、かなり達人感を味わえます。複雑に感じるかもしれませんが、ちょっとさわってもらえればすぐに慣れるかと。

――見た目もアクションも斬新な小早川秀秋はどうでしょう?

『戦国BASARA3 宴』

 自分から攻撃的行動をしているわけではないのですが、その動きで敵にダメージを与えてしまう武将です。そして、固有技で食材を食べれば食べるほどに、パワーアップするという特徴があります。スキを見つけて食べて、どんどん強くしていってください。鍋がキラリと光るタイミングで食材を取りだせば、豪華なイセエビが食べられますよ。

――では、謎の高僧・天海は?

『戦国BASARA3 宴』

 天海は完全に明智光秀です(笑)。今回のストーリーで、なぜ天海になったのかや、お市が現世に心がない状態になってしまう瞬間が描かれます。イメージ的には、『戦国BASARA2』と『戦国BASARA3』の間が描かれていると思ってください。

――最上義光も特徴的なキャラですね。

『戦国BASARA3 宴』

 いろいろなところにキャンセルポイントを仕組んであるキャラです。土下座したと見せかけて攻撃したり、相手の目をそらしておいて移動したりと、いろいろ遊べます。武将でもよそ見させられるので、ぜひ活用してほしいです。

――立花宗茂はかなり攻撃が強いと感じました。

『戦国BASARA3 宴』

 ボタン長押しで、雷切を使い、とにかく切り刻みます。広範囲を高威力で攻撃するという、かなり強い武将ですね。あと、ストーリーモードもおもしろいですよ。

――宗茂は政宗や幸村と同じ年ですが、なぜこういうキャラになったのでしょうか?

 史実の上で、いぶし銀なイメージがあったからです。加えて、宗麟と組ませる上で、ボヤく武将にしたかった。子どものような彼に、振り回される大人という対比がうまくいったと思います。実は当時、Twitterを知らずに設定を組んで作成しました。それで発売時期にTwitterがはやっていたので、Twitter武将と呼ばれたのも、時代にマッチしていたかなと。

――その大友宗麟についても教えてください。

『戦国BASARA3 宴』

 武器が乗り物です。ぜひいろいろな武器をゲットして、見てもらいたいですね。特徴的なのは、敵兵を入信させて連れていけて、その兵を使って攻撃できるところです。ただし敵兵には体力があるので、攻撃し続けたら変える必要があります。成長すれば4人まで連れていけて、見た目も楽しいです。

――最初から30武将を使えるのでしょうか?

 24キャラはすぐに使えます。上杉謙信、かすが、前田利家、まつ、武田信玄、北条氏政の6人は、ストーリーモードをクリアすると解禁されます。これらのキャラもかなりクセがありますね。まつが熊に乗れたり、謙信は攻撃を当てていくと時間がスローになる要素があったり、これまでとはかなり手ごたえが異なるかと。北条は、ご先祖様を憑依(ひょうい)させることで攻撃方法がガラッと変わるので、他のキャラよりも贅沢な作りになっています!

――『戦国BASARA3』の武将も変更されていると聞きました。

 既存キャラも、かなり手を入れています。キャンセルポイントが増えている他、フレーム単位で行動を調整しているため、新たなコンボを組み立てられます。あとはボタン長押しで技が追加されている武将もいますね。これまでのキャラでも、より爽快にプレイできますよ。

――『戦国BASARA3』の武将は、全体的に底上げされていると考えていいのでしょうか?

 実は、『戦国BASARA3 宴』のキャラが全体的に強い武将が多いのです。そのため、『戦国BASARA3』の武将もいろいろ見直しています。それに、さわっていて気持ちいい方が楽しめるじゃないですか? よりいいものに仕上げたかったので、細かく調整しています。

――新たなプレイアブル武将で気をつけたところは?

 キャラとバトルスタイルを個性付けするのに苦労しました。すでに武将が16人いたので、ネタがかぶりがちになるんです。さまざまなところからヒントを得ながら、オンリーワンを目指すのが大変でした。

――ネタ出しのために、参考にしたものや足を運んだ場所などありますか?

 特にないんですが、詰まった時はいろいろなものを見るようにします。あと、歴史は専門の人ほど詳しくはないのですが、その時だけは猛勉強しますね。

システムについての話は3ページ目で!

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