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2011年12月22日(木)

【PS Vita 同時発売タイトル インプレッション】『魔界戦記ディスガイア3 Return』――遊びつくすには数百時間、携帯機との相性は抜群!

文:電撃PlayStation

 『魔界戦記ディスガイア3 Return』のプレイインプレッションを、電撃PSライターの桃色吐息が担当していきます。

 その前に『Return』について軽く紹介。

 本作は、PS3で発売されたやり込み系S・RPG『魔界戦記ディスガイア3』のPS Vita移植作品です。やり込み系というだけあり、特にキャラの育成の深さではほかの作品の一歩前を行っており、レベルは最大9999、ステータスにいたっては億以上まで伸びるというとんでもないシロモノ。

 さらに、装備するアイテムにもレベルがあり、アイテム界と呼ばれる特殊な施設を利用することで強化が可能です。また、アイテムには『イノセント』と呼ばれるアイテムの能力を強化する住人がいます。このイノセントをアイテム界で倒して服従させれば自由に付け替えられるようになるため、アイテムのレベルアップとイノセント集めを同時にこなすのがセオリーなのです。

 つまりまとめると……、キャラのレベルを上げては転生してステータスを伸ばして、いろいろな特殊技や魔ビリティと呼ばれるスキルを継承させつつ、アイテム界に潜っては強い武器を手に入れて強化&イノセント集めをする。そうして完成したキャラを見て悦に浸った後、別のキャラのレベル上げに入るという、RPGでキャラのレベル上げに没頭しちゃうタイプの人には、脳の中でいろいろな麻薬物質が出ちゃうほど楽しい作品なのです。

 それから忘れちゃいけないのが世界観ですね。シリーズの舞台は善悪の価値観が魔逆の魔界なのですが、ここでは暴力や悪行が当たり前、愛や善行が否定されています。とはいってもダークファンタジーでスプラッターなノリではなく、個性がぶっ飛んだキャラがコミカルで、ちょびっとセンチな物語を見せてくれる“CERO:A”なので、小さなお子様にもオススメです!

魔界戦記ディスガイア3 Return
▲遊びつくすには数百時間は必要だといわれるだけあり、手軽にプレイがしやすい携帯機と相性がいい本作。仕事そっちのけでプレイしちゃいます。

 とここまでは、『魔界戦記ディスガイア3』の魅力を紹介してきましたが『Return』でも、上記のおもしろさは健在、むしろいろいろなところがパワーアップしているので、シリーズファンはご安心を。具体的には、過去に配信されたDLCはすべて収録されているだけでなく、PS Vita版ならではの要素が満載です!

 まず、当たり前ですが操作がPS Vita仕様。アナログスティックを使っての視点やキャラ移動に加え、背面タッチパッドを使った視点移動が可能です。背面タッチパッドでの視点移動は慣れが必要ですが、コマンドを選びながらでも自由に視点の角度を変えられるのでかなり便利! 

 また、拠点では、背面タッチパッドでキャラをジャンプさせたり、直接タッチして弾くことで、キャラを移動させることができます。一見なんでもないような機能ですが、『保嫌師』や『魔ビリティ研究員』などの施設キャラを、1カ所に集めて利用しやすくする、なんて遊び方ができてちょびっと便利だったりします。

 そして、PS Vita版最大の魅力が4つの追加シナリオ! 本編では主役の影に隠れて出番の薄かったあのキャラやこのキャラが主役の完全新作のお話が3章収録されているだけでなく、2人の新キャラが登場するシナリオも用意されています。

 しかも、本作のイベントシーンでは『魔界戦記ディスガイア4』で好評だったアニメーションを導入。ラズベリルやサルバトーレがセリフに合わせて、表情や仕草を替えるのを見ているとなんだか感動で目頭が熱くなってきますよ(残念ながら、サファイア姫の2つのごんぶとさんは揺れませんが……)。

魔界戦記ディスガイア3 Return 魔界戦記ディスガイア3 Return
▲追加シナリオその1、アルマース&サファイア姫編。悪魔の学園においてただ1人の生屠のみに返却されるテストの答案用紙を巡りサファイア姫が大暴走! サファイア姫がほかの生屠を蹴散らしてでも、守りたかった秘密とは……? ▲追加シナリオその2、狂子&明日禍編。2人がお姉さまと慕うラズベリルが“恋煩い”に陥った様子。そこで2人は、ラズベリルの恋を成就させようと行動を開始するが……。
魔界戦記ディスガイア3 Return 魔界戦記ディスガイア3 Return
▲追加シナリオその3、ビッグスター様&サルバトーレ編。1号生だけでなく、普段出席しない2号生や都市伝説化している3号生までが出席して行われる学園祭。そのお祭りを壊そうとする輩がいるという話を聞いたマオたちは、犯人探しを始める。 ▲追加シナリオその4。人間界からやってきた転校生・ルチルの話題で持ちきりの学園で権利書の盗難事件が発生。その事件に関連して現れるライバル校。この危機をマオたちは乗り切れるのだろうか……?

 そのほかにも、位置情報システムを使ったおトクな機能や、自分のやり込みを見られる記録屋などなど、細かな追加要素が満載で格段に遊びやすくなっています。『ディスガイア』は初めてという人も、本作を一度遊んだシリーズファンの人も、今年を『Return』でやり込み締めてみてはいかがですか?(桃色吐息)

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