2012年1月18日(水)

【電撃PlayStation】『俺の屍を越えてゆけ』を剣士1人旅でプレイしてみた

文:電撃PlayStation

 明けましておめでとうございます。もう今さら感たっぷりですが。電撃PlayStation編集のKYSです。今回は、SCEからPSPで発売されているゲーム『俺屍』(←おれしか、と読んでください)の縛りプレイの話です。縛りプレイとは、自分で条件を設定して、より不自由なルールでプレイするという、まあ言わばマゾプレイです。

 PSP専用ソフト『俺の屍を越えてゆけ』。

 どんなゲームか説明します。プレイヤーの一族は、朱点童子という鬼に「短命」と「種絶」という2つの呪いをかけられてしまいます。そこで、プレイヤーはその呪いの元凶である朱点童子の討伐に向かうことになるんです。ついでに物語の舞台となる京の都の復興も目的の1つです。だがしかし! 鬼退治はそんなに簡単ではありません。もう10年20年というスパンで自分たちを強く成長させないと、とてもじゃないですけど鬼にはかなわないのです。ところが! ここで「短命」の呪いが効いてきます。プレイヤーの一族は、わずか2年くらいしか生きられません。絶対に死にます。死を避けることはできません。どんなに生きても2才と1ヶ月とかです。それじゃあ10年20年とは戦えません。じゃあどうしたらいいの? その答えは世代交代! 子作りして子孫にその使命をつないでゆくのです。ところがどっこい! 「種絶」という呪いもかけられているのです。これは種が残せないという呪いで、ストレートに言うと「人間の女の子とキャッキャウフフして子ども作れない!」という呪いですね。あ、女の子というか、異性とですけど。なんというか、この一族、八方塞がりなわけですよ。そんな様子を見ていた神様が、哀れに思って助け舟を出すんです。「人間との子を残せないなら、我ら神々とキャッキャウフフ(交神)すればいいんじゃない?」と。そこで、異性の神様を選び、その神様との子をもうけて、10年20年、それ以上の長き戦いへと挑むのです。ちなみに、神様との交神で生まれた子は、すぐに戦闘ができる年くらいには成長します。そして生まれてから2ヶ月もすると、パーティに加えられます。しかも、能力の高い神様との子は、その遺伝子情報が受け継がれて、一族の素質がぐんぐんアップしていくんですよね。

 で、一族で最大4人パーティを組んで、さまざまな迷宮に挑むのです。子が就ける職業は、剣士、弓使い、薙刀士、槍使い、壊し屋、拳法家、大筒士、踊り屋の全8種。それぞれが独自の奥義を持っていて、特色付けがされています。バランスのいいパーティを組んで、新たに生まれた子を成長させ、元服を迎えたら神様とウフフして子を産み、2年の生をまっとうして遺言を残して死んでいく(戦闘不能になるとそのまま死んじゃう場合も)。と、これを繰り返すことで、一族を強くして、朱点童子を討伐するんです。

 ざっと説明するとこんなゲームです。世代交代RPGですね。で、僕がどんな縛りプレイをしていたかと言いますと! “剣士一人旅プレイ”です。

●冒険に出るのは当主(一族のリーダー)である剣士1人のみ
●生む子どもは1人まで(つまり1人につき交神1回)
●親が死んで子が当主の座を受け継いだら、子は初めて冒険に出られる
●双子が生まれたら、片方は放置する
●リセットしてやり直しとかアリエナイ!

 縛り内容はこんな感じでしょうか。なんで、こんな縛りをしたのか、今となっては自分でも思い出せませんが。でもそんなものですよね。

 とりあえずプレイするのですが、剣士ソロは最初がかなりキツイです。それもそのはず、敵が6体登場したならば(4体が前列で大将が後列)、自分が1撃で相手を倒せるとしても、剣士は敵1体しか攻撃できないので……。

●自分が1体撃破
●敵5体が自分に攻撃
●自分が1体撃破
●敵4体が自分に攻撃
●自分が1体撃破
●敵3体が自分に攻撃
●自分が1体撃破
●敵2体が自分に攻撃
●自分が大将撃破
●残った敵退散(大将を倒すと残りの敵は撤退します)

 という戦闘の流れになるからです。1回の戦闘で14回も攻撃を受けたら効率悪いですからね。たぶん途中で回復もせざるを得ないし。するとまた攻撃受ける回数が増えるし。あと戦闘にターン数もかかるので、時間もそれだけ経過してしまうのです。剣士キツイや。というか多勢に無勢とかズルスギル! ただ、なんとかがんばって、奥義を覚えるとかなりラクチンになります。「真空源太斬」は敵前列全体を攻撃できるし、「疾風剣●●」は敵後列1体に攻撃できるので、大将が後列にいても何とかなるし。まあ、そこまでが大変だったんですけどね。ただ、経験値は4人パーティ時の4倍もらえるので、成長は早いです。後半になると、余裕で毎回レベルMAXになります。

 そうそう、剣士と言えば「刀鍛冶の剣福」ですね。自分が死んだら刀を次の世代に継承させて、刀自体を育てていくという。これがあるから、今回剣士一人旅でもクリアできるんじゃね? と思って、こんな縛りプレイを始めたんですよ。思い出しました。なんせ「連続攻撃」「女に2倍ダメージ」「属性攻撃」などなどの福効果が、最大4つまで付いちゃいますからね。うひひ。ただ、リセットなしプレイなので、自分の思うままの福効果が付くか付かまいかは、神のみぞ知る。で、今僕が持っている継承刀を紹介しますと……。

継承刀・佳奈 継承刀・麻里
▲佳奈(←刀の名前)。二ツ髪に負けて呪われています。既に呪われる前の福効果を覚えていません(涙)。 ▲麻里。呪われてはいませんが、イマイチ効果が微妙。微妙なんで、ボス戦で装備していなかったんですけどね。
継承刀・紫帆里 継承刀・すず香
▲紫帆里。氷ノ皇子に負けて呪われています。これまた、福効果忘れちゃいました(涙)。 ▲すず香。作ったばっかりなので、まだ弱いです。福効果も付いていません。

 えっと説明しますと、継承刀というのは、ボスに負けるとボスの呪いを受けて、福効果が呪い効果になるんですよ(涙)。で、そのボスを倒せば(刀は装備していなくてもOK)、刀の呪いが解けるんです。でも、負けたボスに再度勝つのはなかなか難しい! 剣士一人旅だと、なかなか勝てない理由があるんですよ。それはまた後で。

 さて、現在我が一族・富永家は19代続いております。すごいでしょ、江戸幕府ですら徳川15代だったのに! で、一族が続いている年数は22年です。江戸幕府は260年ちょっとなので、こっちは勝負になりませんね。さらに言うと我が一族、能力は13代目くらいから頭打ちしています。いや、突き詰めればまだまだ育つんでしょうが……。基本的に心と技の各パラメータは、いくつかは999にいきますね。体の各パラメータは900超えれば満足って感じ。

家系図
▲我が家系を1枚の画像にまとめました。なんというか、細く危うい家系図です。一子相伝すぎます。ケンシロウでも4兄弟だったのに! 途中で2回ほど双子が生まれていますが、もちろん片方は放置しています。
初代・美杜
▲源太、お輪から生まれた、我が一族の初代は、美杜ちゃん。1017年?月生まれの1018年7月没です。本当に短い人生。儚いね。

 初代の美杜ちゃんから始まって、現在は19代目の雄一くん(1039年12月生まれ)になっているわけですが、進行状況を言いますと、とりあえず大江山はクリアしています。で、それ以降ですが……。

●祟良親王、撃破
●氷ノ皇子、1回撃破(それ以外5回くらい負けています。涙)
●九尾吊りお紺、撃破
●太刀風五郎&雷電五郎、撃破
●片羽ノお業、撃破
●七ツ髪、撃破

ざっとこんな感じです。抜けあるかもしれません。ちなみに、どうがんばっても勝てない相手ですが、

●赤猫お夏
●大江ノ捨丸

 ってところですね。なんていうか、混乱とか睡眠とかずるいわー! ひとでなしやわー! 一人旅で、混乱とか睡眠使ってくる敵と遭遇したら、そりゃ勝てるわけがないですよ。混乱なんて、自分で自分に数百ダメージとか、本当に混乱してやがる! ダメージ食らっても正気に戻らないですし。睡眠も、起きたと思ったら体力減ってるんでって回復をしていると、また眠らされるという。逆にこちらの術で敵を眠らせたとしても、2ターンほどで目が覚めちゃうので、大してなにもできないんですよね。くぅ。

 というわけで、今一番欲しいのは、いわゆる『FF』シリーズで言うところの、リボンですね。状態異常を無効にする装備品。それに類する装飾品が欲しいのですが、『俺屍』にそんな便利なアイテムはないんですよ。あ、書いているうちに気がついたんですが、仮にあったとしても当主は、必ず「当主ノ腕輪」を装備しなくちゃいけないので、たとえリボンみたいな装飾品があっても装備できないんですけどね(号泣)。

 そんなこんなで、僕の縛りプレイは現在の状況から抜けられないメビウスの輪をさまよっています。ただ、「赤猫お夏」も「大江ノ捨丸」も体力は低めなので、萌子(攻撃力UP魔法)からの奥義「源太両断殺」(タメ攻撃で超ダメージ)が決まれば勝てそうな気がするんですけど……。今のところ何度か挑戦して全部混乱か睡眠をもらっているので、全敗しているっていうわけです。リセット禁止だから、再戦を挑むのもけっこう大変なんでスよ!

 なんで、こんなプレイしているのか自分でもさっぱりわかりませんが、これがなかなかに楽しんでいるんですよね。それって多分こういうことなんですよ。普通にプレイしたらゲームってクリアできるんです。そりゃそういうバランスで作られていますから。そこにあえて枷(かせ)を作ることで、クリアの壁を高くする。すると、今までは楽勝だったボスに苦戦するようになる。そこをあれこれ試行錯誤することで、新手を考えてボスに勝つ。そのときに得られる達成感、その一手を考えた自分への恍惚感はえもいわれないです。「俺って超すごくない?」って。まあ、自己満足と言えばそうなんですけどね。でも、その一時の快感を味わうためだけに、ちょっとした縛りをしたくなるんです。それが縛りプレイの妙なんですよね。

 縛り『俺屍』楽しいです。縛りプレイを楽しんでみるのもオススメですよ。とくにマゾ属性のある人! 今回は少々ハードめな縛りプレイをしていますが、もうちょっと優しめな縛りにするのもアリだと思います。ただ1つ、縛りプレイするなら【リセット禁止】は個人的には外せません! 起こった歴史はすべて受け入れましょう。まあ、リセットの是非はともかく、自分の場合は通常プレイでもリセットしないですけどね。

 寝ても覚めても縛り『俺屍』、夢中にさせちゃうぞ! (電撃PlayStation編集部 KYS)

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